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 高校入試でターイセツなこと、って何だ?!

 大学合格体験記を読んでVOL.2<勉強法>

 今回は782号に引き続いて「大学合格体験記を読んで」での2回目、「勉強法」
に関してその体験記のなかで述べられている部分をすこしピックアップして書
いてみます。

 高校受験と大学受験ではご存じのように、まったくレベルも状況もそしてな
により生徒自身の持てる知識や学力のつき方、物の考え方、論理力の深さなど
さまざまな違いがあり、同じ土俵で語ることなど到底できるものではありませ
ん。

 しかし、中学生であっても高校生でもあっても勉強法、勉強への取り組み方
に措いては、基本それほど変わらない面があるというか、ある部分では参考に
できるところがあるように思いますので、8例ほど引いてみることにします。

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1.「軽く勉強法のことなど触れておくと、世の中に絶対に正しい勉強法はない
と思います。試行錯誤を繰り返し、もがき苦しむうちに発見できるかもしれな
いし、発見できないかもしれません。そんなものだと思います。」<北海道大
学 法学部>
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 そうです、「世の中に絶対に正しい勉強法はない」という考え方には同感、
賛成です。

・「試行錯誤を繰り返す。」 これはほかの生徒もけっこう述べていますが、
勉強をやっていく上で試行錯誤を繰り返さなければ、成績の向上はないのでは
ないでしょうか? ずっとワンパターンの勉強のしかた、塾に通って教えられ
るままをこなす、その指導や勉強内容を忠実に守って成績がたとえよくても、
いつかは実力の壁や教科の壁にぶつかることになります。

・「もがき苦しむうちに発見できるかもしれないし、発見できないかもしれま
せん。そんなものだと思います。」 そんなものだと、わたしも思います。

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2.「大学受験を見据えた「自分の勉強スタイル」の確立です。人それぞれクラ
ブや学校行事があり、他人が行っている勉強スタイルが行えないこともあると
思います。それならば自分自身の勉強スタイルを確立し、貫けばいいのです。
大事なことはうまく行くことではなく、試行錯誤を繰り返し、少しでもいいか
ら向上することです。」<京都大学 薬学部>
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 試行錯誤を繰り返して、その後、自分自身の勉強スタイルを確立する。それ
がようやくできたと自覚できれば、あとは貫くだけ。そこに到達するまで、う
まくやろうなんて考えないで、自分の勉強スタイルがすこしでもいいから向上
するよう試行錯誤をしていくことが大事なんですね。

 さて。
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A. 現役時代の勉強法を反省し、どうすればよいのかを考えました。そして、
「昨日できなかった問題を、今日できるようにする」ということを自分の中の
コンセプトとして勉強法を変えていきました。解いた問題を3パターンに分類
しました。

1.すぐに解けた問題

2.解けたが時間がかかった問題

3.解けなかった問題

 1についてはほとんど復習せず長期休みに問題を見て解法を思い浮かべる程
度にしました。2,3についてはその問題の解法がすぐに思い浮かべられるよう
になるまで復習しました。こうすることで今までにやってきた問題を全て即座
に答えられるように努めました。

 また、なにかわかったようなわからないような気になった時は、それを他人
に説明しようと、考えを言語化するのが効果的です。うまく説明しようとする
と、そのことについて深い理解が必要になるので理解の浅い部分が浮き彫りに
なります。そのようにして自分の中で勉強法を確立し、やることが明確になる
と、勉強もはかどり、いくらか順調に学力を伸ばせていたと思います。

 しかし、迎えた夏の模試の結果はよくありませんでした。勉強の時間も確保
し、しっかり勉強していたので、能天気が売りの自分でも、流石に結果にはか
なりショックを受け、自分の学力の限界ようなものを感じました。しかし今の
自分が人生の中で最も賢いとは思えなかったので、まだまだ改善の余地はある
と思い、勉強法の改善を試みました。

 まずはじめに、どのようにすれば点数が上がるかについて考えたのですが、
どの問題集をやっても一応知識は蓄えられる気はしますが、それらの何が学力
を変えられるような最善の選択」かはわかりませんでした。

 そこで僕は、逆に、どうして点数がとれないのかについて考えました。「点
数が取れない」という「結果」には、「何ができない」という「原因」があり、
また、「何ができない」「原因」には「何ができない」「原因」があると考え
ました。

