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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§151 理科の問題集を作りながら思ったことVOL.5
<理科の学習法> 
 
 長々書いて参りました。理科の問題集を作りながら思ったことの最終回、いま少しお付き合いください。

「<新版>入試理科の攻略 by Toppo 」問題集を使う際の、勉強のしかたと進め方について説明をさせていただきます。

 勉強のしかたの要諦については、これは理科だけではなくほかの教科にも当て嵌まりますが、「わかる」から「できる」へ“繰り返しの学習”を行うこと、これにに尽きるわけです。しかしそれは、計算力をつける、英単語や漢字を覚えるといった場合の単純な訓練とは、明らかに性質が異なります。

 その繰り返しの中身も初期の段階ではいいのですが、やさしいトレーニングばかりの問題集(結構あります)、設問のしかたがおだやか過ぎて(?)単純一辺倒な問題集、解答や説明がむやみに多く載っているのも、そして解答がすぐ目に触れるよう右や下に載っているのも、あまり感心しません、いや、大いに不満です。生徒の学習の姿を視ればすぐに気付くことですが、水は低きに流れるが如く安易に流されます。わたしから観れば、弊害こそあれその学習した実は、思ったほど入っていませんよ、ということになります。

 繰り返しとは、同じような問題でもこちらから見る、あちらから見るといった角度の違いが必要なわけで、しかしそれは、本質に措いて何ら変わらないじゃないか、ということを見つけることでしょうし、また常に考える問題で、訓練を積むべきだと考えております。絶えず真剣勝負の問題にあたること、この練磨での繰り返しがもっとも大切なのです。

 がしかし、これだけでも実は、まだ物足りんよ、そう認識しております。もっと追っかけねば、頭で理解したことを、忘れないように体の中まで叩き込まねば。つまり、「わかる」から「できる」の次元に留まるのではなく、「できる」から「先になってもできる」という確信まで持っていく作業が必要です。

 このまとめの作業、ポイントを掴み、そのエキスだけは時間が経とうが決して放擲せんぞという、自分なりのノート学習が大事なのです。別のノートにするのではなく、その余白を問題集の中に取り組んであります。
 
 さて、「勉強のしかた」について。

 3つからの構成ですが、B−4プリントのスペースをフルに使う。入試の土台を築く問題(縦書き)〜ここでは仮に<A>とします。入試の実力を定着させる問題(横書き)<Bとします>。そして確認テストの問題<Cとします>。

1.まず<A>からですね。<例1>、<例2>・・・と単元の中の重要事項となる問題を、考えてグループ分けしてあります。<例○>の中に問1、問2・・・と入試で出た問題を、少しずつ角度を変えつつ配列してあります。基本的にはプリント1枚に集約してありますが、問題によってはもう少し演習したいと考えるものは、次のプリントまで及ぶ場合があります。

 <A>の問題は3枚から5枚あるわけですが、そのすべてをしてから答え合わせするのではなく、基本的には<例1>(プリント1枚分)をすれば、その答えを赤でチェックする、次に<例2>をすれば答え合わせをする、次に<例3>・・・という順序で勉強することを強く勧めます。

 その際の答えのチェックのしかたですが、赤ペンで○つけするのは当然として、できる生徒とできない生徒の差が実はここに大きく出てくるので、十二分に注意してください。

 この問題集の大きな特徴として、正しい自学の勉強を押しはかることにあります。これなくして、まっとうな実力はつかない、と肝に銘じるべしです。

 そのために、解答を十二分に、目を皿にして見てください。手作りのプリントであることはいいとしても、市販の問題集のように多色刷りではありません。コピーのため、字は黒字一色です。しかし自分で勉強する生徒は、赤ペンともう1色(青でも緑でも)用意して、それをどのように使い分けしてもいいですが、解答を睨んで、その説明、補足事項、また問題文や図、グラフへの線の引き方などを真似してください。最初は真似です。

 問題に対する答えではなく、問題への攻め方、覚え方、ポイントの掴み方、そして繰り返し飽きるほど、しかし真剣に覚え込む作業が、その解答に観てとれるかと思います。

 但し、線ひとつ、無造作に引かないように。考えながら引くこと。あくまで最初は真似ですが、慣れてくれば、自分で問題をチェックできるようにならねばなりません。そして、問題のポイントや急所を自らの目と頭で知り得ねばなりません。そのことを意識して。

 わからなかった所、忘れていた箇所などは、解答を見て理解する、覚えるというのは当然です。どうしても難しくて理解しがたいというのは、95%ありません。あるとしたら、5%ぐらいなものです。そこは教科書や参考書に戻るなりして、できるだけ解明に努めてください。

 右の余白を利用したノートまとめは、<A>のすべての問題をし終えた後にします。

 なぜこまめに1枚ごと解答合わせをした段階ですぐにしないかといえば、その一番大きな理由は、まだ発酵していないからです。間を置くということは、知ったことを冷ますということもありますが、同時に大切なことを発酵させることにもなるのです。全体を瞰て、各部のポイントを整理する。その学習のしかたは解答に載っていますね。これはあくまで模範というか、一例です。
 ああ、こうするんだな、という指針です。ですから真似をしていくのはいいんですが、そのうち自分の形というか、自分なりの味付けを出していけるよう少しずつ工夫してください。

 <A>の問題をする、そして解答チェックで2日ぐらいはかかるかも知れない。またそのまとめとして1日。計3日は要するのでは、と考えます。

2.次に<B>の問題。枚数や問題分量ではこちらのほうが多いのだけど、<A>の問題をきちっとていねいにすれば、目新しい問題は少しあるにしても、理解も解くスピードも速まっているに違いない。

