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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§164 数学を得意としている生徒のためにVOL.1 
<2年ですむ内容だね>

 現在中1、「数学」が好きで点数もよく、また小学時代から算数も得意としているそのお母様から、今後数学の勉強をどのようにしていけばいいのか、というご質問を受けました。

 ご本人の承諾のもとその一部、適当に割愛、要約しておりますが。
「みかけではなくほんとうの実力と、数学の能力を高めていくにはどのような方法があるのでしょうか。いまの公立中学の数学の指導内容の少なさと3年間の学校の授業内容、また進み方には不安を覚えます。塾に行くことも考えていません。自分でするそうです。わからないときだけ親が教えるつもりでおります。出来れば学校とは関係なく自分のペースで学習して行きたいのですが、その場合の課題と注意点、大まかなスケジュールなどアドバイスいただけないでしょうか。現在E-juku1st.Comの数・英問題集を使っていますが、中2、3になっても続けたいと思っています。他の問題集もと考えておりますがとりあえずこのたびは、3年間の数学の勉強の仕方につきましてご指導願います。」

 数学を得意としている生徒のために今回、自立して勉強を進める力とその環境下(ちょっと抽象的な表現ですね。まあ、わからないときに少しアドバイスなり、考え方の急所や筋道などを教えてあげられる父母か兄姉の方がおられることを指しています。でも別になくてもいいのですが、あくまで本人次第。わたしなんかも事勉強に関しては一切頼りませんでしたが)にあるものと想定し
て、話を書いてみます。

 数学の能力を高めていく方法の前に、自分のペースで学習を進めて行く際の、その場合の課題と注意点、大まかなスケジュールについて、まず述べていきます。

 現在の中学数学の内容。わたしらの世代は詰め込み教育と叫ばれる前の、まさに戦後教育のもっとも密度の高い(?)教科書を通して、ゆとりとは無縁の、パンク寸前まで膨れ上がった学習内容を至極ごもっともと、何の疑いも懸念もなく当然のものとして学んだわけですが、その出来不出来は棚に揚げて、でもそれなんかでもわたしの親父の世代の、旧制中学の数学のレベルと進度、物量に較べると大したこともなく、昨今3割減といわれているものの実は、1970年代から徐々に削減されていて、およそピーク時の半分の内容でしかない。

 つまり何が言いたいかというと、計算力の確かな基盤があり、図形を正しく捉える目があり、新しいことを学んでそのポイントを自分なりの言葉でいいから拙く表現でき、また把握できる能力がありさえすれば、いまの中学数学の内容は3年もたらたらかかる代物でなく、1年半あればこなせる、仮にそれがきついと感じるならば十歩下がって、2年もあれば十分な時間である、ということ
です。

 本音で書きますと(いつもわたしなりの真実を書いているつもりですが、本音がすべて真実であるわけでもなく、また真実を本音でなく伝える手段も当然あります。なかには、どうしても本音でいいいづらい部分、言ってはならぬ場合もあります。直接話すなら、誤解を招くこともフォローの仕様や見解の相違も幾分埋めることは可能ではあっても、こうして不特定多数の、いろんな考えや見方をお持ちの方を対象とすると、その受け取られる印象や言葉の解釈などは異なるのが当然ですし、また書き手の真意がそのまますべての方にに通じるものでは決してありませんから。まあ、中くらいに突っ込んだ本音で)、いまの公立中学の、中1で習う数学の内容は、ちょっと真剣に瞰ればすぐにわかることですが、まさにかすかすの中身と構成、なんでこんな内容に1年も長々かける必要があるのか、あほらしくて欠伸がでる。(その理由を書けばかなり長く脱線しますので省きます)

 はっきりいって、半年もあれば十分習得できる内容です。正負の数・文字式・一次方程式など、計算の基本を大切に十二分に演習を積み、しかも除外された四則計算の込み入った計算レベルまでみっちり訓練したとしてもね。一次方程式の文章題も塾で行うほどには多種な問題を学校では教えないし、残りの2つ、正比例・反比例の単元、平面・空間図形も、入試の観点でいえばまったく取るに足らない空疎な内容、中途半端で薄っぺらな知識の領域でしかない。また私立の中学入試の図形問題と較べても、その思考するレベル、図形を観る力は、その足元にも及ばないのが実情である。ここに3ヶ月も4ヶ月も停滞し、もったいぶって長々教えること自体、時間の浪費、ばからしいとつくづく感じている。

 それほどに時間をかけたとしても大概の生徒は、中2ともなるとごく少量の基本なる知識とその見方でさえ、満足に吸収していなかったことに気付かされるから尚更だ。図形への感覚、基礎的知識が、小学校の間に身についていないからである。新学習指導要領で小学より中学へ移行した部分がかなり占めるわけだけど、正比例や図形のさまざまな見方、解きかた等は、その基礎から応用のせめてやさしい段階までは、小学校の間に是非学んでおきたい。その力があれば、1ヶ月で楽々吸収できるのである。

 まとめると中1課程は次の通り。
 正負の数(4月)文字式(5月)1次方程式(6月と7月半ば)正比例・反比例と図形(8月後半から9月)。もちろん復習を途中に挟んだり、定期テスト前はその範囲に戻って対策をしなくてはならないのは当然です。7月後半から8月半ばまで空白にしてあります。これは調整期間です。予定通り進むものではありませんから。
 
