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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§375 新中2になるに及んで new
<学力のつきかたの様相>

 まもなく新学期が始まります。それぞれ新学年を迎えるにあたって、目標とするところや課題もあることでしょう。とくに課題や問題点は本人に認識され、よく自覚できていればいいのですが、そうではなく、目にはみえていない、自覚もできていない問題点を抱えたまま次の学年に突入してしまう生徒が、かなりの割合で多いのも事実であります。

 そんななか今回は、新中2になる生徒の課題と慎重にみておきたい学力のつきかたの様相について、過去お寄せいただいたメール(ふたつ)を参考にして、言及してみたいと思います。(内容的に宣伝臭いところが混じっていますが、その面はどうかご容赦ください。)

 まず一つ目。

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お世話になります。
本年2月に「中1英語REVIEW&中1数学・再学習問題集」を購入した○○県の○
○です。

中一の○○は家庭学習のみで、暗記力と計算力を駆使した成績(学年で10位〜
15位(250人中))を維持していました。目標は○○高校、県下2位の公立高校
です。この成績を維持できれば中三夏まで部活をEnjoyして、引退してから
の猛追込み勉強で目標高校に合格できるのではと思っていたようです。親もそ
う思っていました。

その息子に、先生のHP上の英語実力テストをやらせたところ、なんと30点台で
した。実力とは程遠い学力に早期に気が付かせていただけました。
有難うございます。

教科書の基礎学力、無定着な学力だけではトップ高は無理な事を本人も認識し
たようで、2月の期末試験の勉強と平行して3月の業者テストに向けて2月中旬
から「中1英語REVIEW&中1数学・再学習問題集」に取り組んでいました。

過去最多勉強時間量内容!です。時間的に問題集の2/3程の内容しか取り組
めなかったようですが、お蔭様で5科偏差値69.9でした。(70に届かず。。。)
本人が先生の問題集のお蔭だと言っております。
詳細に書きますと 3科で偏差値68.5ですので、運良く理・社が出来たことで今回
はこの数字がでたようです。

でも残りの問題集に取組む中、一問も手が出ないのもある状態です。
ちなみに数学BのNO.10(1次方程式)の文章題です。
本気で取組めば正答率50%でもできるはずなのですが、まだまだ集中力に波が
あり、気力・やる気も安定していませんので、日々切磋琢磨です。ただどのような
勉強をしなければならないのかは理解できたようです。

この春、○○も多感な中二になり、本当の勉強方法もまだまだ未熟です。
親としてはこの先無事に目標高校を受験できるのか(勉強の継続、思春期等)
も不安です。でも今回本人が、先生の中2教材でも勉強したいと言っております。
今後共宜しくお願いいたします。
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<わたしの返答>
「教科書の基礎学力、無定着な学力だけではトップ高は無理な事」と謙遜されて書かれておりますが、無定着な学力ではたとえ問題集をかなりやっても一気に偏差値が70近くもとれるわけでは決してなく、中1レベルでのそこそこの基礎学力はあったものと推察されます。

 しかし反面、わたしのHP上の英語実力テストでの当初の30点台や、数学問題集の1次方程式の文章題などでのまだ解く力の不足などが分析されてますとおり、教科書の基礎学力だけを見ていては、たしかな学力の有様を見誤ってしまう可能性は大であるといえます。

 このことはなにも自宅で学習している生徒に限らず、通塾してる生徒にも同様のことがいえ、むしろプロに任せて安心している(?)ぶん、油断はより大きいことにもなりかねません。

 大切なことは、自分の実力がどのようなものであるかをつねに早め早めにつかんで認識しておくことです。あるいはその目をもつことを心がけることです。そして「ただどの様な勉強をしなければならないのかは理解できたようです。」の確たる感触を、通塾の有無にかかわらず本人が(そしてできることなら親も)得ることでしょう。

 あと一点押さえておきたいのは、「教科書の基礎学力」がそのまま実力として通じるのは理科と社会の2科目であり、国語や英語そして数学に関しては、「教科書の基礎学力」は必要最低条件にしても、けっして十分条件ではないということを、実力的観点でいえばぜひ知っていてほしいと思うのです。

 たんなる教科書範囲の基礎学力にとどまらないそれ以上のものを、といってもいきなり難しいレベル(そんなのは中1の段階ではあまりありませんが)や応用的問題をどんどんやれば、といってるのではなく、教科書範囲のすこし横にある問題や膨らませた知識、すこしだけよぶんな力のいる掘り下げた問題に対し、できれば修練を積んでおきたいと言っているのです。これなんかわたしに言わせれば、基礎学力そのものにすぎないのですが。


