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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§224 入試数学攻略のあり方 VOL.2
<半年は最低かかる>

 なまぬるいなあ、と思う。いまの中学数学で学習する内容量の少なさに加えて、そののらりくらりした(?)ようにしか見えない公立中学の学習進度の遅さには。

 わたし自身、近くても行く気が毛頭なかった、いやいや、行こうとしても相手が真っ平ごめん、と丁重に入学試験でお断りさせられたであろう灘中・高校の、その学習進度と比較するのはあまりにどうかと思うけれど、またこういう話題を取り上げるのは極力避けているのだけど、(えーいっ、勿体ぶるな、はよ喋れ!)、このいまのあまりにもなまぬるい学習環境のなかで、「不甲斐ないではないか、公立トップ校!」という意いが公立擁護派のわたしとしては強いもので、ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、数学の進度だけ少し触れておきます。

 他の教科も同様ですが、数学も高校1年の終わりまでにすべて大学受験の必要な学習内容は完了しますね。たとえば教科書の内容にもよりますが3,40ページなんかは1日ですますというか、すっ飛ばすそうです。あたりまえですね、中1数学の図形なんか、受験算数のなかでとっくにわかりきっていることですし、そもそも中学内容と高校内容の垣根を取り払って、必要であれば中1〜中3の単元でも高校内容にまで発展させる仕組みを採っているのはもちろん、中2後半から高校数学に突入してまうんですから、そしてそんななかでもとりわけ「図形」には力を入れ、1つの正答を導くのにいくつもの解法を考える、そんな授業展開をしているのですから、うらやましい限りです。

 まあ血のめぐりの悪いわたしなんかは屁の突っ張りにもなりませんが、それでもしかし、片や自転車で、片や250ccのオートバイで走る速さぐらいの違いがそれにはあったとしても、自転車でのろのろ走りはしませんよ。目一杯ペダルを漕いで辛抱に辛抱を重ね、脚力を鍛える努力はします。

 前回のVOL.1の最後に載せておいた「図形能力診断テスト4問」をされましたでしょうか? その結果はさて、・・・。もしこの程度の問題で難しいと感じているようであれば、そして能力の絶対値が大いに不足している部分に目を向けず、あるいはそれを補う徹底した努力をせず無策のまま中3数学を表面通りやっていくのなら、結果は容易にみえている。

「生ぬるくのらりくらり間延びした」としか言いようのないいまの公立中学校の授業進度で、しかも基礎しか実際は勉強しない環境のなか、学校の授業には対応できて成績はよくても、入試の臨んだ際の応用段階の問題となると、塾に行っておろうが行っていまいが関係なくその対応する力は、一部例外を除いてまず育たないだろう、とはっきり申し上げておきます。

 このことを十分知っているご父母の方もおられますが、わかっていないご父母と生徒が世間には、思いのほか多いなあと感じます。気づいたときは大抵どうしようもなく遅いのが常で、もうすこし早く具体的対策と十分な時間を取り、努力を傾けたほうがいいのではないか?と思います。

 中2数学の後半からわからなくなってきた、それまで成績はよかったのに下がってきた、とか、中3の2学期を越えたあたりの実力テスト、あるいは学力評価テストで出題内容が難しくなり、偏差値も以前より下がってしまった、どうすればいいのか、といった悩みや質問がよく、あちこち出てきます。ネット上でのその種の質問はほんとに多い。

 しかしこれは、わたしの分類からいえばレベル1と2の段階の問題とその実力状況であり、入試数学攻略のあり方のテーマで絞って課題としているのはその上、レベル3と4です。ここでの学力のつけ方と勉強のありかたです。公立トップ校志望生を念頭に、かつ狭い範囲に限定しているのが旨意です。

「数学的な思考力、判断力、証明を中心とする表現力と論理力が入試では試され、また一部問題文が長文で、読解力と分析力が要求される日常の事柄の中から出題される問題なども入試では重視されてきています」 と、なにやらやたら多く「○○力」ということばが入試対策問題集には乱舞して書かれています。