「原因は」は一つではないので樹形図のように広がっていきます。このような
ことを繰り返し、最後に「原因」の対策となるような勉強とは何かを考えまし
た。こうすることで、自分にとって何が必要かがはっきりとし、一つ一つの勉
強に目的をもって取り組むことができました。(中略)

 そのようにして自分に必要なことをはっきリとさせた後、それらを試験日の
日から逆算して計画を立てました。計画を立ててしまえばそれに従うだけなの
で。あまり怠けることもないまま、無事合格することができました。

 何度も言うように、自分にとって「何を」「どう勉強するか」がとても大事
です。成績が伸び悩んでいる人はそこを見直してみるとよいと思います。(略)
                      <京都大学 理学部>
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 勉強は追及である。「昨日できなかった問題を、今日できるようにする」は
まさにそれ。解いた問題を3パターンに分類するのは、ほんと中学生でも参考
にして実践すべきではないかと思う。特にこれは数学の応用問題で(あと理科
の一部で)。

「1.すぐに解けた問題」「2.解けたが時間がかかった問題」「3.解けなか
った問題」

 2,3についてはその問題の解法がすぐに思い浮かべられるようになるまで復
習した、と書かれています。この区別こそ正しい。1と2をまとめ解けたとグル
ープ化するのが大抵の生徒ではないか? そして3だけを問題化する、あるいは
その後まったく手を付けない。

 そうではない。1のすぐに解けた問題以外はまだ自分の本当の実力にはなっ
ていないことを知っているので、2,3について、その問題の解法がすぐに思い
浮かべられるようになるまで復習するのが、ほんとうの勉強であることをこの
生徒は示している。

 そしてさらに、この生徒のえらいのは、「どうして点数がとれないのかにつ
いて、その原因と対策」を自分で徹底して追及し、「自分にとって何が必要か
がはっきり」とさせたことでしょう。うーん、すごい・・・。

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B. 勉強法には非常に悩みました。ですが結局は方法よりも勉強した内容が自分
の頭に入っているかが一番大事ということに気づきました。逆にそれができれ
ば方法なんてどうでもいいのです。自分に合ったものに勝手になります。また
勉強して覚えたものは忘れますがそれでいのです。これを思い出す勉強をした
ときに伸びるからです。忘れるところは周りも同じなので差をつけられること
を体験しました。   <名古屋大学 農学部>
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「勉強して覚えたものは忘れますがそれでいのです。これを思い出す勉強をし
たときに伸びるからです」の後半、「これを思い出す勉強をしたときに」知識
は、よりはっきりと、また深まる傾向にあり、絶対的な真実でありますね。実
力の正体の半分は、これではないか?!

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C. 分析を徹底的にするべし!

 模試があるたびに自己分析を徹底しよう。分析力は入試でも活用できるほか、
自己分析を行うことで弱点がはっきりし、新たな目標が立てやすくなります。
僕の場合自己分析だけでなく、模試の分析を徹底的に行い、どうしたら高得点
をとれるのかということをノートにまとめたりなどしていました。ここで鍛え
た分析力のおかげで入試本番に対しても同様な分析を行えるようになり、万全
の状態で入試に挑むことができました。<金沢医科大学 医学部>
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 中学生の場合、定期テストでも返ってきたらこの分析を自分で行うべきです
が、模試の場合はなおさら実力と直結していますから、分析を徹底的に行うこ
とが求められます。「どうしたら高得点をとれるのかということをノートにま
とめたりなどしていました」も、ほんとにすばらしい勉強法です。

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D. 僕は地頭が悪いので、早くやらんと間に合わんなと思って高2の頃からコツ
コツやってはいましたが、勉強時間が部活やその他諸々でなかなかとれないこ
ともあって、高2時でも成績はボロボロでした。ですが、高3になったら思う存
分勉強すればええわと思って、その時はあまり気にしないようにしていました。
そして高3になって成績は夏までむちゃくちゃ伸びました。それは高2までの積
み重ねと、先生の尽力のおかげだったなと思います。

