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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§37 わからない、ということについて VOL.2  
<わからないの3番目と4番目>

 生徒はどういう時に、「わからない」という言葉を言うのであろうか、或いはその気持ちになるのであろうか。今回は前回の続きで、3番から6番について考えてみます。

 時系列的に並べてみると、
1.新しいことを学んでる際に、どうもいまいちわからないところが出てくる。
2.宿題をしてる際に、これ、わからないや、が出てくる。
3.以前に習ったことが出てきて、忘れてしまってわからないになる。

 気持ち的に並べてみると、
4.例えば、数学の文章題や図形の問題を解く際に、文の書いてある内容がよく
 わからない、また簡単にわからないと考えてしまう。
5.間違いを指摘されて、その誤りの説明がわからない、ことがある。
6.本当に難しい問題を解く際に、さっぱりわからない、という気持ちになる。

 3番の「以前に習ったことが出てきて、忘れてしまってわからないになる」について。
 この状況に出くわす場面は、大きく言って二つあります。一つは実力テスト、学力テスト(塾に通っていれば)の時、もう一つは普段の学習している時ですね。

 まず前者の場合ですが、実力テスト、学力テスト、そして夏休みなどに出される宿題などで、以前に、それは2,3ヶ月前のこともあれば1年前、2年前に習ったことかもしれないが、忘れてしまったという単純な理由で出来ない、わからないことになる。この場合の「わからない」は大抵習った当初は出来ていたのが、その後、時の経過とともに忘れてしまったものが非常に多いわけで
す。

 もちろん習った当初から、理解不十分で今ひとつよくわからなかった問題、単元が上記の中で出題されたときは完全にわからないのは当たり前ですが、この割合は真面目に勉強してる限り案外少ないものです。それよりもここで問題にしたいのは、その対処のしかたとその後の在り方なんですね。

 忘れてしまって「わからない」ことをほったらかしにしているんです。せめてテストに出てきた問題だけは解答なりを見て、理解し直したり覚え直したりすればよい。気になるのならば(気になって欲しいのだけど)、その範囲だけでもいいからすぐ習ったノート、問題集などで復習すればいいではありませんか。

 塾での学力テストした場合、解答を返したあとの生徒の姿を観ていると、確かにさらっとは見ているんですが、ほんとに自分の出来なかった問題を追求している、確認している生徒の顔はあまりお目にかかれないのが現実の姿です。私の場合は、この生徒達のテスト後で心身はぐったリしてるものの、精神的にはいたって気楽でのんびりした姿を観るにつけ、ほったらかしには出来ないのでテスト後の確認作業とその大切さを指導します。

 でもですね、それは氷山の一角で目に見える部分、目に見えない大部分は生徒次第(つまるところ、勉強なんてそうでしょう)なわけです。守らなければならない、といってるのではなく、守った方がベターですよ、ということを、目に見える勉強は一生懸命できても、目に見えない勉強なもので、生徒の9割以上はそれがよくできていない。

 よくできていないものだから、同じ間違いを繰り返す。習った易しいことでも忘れるものだから、この時点はいいのですよ、それをちょっと覚え直せば。大切で基本的なことは、その見直し、チェックを自分でしっかりすること(なんか小学生に言ってるようですね、こんなわかりきったこと。しかし中学生でもわかっていない。その多さに驚く)で、その姿勢が次に繋がるのでしょう。

 上の例を一つ書きます。もうこれはいくらでも無数にあるのです。ということは、如何に多くの生徒が3番の「忘れてわからない」という後始末をほったらかしにしているかですね。

 中3の最初の塾の学力テストです。社会の歴史の問題。「18世紀後半、イギリスで起こり、綿工業中心に機械の発明、改良が行なわれ、その後社会全般へ普及していった、この動きを何というか」――答えは、産業革命。この簡単な問題ができない生徒(A)がいた。まあ、でも、この時点はいいとしましょう。解答を見て、「あっ、忘れていた、覚えておかねば!」でいい。

 ところが、夏休み明けの学校の実力テストでも多少文章の表現は違え、同じ問題が出た。生徒(A)はまたまたできない、わからない。この理由は二つ、でもわざわざ書くほどのことでもないでしょう。これに類することは理科でも、英語でも数学でも一杯あるわけで、どうかこの次元の「わからない」は減らして下さい。自分でできることですから。