 しかし<A>と同様、雑にしてはいけない。ここでは理解したことの追認と問題を解くポイントを素早く見つける訓練になるわけだけど、もうひとつの意味は、深く記憶することにあり、それこそが実力に繋がるのだから、スピードアップはしても浅い学習の処理を決してしてはいけない。
 
 進め方は1と同じで、問題を1枚ごとまず自力で解く。そしてその解答合わせと直しの作業。説明、下線部分などを十二分にチェックし、頭に繰り返し入れるのは同じ。ここで違うのは、まとめの作業。そのまま連続して右余白にポイントや急所の図などを書き込んでもいいし、あとから振り返って纏めても、どちらでもいいということ。

 要する日数は2日。1日の時間ですか? 基本は3時間とみていますが、それは生徒によりけり、またそれまでの学習理解によりけりです。ただ一般的に、学力のある生徒ほど逆に時間をかけますね。

3.最後は<C>の実力確認テスト。これは1日でできますし、時間もそうはかからない。<A>と<B>をそこそこ自分のものにしておれば、内容的にも同質のものですし80点以上は取れるはずです。しかし、いきなりすれば、いい点数が取れる生徒は少ないでしょう。そのことよりもむしろ問題なのは、なにが自分にわかっていなくてまた足りないのか、その分析と反省の基盤自体
 がかぼそい筈です。ですからやはり、学習した成果を問う形で<C>をするのがいいかと思います。

 もちろんできなかった箇所は<A>に戻り、自分のまだ不備な点を再度理解なり覚え直すことは当然です。以上です。

 1つの単元を完了するのに6日を要する。植物などやさしい単元もあれば、電流などみんなが苦手とする単元もあり、一様には計れませんが、単純に計算してすべてをし終えるのに12単元ですから72日、2ヵ月半はかかる勘定です。

 実際理科ばかり勉強するわけではありませんから、現実には少なくともその倍の5ヶ月はかかるのかも知れません。そんなことを想像すると、わたしでも嫌になります。とんでもないことだ、ご免蒙る! やる前からうんざりして、億劫になり、気持ちが萎える。

 しかしこれは、あくまで机上の計算です。生徒に即して言えば、中3生は習った範囲の学習は広いので、その費やす時間も多いのは当然ですが、それでもまず学習するのは9単元くらいでしょう。2ヶ月あれば、また夏休みを活用すれば十分こなせるに可能な内容です。受験生たるもの、このくらいの学習を積まずして何が受験勉強かとも考えます。

 実際、この3分の1ぐらいの勉強をしても、実力とは無縁な、効果も結果も捗々しくないのが、現実の多くの姿でしょう。さらに2学期後半や受験間近かになって、あまり身についたとはいえない表面的な受験勉強を、多くの生徒が繰り返すことを想えば、やるなら集中して深くやれ、とことん掘り下げろ、時間はかかるかも知れないがその分、二度も同じことをして身につかない、実力も
満足に形成されない勉強なんかせずに、一度で殆どすむ学習法を取れ、というのがわたしの意見です。

 中2生の場合は、中1の総範囲と中2の1学期までの単元をまず固めていけばいいのですから、日数的も半分の30日ですむ。でも、大変ですね。しかし、大変なことをしなければ、大変な実力はつかないんですよ。またほんとうの学習の進めかたを学ぶ契機と、実力を備えた学習のあり方を知り得るでしょうし、自信を持って理科の学習に臨んでいけることにも繋がれば、と考えております。

 中1生ですが、これは社会の問題集が横断的に独自の視点で作っているので、1学年全体を学習し終えてするのが最適なのに対し、理科は縦割りの単元ごとの構成ですから、復習の形さえ取れば、コツコツ単元をこなしていく学習スタイルには十分対応可能だと思っております。
 
 学習を進めるコツをあえて申し上げれば、全体を想像するのではなく、その1部分である1単元にだけ目をやり、集中する、そしてとにかくやリ遂げる、なにがなんでもやり遂げる、まずはこれに尽きます。1つができれば、2つ目はできる。要領もわかってくる。但しその要領は深めることに使われるべきで、手を抜く要領は実力をつける勉強には要りません。2つ目ができれば、3つ目から面白くなってくるかも知れない。あとは、しんどさに慣れ親しむこと。

 20世紀初頭のフランスの哲学者であり教育者アランに、次のような言葉があります。

「だからほんとうに、信じることが第一の徳であって、期待することは第二の徳にすぎないのだ。なぜなら、何ひとつ期待することなく始めなければならないからだ。期待がやってくるのは、仕事がはかどって、状況が進展してからである。仕事に即して現実の計画が生まれてくるものだ」

 前後の内容を省いておりますのでこの主張の真意が掴みづらいかと想いますが、それはさて、「仕事」を「勉強」という言葉に置き換えても、十分意味が通じる言葉かとも思います。

「何ひとつ期待することなく始めなければならない」というのは、まさに至言。過度な期待はしないでください。また望まないでください。問題は、始めることに有ります。まさに期待がやってくるのは、勉強をうんうん唸りながらそこそこ進めたあとに、1ヶ月、2ヶ月と我慢して積み重ねたあとに、やってくる筈です。

 大きく撞けば大きく響き、小さく撞けば小さくしか響かない。手作りの素朴な問題集だけに、大言壮語はいえませんが、撞いただけの反応は返ってくるように作ったつもりです。実力への近道はありません。とぼとぼと困難な正道を歩むことしかない、と確信いたしている次第です。