 しかし、秋からは伸び悩み、過去問ではいい点数がとれず、冠模試でもC判定
と微妙な結果が出てしんどかったですが、点数が伸びない原因を自分なりに考え、
まずは復習量を増やしました。英国の過去問は各年度最低3周しました。そして
次に、過去問で自分が間違えた、または解答に手間取った箇所でそうなってし
まった原因を逐一分析し、今後間違えないためには次どのようなことを意識し
て、どのような戦略で解けばいいのかを考え、戦略ノートというものに細かく
まとめていくことを始めました。過去問を解けば解くほどそのノートの中身は
洗練されていき、受験終盤はこのノートをめっちゃ見てました。この2つが終盤
期の決め手になったと思います。 <早稲田大学 文化構想学部>
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 この生徒もCの生徒同様、模試と過去問の違いはあれ、自分が間違えた問題
の箇所のその原因を分析していますね。そしてAの生徒とも共通するように、
できなかった問題だけではなく「解答に手間取った箇所」も含めて、なぜそう
なってしまったのかの原因を逐一分析し、そして「今後間違えないためには次
どのようなことを意識して、どのような戦略で解けばいいのか」を考えていま
す。そしてそれを、「戦略ノートというものに細かくまとめていくことを始め
ました」と。

 中学生の場合、とてもここまでのことはできませんが、しかし、なぜ間違え
たのか、その原因を分析することはできますし、そして次に同じ間違いをしな
いためにどのような点に注意あるいは意識すればいいのかは考えられるはずで
す。

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E. まず、絶対的な学力向上には基礎固めが不可欠です。自分の実力を大きく超
えたことをしても身につかないのは勉強に限ったことではないでしょう。焦る
気持ちはわかりますが、基礎をしっかり固めてから難しい問題を解くほうが学
習効果は何倍にもなります。<京都大学 工学部>
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 絶対的な学力向上には、基礎固めが不可欠。これは中学生でも同じ。基礎の
学力がいい加減で隙だらけなのに、先の学習内容をあるいは次学年の勉強を進
め行く生徒、あるいは徒に応用問題に向き合う生徒がいますが、「自分の実力
を大きく超えたことをしても身につかない」という事実は、どうか知っていて
ほしいと思います。

・僕は高1の模試で悲惨な成績をとってしまいました。ここで再び目覚めもう
一度イチから勉強習慣を作り直して、基礎の内容から復習しようと決意しまし
た。 <大阪大学 基礎工学部>
・基礎にたちかえる〜闇雲に難しい問題ばかり解く練習をしても基礎がきちん
と出来ていないと無意味だと思います。 <大阪市立大学 医学部>

 他にもこの基礎の重要性を指摘してる生徒がたくさんいます。自分にこの基
礎がまだじゅうぶんにはないと気づいた中1生、中2生は、基礎からの復習をい
つからでもやってみてください。(宣伝:E-juku1st.Comの問題集ではしっか
り用意しています。)

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F. (中1から高1まで) 競泳の練習から帰宅後に宿題を忘れると怒られる先
生の宿題だけをやり、あとはゲームをしていました。また、テスト勉強はほと
んどしていませんでした。特に数学はひらめき次第と思い、ノー勉で定期テス
トを受けました。中1の時は学年順位真ん中より少し下ぐらいでしたが、中2に
なると学年順位ワースト30(筆者注:学年250人弱)に入りました。さすがに
やばいと気づき、テスト前一週間だけはきちんと勉強するようになり、学年順
位は徐々に向上していきました。(人間、ほんとうにヤバいと感じると嫌なこ
とでも真面目にやります。)

 この時に特に重要視していたことは、テスト返却時に自分の解答用紙と模範
解答を見比べて、できる人との違いは何かを考え、次回のテストに生かすこと
でした。

 例えば、数学のある問題を解けなかったのは基礎的なことが完璧に身につい
ていなかったから、次は基礎問題を解く量をふやそうとか、英単語の問題でま
ちがえたら、次は英単語はテスト2週間まえから始めようとかです。

 これを繰り返していくうちに、自分にあった勉強法を見つけることができ、
高1になると、定期テストで学年10位以内に入れるようになりました。高2から
は本格的に受験勉強を始めていくはずなので、高1の間に自分の勉強法を見つ
けるべきです。 <京都大学 工学部>
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 学年220位くらいから学年10位内と見事な変身には、愕かされる。こういう
生徒は人からとやかく言われても聞く耳を持たないのかもしれない。「人間、
ほんとうにヤバいと感じると嫌なことでも真面目にやります」という表現がと
にかく面白い。

「特に重要視していたことは、テスト返却時に自分の解答用紙と模範解答を見
比べて、できる人との違いは何かを考え、次回のテストに生かすこと」という
勉強法は、参考にできるのではないだろうか?

 今回は、以上です。