 おいおい、ふだんそんなこといちいち考えて数学勉強していないだろうと思うんだけど、ただもっとシンプルに計算力と図形力、あと思考力ぐらいでじゅうぶんだと思いますがね。読解力や表現力、論理力なんかは本来、国語でつけておくもんだろうが、と思います(まあ、それが現実、弱いわけですが)。図形力にはそもそも、思考力、分析力、論理力は当然要るもので、数々の問題を解いてその解法の暗記力も大事なものです。その完全な取得を通して、いや、その結果、図形を解くに欠かせない直観力なるものも生み出されてくるんじゃないかな、とも思います。

 またそれ以上に学校で、ほんとうに思考力の要する問題なんぞは説明を受けたことはないだろうし、読解力とか分析力をいる長文の問題に触れて教えられた経験もないだろう。ましてやたった1問に1時間かけて(かけないと生徒は理解がまずできない)考えねばならない図形問題の解法と詳しい説明を受けて、思考力を練り、鍛える演習なんかは、まず在り得ないでしょう。

 なのに高校入試では、これら難しい力(?)を要求してくる。これは何度も過去指摘していますが、教科書や中学校の指導範囲、レベルとは、明らかにギャップ、埋めることのできない断絶があります。まあそれは簡単にいえば、ありふれた基本の数学能力、知識ではなく、生徒の真の数学の力を観たい、という、当然といえば当然の要求です。
 
 晋の郤缺(げきけつ)のことば。<宮城谷昌光の『春秋名臣列伝』よりひく>
「徳がないときは努力するしかない。努力しないで、人に求めることはできない。努力すれば、かならず成果がある。最高の徳をもっていたといわれる周の文王でさえ努力したのである。寡徳の者が努力しないで、何ができるというのか」(寡徳の寡とは、寡(すく)ない、で徳の少ないことですね)「徳」をこの場合、「応用力」ないしは「図形能力」に置き換えればいいですね。

 では、どうすればこの「図形能力」を磨く勉強と難問に立ち向かえる力をつけていく「努力」が、具体的にできるのか?!

 それは、こうであらねばならぬと断定するつもりはありませんし、各自が各自の方法と考えで進めていけばいいのだと考えています。 以下はわたしの問題集を使った場合の対策とその考えで、我田引水気味の主張と宣伝説明になりますので、そのあたり適当に参考になる部分を取捨選択してください。

 中1と中2生の場合は、たっぷり計算演習をして速くて確かな計算力をつけておくのはもちろん、教科書の基本だけではなくその周りの範囲まで含めた基本の完璧なる習得でしょう。そして習った内容と関連する入試レベルの問題を常に演習しておくことと、応用に繋がる或いは利用する知識を確実に自分の手の内にいれておく勉強を積むことです。こんなのはE-juku1st.Comの通年用数学問題集にはすべて入っています。ただし言葉で書くと簡単ですが、この力がついている生徒は一般に、20人に1人もいませんから。

 さて問題の中3です。
 図形能力が低ければ、それを高める勉強をしなければならない。難問を解く力がなければ、まず難問を解くための知識を学び、パターン化された解法を最低暗記しておかねばならない。

 「<新版>入試図形問題の攻略問題集」でお話ししますが、前回のVOL.1で「3と4のレベル」の問題、190問ありますが、その学ぶべき内容の名称を羅列しました。偏差値でいえば60から70までの範囲で精選・構成してあり、プリントの枚数では108枚、単純にいって1枚1時間かかるとすれば108時間必要です。仮に1日1時間費やしとして毎日毎日継続して、3ヵ月半はかかる勘定です。

 応用問題というのはご存知のように、できなければ解答をみてその説明や解き方を理解し、ポイントをつかんだとしても、それですぐに、自分でできるようにはなりませんね。それは、単にわかっただけ。わかったからできるようになるには、具体的な解法を自分で抽象化する作業、つまり問題観ればすぐに解法の手順が脳裏に浮かぶまで追求すること、または切り込んでいくポイントが明瞭に頭に浮かぶこと、そこまで高めて本物になりますね。それを似た問題に活用できるまではさらに、思考の繰り返しや練り、そして実際にはわかっていたのに活かせなかったという失敗から学ぶ反省などが必要です。

