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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§169 「歴史の要点・総まとめ」問題集について
<中1生と中2生用>

 今回は勝手ながら新作の歴史問題集の説明が中心となりますが、その中にも中学の社会を学ぶ上で、参考になる点、役立つ知識も含まれているかと存じますので、それぞれの視点でお読みください。

「入試社会の攻略問題集」は、受験対策用として独特な視点と切口でまとめ、構成してあり、これまでかなりの塾生の偏差値アップ(70を超えた生徒はざらにいます)と入試に打ち克つ実力を養成してきました。そしてまたこれをご利用された全国の生徒から、その勉強したあとの着実な実力アップ、偏差値上昇の成果には多くのご報告をいただいており、こちらとしても大変うれしく思っております。

 今回新発売の「歴史の要点と総まとめ」問題集は、その構成を一般的な形、つまり時代ごとの縦割りに区切り、中1生や中2生が普段の歴史の学習のまとめと知識の整理にきっちり役立ち、また定期テスト対策に利用できるよう、まったく新しく作りました。

 ただ、作成と編集上での基本の骨子は変えていません。常に念頭に置いて、眼には見えぬところで作成の苦労(?)と工夫を心がけているのは、如何にすれば生徒が、習ったなかの重要な知識と受験に繋がるポイントを深くいつまでも覚えておくことができるのか、そして実力として蓄えられることができるのか、ただただこの視座での模索と追求です。

 詳しい内容と説明、豊富な演習量を求めるなら、市販の、または塾専用の問題集に一杯あるでしょう。それらといったいどこで差別化するのか、高い値段(?)で買っていただけの価値と魅力がいっぱい詰まった問題集であるためには、どうあらねばならないか?! その答えは、問題の表現のしかた・構成の工夫と、受験に確実に必要な知識の抽出と選択にあると考えていますので、それらはすべて、手書きのプリントと問題を通して表現してあるつもりです。

 例えば鎌倉時代。源頼朝、北条政子、御成敗式目、六波羅探題、元寇、フビライ、北条時宗、守護・地頭、永仁の徳政令、親鸞、栄西、東大寺南大門、金剛力士像、運慶・快慶・・・など、まだ他にもあるとして、思いつくままランダムに書いておりますが、これらは基本の知識として受験にも必要なもの、覚えるのは当然として、さてそれ以上に大切なもの(公立入試として)が抜けて
います。一体なんだと思われますか?

「武士の気風を反映して、素朴で力強い文化」という、鎌倉文化の特色を捉えた文章(こんな文章は丸ごと暗記です!)と、もうひとつ「牛馬耕と二毛作の開始」という、農業の状況です。生徒は軽く考えていたり、見過ごしていたり、また問題集でもさして強調されていなかったりとするのですが、「入試はこれが好きなのです」。

「年代順に古いものから並べ替えよ」という設問は、むかしからよく出る定番形式で、4つを並べ替えるのが多いわけですが、その場合出題者の意図といいますか3つはわりと歴史順のイメージがはっきりしているのに、1つが少し突っ込んだ出来事といいますか、知識が定かでないものが含まれていて、それがため歴史がかなりできる生徒でも混乱する、間違ってしまうということがよくあります。あるいは、基本的な事象の年号は苦労して覚えたのに、それから少し外れた、より詳しい内容がたった1つ出たがため、その努力は無駄に帰してしまった(?)、と生徒が思いたくなることもなかにあろうかと思います。

 上の、「牛馬耕と二毛作」はそのひとつです。他にも「入試はこれが好きなのです」というものが、ちらほらあります。思いつくまま少し挙げてみますと、学制(1972年)、江華島事件(1975年)or日鮮修好条規(1976年)、日韓基本条約(1965年)、シベリア出兵(1918年)など、その時代の基本的重要事項の路線とは少しずれているものが、まあ、雑にいえば、中学レベルでの歴史の流
れにおいては、こんなものどうでもいいではないかと思えるものが、年代順の並べ替えの問題ではもっと大切なものを差し置いて、意外と出される確率が高いといいますか、どういうわけか入試出題者は好きなんですね。

 あまりかしこくないねと、その作成問題の質を疑いたくなるものもわたしなんかはときに感じるんですが、生徒の次元ではそんなことはもちろんいっておれません。出やすい問題は、それ以上に生徒にとって盲点となる問題は、相手の思惑に合わせて教え込んでおかねばなりません。

 次はその悪い例ではないんですが、むしろ良い問題だねと思うものなのですが、「入試はこれが好きなのです」という一例を下に書いてみます。中1生はまだ学習はしていない範囲ですが、中2生と中3生なら学習済みと思いますので、よければ解いてみてください。歴史の好きなご父母の皆様もどうぞ。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 <公立入試問題> 解答は一番下に。

(問い)年代の古い順に左から並べて、その記号を〔 〕に書きなさい。

ア.九州のキリシタン大名が、4人の少年使節をローマ教皇のもとに送った。
イ.ポルトガル人を乗せた船が種子島に流れ着き、鉄砲を伝えた。
ウ.イエズス会の宣教師ザビエルが、キリスト教を布教するために来日した。
エ.豊臣秀吉は、2回にわたって朝鮮に大軍を送り、朝鮮や明の軍と戦った。

 〔 〕→〔 〕→〔 〕→〔 〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 まあ、いろんな答え、また記憶の曖昧さ、デタラメな知識、はたまた初めて問題を見るような顔つきの生徒もいるかと推います。

