12月・冬休みの勉強と実力養成に向けて! 説明ページ |
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入試数学について 1回 <入試応用問題の勉強のしかたについて> いままでにもたびたび、入試数学の問題の中身、その勉強のしかたや点数のとり方、また生徒のその実情などを書いていますが、今回はただ一点、その勉強のなかでいちばん勘違い(?)をしてはいけないことについて、これも実は過去に指摘していますが現中3生のこれから最終の受験勉強に備える意味で、すこしばかり述べておきたいと思います。 入試数学の問題の中身とレベルを、都道府県によって多少違うところもありますが、およそ次にように区分できるかと思います。 ほんとに基礎、中学数学を3ヵ年学び「最低これだけは知っているだろうな、またできるだろうな?」という確認レベルの問題がおよそ40%、教科書中心に習った基本知識の運用をまず無難にやればできる問題が30%、そして残りの30%ほどが、応用問題といいますか各生徒の数学の能力と実力を問う問題といえるでしょうか。いわゆる思考力をを問う問題(その中にはパターン化されていない、いや、し得ない問題も増加してきています)で、高校側が生徒が持つ数学の真の力をみたい、と思っている問題です。 いいたいことからすこしずれますが、ご存じのように数学の入試平均点というものは高くても50点、ふつう46点とか低ければ43点とかそんなもので、上の区分でいえば、基本の確認レベルの問題がおよそ40%、その運用が無難にできればできる問題が30%、このふたつを足せば当然70%ぐらいになるわけで、つまり70点くらいまではきちんと勉強してゆけば取れる点数なのです。 =================================== ただし、レベル的に3つに分けたようなテスト形式の問題、その一番むつかしいランクのC問題(大阪府など)になると、受験生の学力も相当高いのですがそれでも年度によって37,8点が平均点になる場合もあり、上記の配分のようなわけにはいきません(基礎はほとんどなく、その運用ができて解ける問題が30%ほど、あとの70%ほどは応用の基礎と応用の中レベル以上の問題が主流となります)。 =================================== ここでは一般的な問題形式を想定して書きます。 これはこれでとても大切で大きな受験勉強の柱となりますが、今回指摘しておきたいのは、残り30%の、いわゆる生徒が点数を稼ぎにくい応用レベルの問題、考える問題、逆の視点からみれば高校側が生徒が持つ数学の真の力をみたい、という意図のもとに出題される問題に関して、その勉強のあり方です。 より正しくいえば、残り30%ではなくその半分くらいの15%くらいがほんとうにむつかしいというか、考えさせられる応用段階の問題の比率であると考えています。しかし、生徒の目線に立ち、またなによりも入試が終わったあとの、いつも予想からダウンする生徒の現実の結果から観れば、やはり30%としておきます。 この30%(100点満点中の30点)が、受験対策という名のもとに応用問題の勉強しても、結果まったく身につかない生徒は、冷徹な物言い(?)ながら半数なんて数ではなく7,8割にも上りますが、残りの生徒も実は30%すべてを吸収しきれてはおらず、10%の生徒もいれば20%の生徒もいます。 ここでの勉強がどうも勘違いをしている、勘違いに気づかずやった気になっている、あるいはものの見事中途半端に終わっている、そのような生徒が実に多いではないか、と指摘しておきたいわけです。 経験上から申せば、ふだん中3の定期テストで90何点か取っている生徒、内申点が5である生徒でも例外でないといいいますか、むしろそのような生徒こそがこの勘違いに陥っていると指摘したいのです。もちろんすべての生徒がということではではありませんが、その7,8割はどうもヤバイように思えます。 「その程度の時間で○○を学びきることはむずかしい。だから、みずから研究するがいい。その研究方法とは、過去の○○の実例からひきだして徹底的にしらべることである。△の原理にいまもむかしもない。○と□の区別すらない。□をしらべることによって○の原理もわかり、□の法則や教訓を○に応用することができる。その他、雑多の記録も読む必要がある。こうして得た知識を分解し、自分で編成しなおし、自分で自分なりの原理原則をうちたてることです。自分でたてた原理原則のみが応用がきくものであり、他人から学んだだけではまだまったく未完成である」 これは司馬遼太郎「坂の上の雲」の第二巻のなかよりその一節を、勝手に換骨奪胎したものであるけれど、応用とはなにか、応用するとはいったいどういうことか、その本質をきわめて鋭く適切に表現されているので載せてみました。わたしが指摘しておきたいことも、じつにこの点にあります。(蛇足:「坂の上の雲」はニ十数年前、「菜の花の沖」とともに全巻親しい年配の方からいただき読んだのですが、今回は文庫本を買い直し再読中であります。) ここまでのことを中学生にもとめようとはまったく思いませんが、これにつながる原型らしきものは、もう持っていてもいいように感じます。 すでにこのことは、HP上の「数学の応用問題を解くときの心構えについて<水が出てくるまで掘る!>」で述べています。もう一度そのなかの、この応用に対する姿勢と考え方に触れている部分をかい摘んで書いてみますと、次にとおりです。 