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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§441 受験数学の勉強の姿 
<「応用」が次の「基礎」になる>

 高校入試の数学を勉強するにあたって、つねに学習の到達点をつねにどこに置き、どうやってそこまでもっていくのがいいのかについて、それをあらかじめ意識の底にしっかり据えておきたいことをすこし書いてみます。

 よって、「中学数学の勉強」についてではありません。「高校入試の数学の勉強」、いわゆる「受験数学の勉強」についての内容であることを、ご理解ください。

 しかし、これまで、この受験数学に関する勉強の内容は、くり返しそして細かくいろんな視点に基づき具体的に述べてきているつもりなので、今回は逆に抽象的に述べてみることにします。たまには、いいでしょう。

 さて、「受験数学」の学習の目標というのは、どこにおくべきなのでしょう? 

 これは実は、十人十色なのです。高校入試の数学といっても都道府県のその内容と構成、そして問題レベルはまちまちですし、さらに自校作成問題もあって、決して一律に判断、評価できるものではありません。また生徒の数学の学力によっても、決定的に違ってきます。

 そんなことは常識だ、わざわざ書かなくたってわかっている、いいたいポイントだけをはやく述べろ、ですって? ―――わかりました。では、学校の数学のテストでは90何点かとっていて数学には多少自信と得意意識があるが、その実、実力テストレベルになると点数を下げてしまう生徒や、学力評価テストで偏差値が65以上とれない生徒や、あるいは高度な応用問題になるとまるっきり攻略の糸口が頭に浮かばない生徒などを対象に、以下書いてみます。

「受験数学」の学習の目標は、
「ある程度定められた範囲から出題される入試問題の問題解法パターンを、網羅的かつ体系的に学び、それを自らの知識として使いこなせるようにすること」 と、定義づけていいかと思います。

 これはわたしの言葉ではなく、ネット上のある記載をお借りしたもので、その対象は大学入試を想定したものなのですが、高校入試のレベルにおいても、大いに共通するところがあると考えます。硬質な表現ではありますが、完璧に的があった指摘である、とわたしは捉えています。

 高校入試の数学は、教科書に載っている内容をすべて漏れなく理解、運用でき、また学校や塾での授業内容をしっかり吸収しできるようになっておれば、そして入試過去問をとおした対策の勉強をさらにきっちり積めば、それで最大85%ほどはとれるものであるかと思います。

 しかし、残り15%ほどの学力と知識、それは厳密にはこうして区分けできるものではなく、そして「最大」と書きましたように85%ほどのなかの最高レベルの5%くらいを加えた20%ほどは、「ある程度定められた範囲」から出題される入試問題の「問題解法パターン」を「網羅的かつ体系的」に学ぶ必要が、そしてそれらを自らの知識として使いこなせるようにすることが目標になろうかと思います。

 では、どうやってこの部分を、それは全体のなかでは20%ほどに過ぎないけれども――受験数学という視点ではその勉強の大半を占める肝心な部分――、学び進めていくのか。

 すでにわたしの口からはいい尽している感があるので、これも今回、完璧に的があった説明を、ネット上から引用してみたいと思います。

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 ですから、僕は「数学」とは、こういうものだと考えます。

1.「数学」は、基礎を積み重ねて暗記し、その基礎を「道具」として使いこな
 せるようにすることで、応用問題を解く学問。

 であると同時に、

2.「応用」を、積み重ねて暗記すると、その「応用」が次の「基礎」になる。
 そして、それを「道具」にして、さらなる応用問題が解ける。

3.あとは、2を繰り返すだけです。「基礎」を組み合わせて作ったものを、次
 の「基礎」にする。
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 学び進めていくということは、こういうことです。

 わたしの説明なんぞより、ずっと新鮮に感じます。シンプルでわかりやすく、「受験数学」における勉強の、まさに核心を衝いているといえます。

 それにしても気づくところは、「理解」という言葉がまったくありませんね。わたしも「わかること(or理解する)」と「できること」はまったく違う、と過去に何度も指摘していますが、「理解」したあとの「できる」を当たり前のこととしているわけです。

 そして、基礎を積み重ねて「できる」を確実にし暗記し、その基礎を「道具」として使いこなせるようにすることに、学ぶことの第一段階の主題を置いています。

 ここまでなら、だれにでもできる? いいえ、多くの生徒は不徹底ですね。不徹底だから、応用問題が解けないのです。ここのところをよく考えてほしいと思います。

 さて、次に、「応用」を積み重ねて暗記すると、その「応用」が次の「基礎」になる、と書いてあります。

 これがもっとも大事な点です。「受験数学」を勉強していくということは、これでしょう。この感触を頭と肌で意識できない生徒はいくら応用問題を解いても、上っ面をなぜるだけで実にはなりません。「応用」を積み重ねて、それを「暗記する!」ことです。その結果、「暗記した応用」は、本人にとって「応用」ではなく「基礎」にすぎないことになります。

「基礎(=暗記した応用)」は不自由なく使えるわけですから、解く道具として次の応用問題、同種同程度はもちろんさらなる応用に当て嵌めて解くことができる。

 あとは、これを繰りかえすだけ。「応用」のなかで「暗記した応用(=つまり基礎)」をどんどん増やしてゆけば、その力は確実な実力となる。さらに、身につけた「基礎(=暗記した応用)」を組み合わせる訓練を積めば、ほとんどの応用はできるようになるのではありませんか?

 これが、「受験数学」の勉強の姿であります。