 安土桃山時代(戦国時代末期を含む)の出来事ですね。アからエの出来事だけに限定して、少し解説してみます。

 公立入試の視点で観れば、アからエの出来事にあと付け加えるとすると、ウの宣教師ザビエルが最初、日本のどこに上陸したかを知っていれば(鹿児島に)、知識という面では事足ります。問題は、それが果たして大丈夫か?!ということです。大丈夫なら、この問題はできます。

 次に私立入試の面でいえば、アからエの出来事にあと付け加えるといいますか肉付けがほしいのは、アの天正の遣欧少年使節が1582年のことであり、1570年代と1580年代の信長と秀吉の行った歴史的出来事を年代順にもう少し詳しく知っていなければ、難度の高い問題には対応できないということ。またエは文禄・慶長の役で1592年と97年、そして朝鮮側(李氏朝鮮)の水軍を率いて活躍した人物が李舜臣(李成桂と区別)であるという知識は、定番的問題としてしっかり覚えていなければならない、ということ。

 さて、この問題の鍵になるのはアですね。いったいどの位置に入るのか?・・・。歴史の流れから解けば、ポルトガル人がまず種子島に漂着し、鉄砲を伝え、そのあと本国にも日本のことが伝えられ、宣教師がやってきた。よってイ→ウであることはわかる。あとはアとエの前後関係。

 そもそも九州のキリシタン大名が、4人の少年使節をローマ教皇のもとに送った、という出来事を知っているのか?という問題、頭に記憶として残っているのだろうか、または習い損ねていないだろうかという問題が、実際かなりあるわけですが、それはここでは差し置いて、ザビエル以後の宣教師たちによって九州の大名のなかにキリシタンになるもの(大村・大友・有馬の3大名)が
あって、伊東マンショ以下4名の少年をローマに派遣することになるわけだけど、ではそれは秀吉の朝鮮侵略の前か後かという問題が起こるわけですね。これはア→エの順番なんだけれど、少し捻れられば、たとえばエの内容を、信長の長篠の戦なんかを持ってくると、さらに迷う破目になります。

 つまり、これらの問題に対処するためには、またそれだけでは決してないのですが(そのことに関しては別のところで述べます)、歴史の各時代において骨になるような、また核となる重要な出来事の年号は、しっかり覚えていくことが大事なのです。

・ポルトガル人によって種子島に鉄砲が伝わる(1543年)
・ザビエルが鹿児島に上陸(1549年)
・秀吉が全国を統一する(1590年)
・そしてもう一つ

 統一してから朝鮮遠征を行うわけですから、それは1590年代であることはわかります。文禄の役(1592年)・慶長の役(1597年)はプラス?として。それよりも信長が本能寺の変で明智光秀によって暗殺される。秀吉が太閤検地を始める。そして天正の遣欧少年使節が派遣される。この3つが1582年だということを知っておく、いや暗記しておくことが大切なのです。なぜなら、入試で出る
んですから、天正の遣欧少年使節が。

 暗記しておれば、上の並べ替えはいとも簡単。ア(1582年)イ(1543年)ウ(1549年)エ(1590年代ー1592年・97年)で、10秒以内に正解が出せる。当たり前のことだけど、この当たり前で確実なことが入試では必要であり、そしてそれは、普段の学習のなかでこそコツコツ形成していくものである、と考えています。

 このような問題に対処できる材料はすべて、覚えるべきものとして取り入れてあります。また、入試問題の歴史分野では資料(年表・写真・絵・条文・地図など)がほんとよく出るわけですが、今回はそれらをメインに問題構成した問題演習<B>も創意工夫して作りました。

 ただし、何から何まですべて網羅して、詳しく問題が載っている問題集ではありません。それは生徒にとって、実は掴みどころがなく、絞込みもポイントも把握できない、時間が経てばほんとに7割以上も抜ける問題集です。また自分であれこれ時間と手間をかけ、または反対に一夜漬けに近い勉強して、定期テストでいい点数を取ったとしても、あとに知識が満足に残らない、これまた習った重要事項の半分以上を忘れてしまう、そんな実力をつけない社会の勉強のしかたは、ほんとに慎みたいものです。

 覚えるに不必要な知識、余分な贅肉はすべて削りとってあります。逆にいえば、これだけはどうしても覚えろ、というものの塊りです。時間がどれだけ経っても、そのうち8割以上をまず覚えているのなら、偏差値はそれでも65を超えるでしょう。そういう作りと内容になっています。

 これを利用する生徒は、実力の核を形成してください。学校の定期テストの内容は概して、贅肉のついた問題構成になっています。ですからこの問題集だけを利用した場合、85点までしか取れないかもしれません。あとの15点は、生徒の学校の授業に密着した内容と知識が要るでしょう。そこはお任せします。

 ただし、その85点の値打ちは、きちんと勉強すれば、例えば普通の勉強(もちろん大いに頑張って)をして94点取って、その後の実力テストで65点だったのに対し、悪くて75点、良くて80点の力を発揮することでしょう!  

 すべて手書きの作りで、見栄えは決してよいとはいえませんが、社会の平常の学習と定期テストへの対策に、そして入試に繋がる確実な実力をつける材料に、この問題集がお役に立てば、さいわいです。



【解答】〔イ〕→〔ウ〕→〔ア〕→〔エ〕