 次に後者の、普段の学習している時ですが、これは4番と非常に密接にかかわっているので、一緒に考えて見たいと思います。

 さて4番、「例えば、数学の文章題や図形の問題を解く際に、文の書いてある内容がよくわからない、また簡単にわからないと考えてしまう」です。

 これは実に厄介な問題です。勉強する科目全てに出てくる問題ですね。子供のわからないところを教えた経験のあるお母さん、お父さんなら、きっと思い当たることだと思います。
「なぜ、こんな易しいことがわからないんだ?!」、
「どうしてもう少し自分で考えようとしないの?」、
「すぐわからないと諦めて、問題を放り投げる!」、
「ヒントを言っても、反応が返って来ない」、
「調べればこんなこと、前に載ってるじゃない」などなど・・・ 

 結論から先に申しますと、《自分で“よく”考えない問題は、人の説明を聞いても、できない!》ということです。

 「わからす」ことはいくらでも出来ます、教えることのプロなんですから。それが数学の文章題の応用問題であろうと、英語の長文読解であろうと英作であろうと、国語の説明文の答え方であろうと、「これはこう意味でしょう、こうやって考えればよい。ここがわかりにくいところで、まずこういう風に書いてみればいい。そしてポイントはここだから、しっかり覚えておくこと、わかったね!」など。(でもこれは、最低or最悪の場合の教え方ですから)

 それに対し、殆どの場合生徒は、なあーるほどと、わかった顔をしています。で、その類題をしたとします。半数以上の生徒は出来ませんね。で、その考え方を利用すればよい問題を出したとします。8割以上の生徒は出来ません。で、更に実は、その考え方を当て嵌めればよいことに気付けばよい問題を出したすれば、殆どの生徒が出来ませんね。

 わかることと、出来ることは違うんですね。はっきりと違うことをまず認識することです。そのあたりが実は、大半の生徒がわかっていない。悲しいくらいわかっていないのです。これが問題なんです。それを、またわからすのに一苦労なのですが。
――わかることと、出来ることの間には、見えない溝がある。そのもう一段前の、わからない、とわかるの間にも、実は見えない溝がある。その溝を埋めるにしろ、橋を架けるにしろ、結局は自分の力で渡らねばならない、ということです。

 その二つの溝の最初の溝で戸惑っていてどうなりますか? 読んだだけでよく考えもしないで、直ぐにわからないという生徒が、人の説明を聞いて“出来る”ようになりますか? なるほどその場ではわかるかもしれません、束の間ならできるかもしれません。しかし、ここに本当に実力を養う要素や思考力を磨く修練が見られるでしょうか? 

 それをつけるのは、他人からではなくて、自らの力でしょう。初めの溝を埋めようとする真剣な努力、橋を見つけよう、架けようとする意志が、たとえそれが上手く出来なくても人の説明を聞けば、あっ、と気付いて、深くわかるのであり、ひいては次の溝を容易に或いは壁にぶつかりながらも、飛び越せる力となりうるのでしょう。

 ここに一つの最初の溝の例を書きます。数学でも英語でも理科でも国語でも、ほんとにあらゆるところで噴出するのですが、ここでは社会の入試問題で、その姿を観てみます。
<問題>
「日本の河川は、農業や工業・発電・上下水道などの用水源として利用されているが、ヨーロッパの河川と異なり、内陸水路としては殆ど利用されていない。それはなぜか。地形や気候などの自然条件から、その理由を書け。」

 これは昔からある地理の定番問題ですね。記述式だけど、表現力を問う最近の入試問題の中では、基本的で易しい設問に属しますね。また最後には自然条件という解説まで与えてくれている。中1の定期テストでも頻出される問題。これが中3にもなって宿題できっちり書いてくる生徒は、三分の一にも満たない。ほかの生徒はその部分がすっぽり白紙のまま。

 何故か?! 書くのが面倒くさい、考えるのがいや、わからないにしておいて答えを聞くのが楽、など・・・ 穿った見方ながら、そう考えざるを得ないことがしばしばあるのです。本当に考えれば、何らかの文章となって出てこなければならない。そこから拙い表現を直したり、細かいところを修正したり、或いは別のもっと専門的な知識もプラスできるわけです。つまり、わかる勉強の土俵に立てるのです。

 白紙からは何も生まれません。わからないのではなく、わかろうとしないこれらの生徒達の姿勢は、ある程度は指導で直すものの、それにしてもお粗末そのものだ。これではわかる以前の問題であり、「わからない」という安易な言葉ですぐ片付けようとするケースの半分以上は、このような実態かと思います。

 わかりたいという気持ちがあるのならば、数学にしろ、英語にしろ何でも、まず十分に時間をかけ自分で考え込むことです。それで出来たものは貴方の実力として残るでしょうし、出来なくとも先生等の説明を聞けば、考えた分だけ深く理解、暗記できるでしょう。

 長くなりましたので、次回VOL.3で5,6番とまとめを述べます。

 参考に<答え>
「ヨーロッパの河川に比べ、日本の河川は流れが急で、季節による流量の変化が大きいから」