 二つ目(メールでの応答の一部)。

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「新中学2年になるところです。冬休みから、英語のREVIEW問題集と中1数学・再学習
に取り組んできました。数学は実力テストには間に合いませんでしたが、小数点の計
算や分数の計算でのつまづきに気がつくこともでき、とても80点までは到達できませ
んがなんとかこなしました。

まだ、うまく、文字式をつくれなかったりします。作れていても計算間違いが多いような
状態です。引き続き、この家庭学習で中2の学習をしていきたいと思います。
 ただ、不安なのは、まだよく理解できていないところはあるのに、中2の学習を予習
的にすぐにすすめるのがいいのか、中1の復習を徹底してから、復習的に(学校より
も遅れて)中2の問題集をやっていくほうがいいのでしょうか、、、。平行できればそれ
に越したことはないのでしょうが、、、。」

<後略>
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<わたしの返答>
頑張っていますね。ぜひ中2も、いまの努力と地道な勉強の継続をしていってほしいと願っております。

ご質問にたいし結論から先に申し上げますと、決してあわてることなく後者の「復習的に(学校よりも遅れて)中2の問題集をやっていくほうがいい」かと存じ上げます。

現在、どこまで中1の英語REVIEW問題集と数学・再学習問題集をやり終えたかはわかりかねますが、この春休み終わりまでまだ日数はありますから、とにかく集中してできるだけ残りをやってゆくことに邁進してみてください。そしてそれでもまだ仕上げることができなくても、最長4月いっぱいまでかかってもかまわないと思います。それほど中1の基本が大切だということですね。

中2の授業が始まってもはじめは、まだ内容的に大したことはありません。そこでもミスを起こすのは中1の基礎の部分ですから、できるだけ中1の基礎の部分全体の力をさきにつけておくことが望まれるのです。

しかしそれでも、現実はそれらすべてを完全になくすことはおそらくまだできないでしょう。それをさらに減らしてゆくのが、中2の勉強にあるのです。また中2の1学期というのは、そういう期間でもあるわけです。その勉強と演習が、中2の通年用問題集には含まれています。

よって、中2の学習を予習的にすすめるのはもちろんいいことなのですが、それはもう少し先になってからでいい、とお考えになり、ぜひ中1の復習をまず徹底することをお勧めしたいと思っております。
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 中2の学習を予習的にすすめるより、中1の復習をまず徹底すべきその理由。

 これは、おそらく詳しく書くまでもなく多くの方がご存じかと思います。また、HP上の「中学生の学習のしかた」をお読みいただければあちこちで言及しているのに出遭うでしょう。ここでは簡単にではありますが、その理由を述べています。

 それゆえ、ほんのすこし、別角度から指摘しておきます。

 中2英語のはじまりは、さらっと中1文法の復習の意味もあるのですが、その習う内容は「過去形(不規則動詞とbe動詞・過去進行形)」です。数学のほうは、「式の計算」・「連立方程式」です。ざくっとした言い方になりますが、どちらも中1で学習した内容を土台として、「ほんのすこし新しいものを載せただけの知識」にしかすぎません。

 その構成する知識の80%強は、中1の知識にあります。何かまったく新しい未知のものを習うと思ったら大きな誤解であり、20%前後のあらたな学習内容に力を全力投入し、わかってできても、80%ほど占める中1の土台の力がぐらついていれば、なんともならないことはお判り願えるかと思います。

 せっかく中2の内容がわかっていても中1の土台の力がぐらついているばかりに足を引っ張られ、テストで20点も損をするケースは一般にざらにあるかと思います。細々した症状はここでは省くとして、それら(20点も損をする)は、すべて言い訳にすぎません。はっきりと力不足、学力不足なだけです。中1の土台ができていないのです。

 ですから、そのようなことにならないように、中2の学習を予習的に進めるより、中1の復習をまず徹底すべきだ、と上では書いたわけです。

もし中1の基礎力にまだ不安のある生徒は、逆に次の2年生の1学期(or2学期制の場合は7月頃まで)というものは、「中1の復習を同時にできる」、あるいは「やり直しが間に合ういい時期」ともいえるのです。中2後半にもなると、それこそ新しい知識や内容がどんどん増え、懸命に勉強していかねばなりませんから。