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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§222 数学の助言に対する雑感
<理解というのが実は曲者>

 数学の助言に対する雑感について、少し。

・「数学に関しても高校受験では、約70%が中1と中2に習った内容から出題されます。」

 ばか言っちゃあいけない。こんなの信じて受験勉強すれば、40何点かの平均点すら取れない。理科や社会と同列に見ている、その認識の低さと出鱈目には目を丸くする。またこういうのが、塾業界のチラシや情報誌、受験問題集にも載っているんだから、いったい何を考えているのかと思いたくなる。中3数学の知識と「力」がおよそ70%要るんですが。

・「ちょっとやさしめの問題だなと思えるくらいが使いやすい問題集です。わかっていても解けないというのは、よくあることです。やさしめに思える問題集を選んで、まずは1冊やりぬくことが大切です。」

 たしかにそうです。しかしこれは普通の数学の力の生徒に適した学習方法で、数学の成績上位の生徒が本当の応用力を磨きたいと思って取る勉強方法ではありません。やさしめの問題をやさしく確実に解くことは必要な力ですが、そこからはなんら応用力は生み出されません。

・「基礎的な問題から発展的問題まで、段階を追って実力をつけていける問題集がいいのです。」

 すんなり耳に入る言葉ですが、しかし、待てよ、です。「発展的問題」をどう捉えるかです。教科書レベルでいえば、いまの指導要領の発展的問題なんかは従来の教科書の基本のなかの一つであり、「えーっ、これが発展内容か」と、わたしなんかはその内容のお粗末さに呆れるやら、以前なら当たり前の学習事項に発展とは大袈裟なとその程度の低さに薄ら寒いものを感じてしまいます。

 言葉の使い方と受け取り方ですが、基本があり、応用があり、そして発展的問題がある、というイメージが普通かなと思うのですが、いまの言葉の使い方はそうではなく、「応用」より明らかに下に「発展的」という言葉が位置し、まことに変な具合になっていますね。

 あとに続く「段階を追って実力をつけていける問題集」というのも、実は生徒の現実をよくみない調子のよい言葉で、生徒の多くはあれほど十分に習った基礎ですら時間が経つといとも簡単に忘れ去るものであり、大切な公式、定理ですら満足にいえない、使えないことはたびたび発生しますから。

 応用レベルの問題にもなると途端に思考力を喪う状態になり、自分の力でその壁を打ち破る術を持たずまごまごして、とてもとても段階を追ってすいすい進めることなんかはあり得ません。

・「効率が良くても理解力がついてこなきゃだめだし、理解力が無かったら、時間をかけるしかない。時間をかけて理解していけば、それなりに力は付くと思います。」

 これも真実半分。前半部分は正しい。が、後半はどうか? 理解すれば力がつくという考えや論理はほんとに多いけれども、それはどこまで本当か?! どうやら理解もせずに勉強を進めていく生徒もなかにはいるようで、あきれてものも言えませんが、それは論外として、この理解というのが実は曲者ですね。

「時間をかけて理解していけば、それなりに力はつく」というのは基礎内容の段階で、しかもそれは、現実には半分しか正しくない。お子様を直接教えた方は経験があるでしょう。あれほど時間をかけてさらに何度もくどいくらい説明し、理解させ、できたことが、小さい範囲の総復習したときにあるいはテスト後の点検をしたときに、「・・・?! なにこれ? なんも理解しておらんではないか。解っていなかったじゃないの。あの苦労した(?)作業と理解は、いったいなんだったのか?」と、がっくりすることが。

 がっくりすることをくり返しさせられると、がっくりしないようにこちらが考えねばならない。なんたって、生徒はがっくりしてもそれは大抵ほんの束の間で、がっくりした内容を自分で改める作業と追求をまずしませんから。

 理解は、結論ではない、ほんの入り口にすぎない。「それなりに力はつく」のは、その入り口を入ってからの十分な演習によって「たしかにできる力」を身につけてからであろう。ただし、その基本の部屋で目の前にあることを即物的にしか観ていない生徒(ほとんどですが)は、たとえ定期テストでいい点数を取っていても、次の応用の部屋を開ける鍵をなんら獲得できていませんから、それなりの力のままです。

 ここを見誤っている生徒やご父母の方はほんとに多いですから、どうか注意していただきたいと思います。