 次に中2数学。習う単元は6つ。式の計算、連立方程式、1次関数、平行と合同、平行四辺形(or図形の性質)、確率です。本格的に入試に絡んでくる重要な単元が中2より始まりますね。連立方程式の文章題も入試では重要なのですが、特に1次関数と図形の2つの単元、ここをしっかり押さえねばなりません。常識です。しかしこの認識が意外と薄い。やっとというか、ようやく中等数学らしくなるのもここからですね。

 学校ではごく基本的なことしか説明や演習がないのが普通ですが(これはおかしいんですよ、実は)、それだけでは明らかに足りない。また教科書に載っている問題とその内容をしっかり理解し覚えていることも当然ですが、それだけでは足りない。また一般に定期テストでたとえ90点以上取れていたとしても、その力は、応用に適応するだけのものをまだ有していないのが普通である。

 つまりここからが、ほんとうの応用問題に遭遇するのであり(普通にしておれば遭いませんが)、その一つ一つを時間をかけ解法パターンを覚え、さらに自分のものに完全にする努力を積み、そして「解法の適用方法」を会得することに心掛けねばならない。「数学の能力を高めていく」とはまさにこれを指す。気持ちの持ち様から勉強時間、その思考するスタイルまで、明らかにシフトアップしなければならないといえる。

 その問題とはどういうものか? ここでは表記できないのが残念であるけれど、中2の領域ではまだ決して難しいものではない。応用レベルのランクを5段階に別けるとすると、下から1番と2番レベルである。だがしかし、その勉強方法をいくら口酸っぱくまた繰り返し教えても、自分ひとりの勉強環境に戻っては、実践し得ない生徒の、まあなんと多いことか! 

 中2の前半まで数学の成績はよく、2学期の後半くらいから成績が下降気味、または中3になって、数学の「実力テスト」でそれまでいつも80点以上や90点前後だったものが、70点取れるかどうかも覚束なくなった生徒の原因は、大きくいって2つある。

 1つは、計算力の不備と、習った基本的問題を確実にすばやく解く力、その集積と活用能力に不足をきたしているのである。そしてもう1つが、上述した中2の後半からの学習、具体的にいって1次関数と図形の証明を中心とした諸問題に、十分な時間をかけない、1つの問題を会得するまで掘り下げて考えない、また応用レベル5段階の1,2番レベルの演習を豊富にやっていない、つまり中途半端で生半可なことしかわかっていない勉強に留まっていたことが原因である。

 計算力とは、中1から中3まで正負の数や連立方程式、因数分解、平方根その他、計算を主体とする単元がありますが、そのテストで速く正確にミスを少なく出来ればいいというものではない。むしろそれを使って解く文章題や関数、図形の問題のなかで、その計算の正確さが問われるのでしょう。(このことに関してはまた、別の機会に言及します)

 習った基本的問題を確実にすばやく解く力。中1全範囲と中2の半分までは基本である。荒っぽい言い方だが、1次と連立の文章題の極一部を除いて、応用問題はない。即ち、「数学の能力」を測る決め手になるものはなんら存在しない、とわたしは考えている。それゆえ、定期テストの点数が90何点であろうと、実力テストで90点を取ろうと中1と中2の2学期までは、大変よかったねと思うものの、それが当人の数学の能力であるとは決して受け取ってはいない。

 但し誤解をしてもらうと困るのだけれど、「数学の能力」と「数学の実力」とは少し違うということ。簡単に言うと、実力は、守って蓄えていくことは出来るが、能力は、潜在的に持てる能力は別にして、攻めの姿勢で奪い取っていくもの、とここでは仮に定義しておきます。習った基本的問題を確実にすばやく解く力は、まさに実力に属する。基本の集積でしかまだない実力が、この辺
りでぐらつくようでは話にならないのだ。また本格的な応用問題も入っていない実力テストで、制限時間以内に解けないような力の有様ではまことに寂しい限りといえる。

 そのぐらつきを防ぐのが、「中2数学の実力をつける問題集」並び「中3数学実力テスト対策問題集 」です。また作成意図は異なりますが、今回完成した「中学数学/ミスと弱点を減らす問題集」は実力を固めるというよりも、入試で確実に取らねばならない点数を如何に確保するか、その対策と力の補強に重点を置いて作ってあります。ああ宣伝になっちゃいましたが、一般の問題集を使うにしろ、定期的な実力チェックとその穴の補修は、必ず年に3,4回はしていかねばなりません。実力テストのあとに自分の欠陥と弱点がわかるのではなく、その前にして補うのは当たり前でしょう。

 さて、中2の後半からの学習、1次関数と証明を中心とした図形の諸問題にどう勉強していくのか、その具体策を書くのが今回の趣旨ではない。2年間で数学をこなす、一つのスケジュールと注意点である。ここでは次にように指摘しておくに留める。
 じっくり時間をとって学習すること。応用レベル5段階の1,2番レベルの演習に力を入れること。良問を1つずつ大切に、その解法パターンを徹底して研究、完全に手の内に入れるまで掘り下げて急所を掴む訓練と習慣を身につけること。ここから愈々ほんものの数学が始まる、と認識してもいいくらいだ。

 まとめると中2課程の進め方は次の通り。
 式の計算(10月)連立方程式(11月)1次関数(12月と1月)図形<2つの単元>(2月と3月と4月の前半)確率(4月の後半)。5月を調整など予備として、6月から中3の学習。10ヶ月あります。かなりの余裕のある期間です。しかし、正確に言えばそれは余裕ではありません。このくらいは最低かかるということです。

 長くなりましたので、中3の学習内容と進め方、また注意点などは次回に。