 ですから、この2倍の時間が実質かかる。7ヶ月です。毎日1時間ずっと続けるなんて無理ですから、1日に2時間強をかけて週3回、数学の図形問題専用にできるか? 定期テスト対策に2週間前後は取られるでしょうから、さらにその期間は伸びるか?・・・。いや、物事はスタートには時間とエネルギーが必要ですが、動き出すと、そして動かし続けると、勉強ですから知識が溜まり出すと、作業や理解も早くなり(決して粗くなってはいけませんが)加速度はつくものですから、時間的にはもっと短縮しえます。でもまあ、6ヶ月前後はかかるでしょう。

 ところで入試図形問題を解くためには中3の、「平方根」や「因数分解」そして「2次方程式」の計算を必要とします。また「相似」と「3平方の定理」の基礎学習も必要です。それらは学校の授業進度を基本に考えれば1学期に計算、2学期には2次関数も入りますし、図形の「相似」や「3平方の定理」の学習は2学期後半と3学期にもまたがるわけで、たとえ塾に通っていても2学期後半ま
ではかかるのが一般で、つまりこれまで延々と述べてきた入試図形攻略の勉強のしかたや考え方と根本的に衝突、相容れないことになります。

 しかし、それにはちょっと語弊のあるいい方をしますが、「ちんたらちんたら基礎ばっかりの勉強したって、入試には結局、糞の役にも立たないだろうがあ。どうでもいいことに、なんでこんなに時間をかけるんだ?! 中3ともなればもっと直截に大事な対象にぶつかって、ほんとうの勉強をせんかあっ」と、いうのが、わたしの品のない本意です。ところが現実、厚い厚い壁、つまり95%にものぼる生徒の圧倒的な学力とその実態がありまして、それを押してあるいは牽き摺っていくとなると、レベル1と2の力を確実につけることに汲々とするのが実情です。さらに、定期テストなどに対する内申などの問題も絡んできますからね。

 よって何度も書いていますが、公立トップ校志望生ないし数学の難問を解くための知識を何とか学び取りたい生徒に限定した、特別の勉強法とそれを行う具体的問題集を用意してあるわけです。

 中3課程の基本の勉強を、授業の進度に沿ってコツコツしていく。これは従来とおりの中1と中2の学習のしかたと変わりありません。そしてそれと平行して、またはまったく別のもとして、わたしの問題集でいえば「<新版>入試図形問題の攻略問題集」190問を、半年くらいかけて学習していく。

 これは応用ですからいきなりすぐにできるはずもありません。そのための計算と相似や3平方の定理の基本の知識をまず学ぶ必要があります。そこで、「相似と三平方の定理の基礎知識」と「三平方の定理の問題を解くための基礎計算」のプリントを用意してつけてあります。あくまで応用が出来るための条件である基本計算と基礎知識に絞り込んだ内容です。それから易しいレベルの寄り道なんかしないで、まっすぐ応用へと進む段取りです。その他付随する学習事項は、通常の授業に沿ってやっていけばいい。

 上記の基礎知識の習得にも時間を要する(全体で1ヶ月ほど)わけですから、半年+αかかることになります。中3の4月から始めた場合は10月ごろに、遅くとも12月までには余裕をもって成し遂げておきたいわけで、それほどに応用レベルの図形問題には時間をかけ、また入試攻略の核となる図形力なるものを努力して自分で形成していくものだと思います。

 昔は公立中学でも、数学は代数と幾何に別れていました。私事で恐縮ですが、また恥ずかしながら書きますが、中3数学の評価は10段階でどちらも10がついておりました。血のめぐりのどうもよくない(と自覚していた)、ときにどっかで塞がって止まっているんじゃないかと思える頭の程度でしたが、いまではどう勉強したのか定かに憶えていないものの、幾何(図形)には相当時間を費やして勉強したのだろうと思っております。

 つまり、努力です。数学の頭があるとしたら、少なくともその半分以上は図形で占めろ、そして絶えず図形を考えよ、そういう時間を1年中持て、ということです。以上のことが修練できれば、これは難しすぎてクラスの誰もできないといった問題でも、すいすいできる、難なくできる、とまではいかなくても、うーん、なんとかできた、という力ぐらいは確実につくことでしょう。