これまでふつうに勉強してきたならば入試数学の応用問題にぶつかると、さまざまな形で問題が解けない事態に出くわすことになります。そこでやるべきことは──。 「なにごとも、やりとげなくてはだめ。たとえば、井戸を掘るにしても、水がでてくるまで掘らなくては、いくら深く掘っても、結局、井戸を捨てたことになってしまう」(宮城谷昌光の著作のなかの、『孟子』の言葉を引用した部分より。) かなり成績上位の生徒でもこの井戸を掘る作業が、中途半端にすぎます。勉強はする。一応数多く問題を解く。入試問題にあたり研究はする。しかし、その多くは、実際、本番の入試では応用問題、それも難問題になると、解けない結果に終わる。これは結局、それまでの勉強で、水がでてくるまで掘っていないからにほかなりません。 先生の説明などを聞いてわかったとか、問題集の解説をよく読んで理解したとかの段階は、まだその井戸の、水が出る部分までの三分の一にも到達していないわけで、あとの三分の一は、帰って自分の机に向かい、自分の頭で考え直すこと、ノートに問題を写し、自分の頭で解くという復習が必要でしょう。そしてそのとき、おそろしくまだ自分がわかっていないことがわかるでしょう。 それを埋める勉強が要ります。 さて、それでも三分のニの深さにしか到達していません。水がまだでていないでしょう。ここがわかっていないのではないでしょうか? 気づいていないのではないでしょうか? いままでの勉強の理解や質ではいけないってことが。 この残りの三分の一の勉強。とことん考えること。繰り返すこと。たとえばまた、紙に書いてどこかに貼ったり、絶えず目に触れるようにして何度も焼きつける作業などの創意工夫。それらをとおして、問題の核心が見えてくる。はっきりどこがポイントかもわかってくる。やがて、解法の道筋が、くっきり鮮やかに、しかも瞬間に脳裏に浮かぶ。これが水が出た、ということです。 この作業のなかで得られることは、解法の道筋どころか、問題そのものも覚えきってしまうもので、同類問題は見ただけで、ああ、あれか、あれを使うんだなと、考える作業がすばやく、また一直線に問題に切り込むことができる。これは非常に大切なことで、数学は他の科目以上に時間との勝負ですから、だらだら漫然と(9割以上の生徒がこれに当て嵌まる)解く暇は、本番ではないんです。 さらに、解法の道筋とその急所に至る過程のなかで注意を払わねばならないことがあります。どうしても必要な力、計算、問題文の条件の読み取り方、行き詰まったときの問題文読み直しなど、問題の解法以外にそのまわりに在る解法に至るテクニックにも目を肥やしていくという、そういった知恵も生まれてくる。 これらの力を獲得するためには、ある程度の量の応用問題にあたるのは常識です。しかし、たくさん応用問題を解いたからといって、そのような勉強を塾でしたからといって、それが実際には水が出るまで深く掘っていない勉強ならば、入試数学の本番では往々にして役に立たないでしょう。 上述した「坂の上の雲」の一節、「得た知識を分解し、自分で編成しなおし、自分で自分なりの原理原則をうちたてることです。自分でたてた原理原則のみが応用がきくものであり、他人から学んだだけでは、まだまったく未完成である」の意味が、これでよりご理解いただければさいわいです。 「応用がきく」力を獲得するために、基本以外にそこそこ質が高い問題、また良問といえるものを、「自分」で「水が出てくるまでしっかりと掘る」ことが求められているといえるでしょう。その勉強とまたくり返しの演習が、いまの大きな課題だと考えています。 =補足= この2日前に、ある生徒に「入試図形問題の攻略Version5」を入試まで集中的するよう指導しました。大手の進学塾に通っていますが、塾の公開模試の結果は思うほどよくありまん。学校のほうの定期テスト(2学期制で、後期の前期テスト)は5教科483点とかなり優秀な点をとっています(ちなみに内申は5教科すべて5)が、模試の数学の点数は第1回から第5回までの推移をみると、平凡な平均的な点数しかとれていなく、まったく伸びていない。英検は中3で2級をとり、英語のほうはまず良いとしても、数学がイケナイ。 模試の数学の答案を実際具体的にみると案の定、応用レベルの問題がさっぱり解けていない。塾のほうの指導でもおそらく一通りやっているだろうが、本人の理解は中途半端、上述した水が出る部分までの三分の一にも到達していないことが容易に想像される。 このまま塾の勉強だけを進めても、数学の実力は上がらないだろうし、入試数学の応用レベルの問題はまず解けないことは、明確に言える。あとせめて20点は上げねばならない。入試までもう時間はあまりないのだが、それでも2カ月ほどあれば、応用のなかの上級レベルの問題に対応する力は到底無理にしても、応用レベルの基礎ランクと中レベルのその半分くらいまでならなんとか勉強して、身につけられだろう。 もしそのような生徒がいたら、「入試図形問題の攻略Version5」をすることをお勧めしたい。3部だけ10%OFFでご提供させていただきます。 入試数学について2回 <「応用」が次の「基礎」になる> 上にに続いて、入試数学の対策について述べます。 高校入試の数学を勉強するにあたって、つねに学習の到達点をつねにどこに置き、どうやってそこまでもっていくのがいいのかについて書いてみます。 よって、「中学数学の勉強」についてではありません。「高校入試の数学の勉強」、いわゆる「受験数学の勉強」についての内容であることをご理解ください。 「受験数学」の学習の目標というのは、どこにおくべきなのでしょう? これは実は、十人十色なのです。高校入試の数学といっても都道府県のその内容と構成、そして問題レベルはまちまちですし、さらに自校作成問題もあって、決して一律に判断、評価できるものではありません。また生徒の数学の学力によっても、決定的に違ってきます。 そんなことは常識だ、わざわざ書かなくたってわかっている、いいたいポイントだけをはやく述べろ、ですって? ―――わかりました。では、学校の数学のテストでは90何点かとっていて数学には多少自信と得意意識があるが、その実、実力テストレベルになると点数を下げてしまう生徒や、学力評価テストで偏差値が65以上とれない生徒や、あるいは高度な応用問題になるとまるっきり攻略の糸口が頭に浮かばない生徒などを対象に、以下書いてみます。 「受験数学」の学習の目標は、「ある程度定められた範囲から出題される入試問題の問題解法パターンを、網羅的かつ体系的に学び、それを自らの知識として使いこなせるようにすること」 と、定義づけていいかと思います。 これはわたしの言葉ではなく、ネット上のある記載をお借りしたもので、その対象は大学入試を想定したものなのですが、高校入試のレベルにおいても、大いに共通するところがあると考えます。硬質な表現ではありますが、完璧に的があった指摘である、とわたしは捉えています。 高校入試の数学は、教科書に載っている内容をすべて漏れなく理解、運用でき、また学校や塾での授業内容をしっかり吸収しできるようになっておれば、そして入試過去問をとおした対策の勉強をさらにきっちり積めば、それで最大85%ほどはとれるものであるかと思います。(前回は大きく70%と、応用30%と書いています。) しかし、残り15%ほどの学力と知識、それは厳密にはこうして区分けできるものではなく、そして「最大」と書きましたように85%ほどのなかの最高レベルの5%くらいを加えた20%ほどは、「ある程度定められた範囲」から出題される入試問題の「問題解法パターン」を「網羅的かつ体系的」に学ぶ必要が、そしてそれらを自らの知識として使いこなせるようにすることが目標になろうかと思います。 では、どうやってこの部分を、それは全体のなかでは20%(あるいは30%)ほどに過ぎないけれども――受験数学という視点ではその勉強の大半を占める肝心な部分――、学び進めていくのか。 すでにわたしの口からはいい尽している感があるので、これも今回、完璧に的があった説明を、ネット上から引用してみたいと思います。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ですから、僕は「数学」とは、こういうものだと考えます。 1.「数学」は、基礎を積み重ねて暗記し、その基礎を「道具」として使いこな せるようにすることで、応用問題を解く学問。 であると同時に、 2.「応用」を、積み重ねて暗記すると、その「応用」が次の「基礎」になる。 そして、それを「道具」にして、さらなる応用問題が解ける。 3.あとは、2を繰り返すだけです。「基礎」を組み合わせて作ったものを、次 の「基礎」にする。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 学び進めていくということは、こういうことです。 わたしの説明なんぞより、ずっと新鮮に感じます。シンプルでわかりやすく、「受験数学」における勉強の、まさに核心を衝いているといえます。 それにしても気づくところは、「理解」という言葉がまったくありませんね。わたしも「わかること(or理解する)」と「できること」はまったく違う、と過去に何度も指摘していますが、「理解」したあとの「できる」を当たり前のこととしているわけです。 そして、基礎を積み重ねて「できる」を確実にし暗記し、その基礎を「道具」として使いこなせるようにすることに、学ぶことの第一段階の主題を置いています。 ここまでなら、だれにでもできる? いいえ、多くの生徒は不徹底ですね。不徹底だから、応用問題が解けないのです。ここのところをよく考えてほしいと思います。 さて、次に、「応用」を積み重ねて暗記すると、その「応用」が次の「基礎」になる、と書いてあります。 これがもっとも大事な点です。「受験数学」を勉強していくということは、これでしょう。この感触を頭と肌で意識できない生徒はいくら応用問題を解いても、上っ面をなぜるだけで実にはなりません。「応用」を積み重ねて、それを「暗記する!」ことです。その結果、「暗記した応用」は、本人にとって「応用」ではなく「基礎」にすぎないことになります。 「基礎(=暗記した応用)」は不自由なく使えるわけですから、解く道具として次の応用問題、同種同程度はもちろんさらなる応用に当て嵌めて解くことができる。 あとは、これを繰りかえすだけ。「応用」のなかで「暗記した応用(=つまり基礎)」をどんどん増やしてゆけば、その力は確実な実力となる。さらに、身につけた「基礎(=暗記した応用)」を組み合わせる訓練を積めば、ほとんどの応用はできるようになるのではありませんか? これが、「受験数学」の勉強の姿であります。「入試図形問題の攻略Version5」 |
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