実力をつける中2英語―高校入試へ向けて― 
 §39.TO 不定詞・解説
<不定詞の文法解説を少し>
 不定詞の使い方、また文法そのものがわからない、という生徒の要望に応えて、今回特別、解説とその演習を少し試みてみる。

 なぜわからないのか? それは今回の改訂教科書での導入時期が早すぎることが1つ目、教える側の先生の説明の拙さが2つ目、そして教わる生徒の考える力の低下と演習不足が3つ目にある。

 教科書や参考書の説明、また先生の説明をここで繰り返しても、あまり意味がなさそうなので、別の視点で述べてみたい。
 
 一言でいうと、「不定詞」なる文法は、今までにやってきた文法と少し毛色が違う、ということ。まずこれをしっかり受け止めること。これまでは現在形、進行形、過去形などの時制と、文の形(肯定文・否定文・疑問文)また疑問詞の入った疑問文などを中心に勉強してきた。その他命令文とか、助動詞can とか習ったわけだけど、大体が文の骨格になる基本中の基本の文法だったわけ。

 でもそれは木で譬えると、幹にあたる部分だね、木には枝葉があるでしょう。それがなければ立派な木にはならない。その枝にあたる部分が、この「不定詞」の文法だね。大きな枝だ。つまり「表現を増やす部分」だね。枝は他にもこれからたくさんあるからね。

 その枝がどんなものかを、はっきり見ること、そして理解、暗記すること。
 では、具体的に。
 わたしは公園に行った。→I went to the park.<従来の文法>
 わたしは(テニスをするために)公園に行った。
            →I went to the park (to play tennis).
 表現が増えたでしょう?!

 to +原形動詞=不定詞、というんだね。日本語の文法にはないけど。
 ああ、そうなのか、とまず思わなければならない。to +原形動詞を不定詞というのか、と。上の文でいえば、to play の部分だろう?! to play のあとにも単語が来たり来なかったりだけど、この場合はtennis 。
「彼に会うために」なら、to see him 。よって、
・わたしは(彼に会うために)公園に行った。 
            →I went to the park (to see him).
・父は(散歩するために)公園に行った。
            →Father went to the park (to take a walk).
 to see, to take の部分を不定詞というんだね。

・彼女は(新しいバッグを買うために)神戸に行った。 単に、彼女は神戸に行った、ではなく、新しいかばんを買うために、という目的・理由があるわけで、その表現部分が「不定詞」を使えば書けるわけ。
  →She went to Kobe (to buy a new bag).

・わたしは泳ぐために川に行く。 I go to the river to swim.
 この場合は、to swim だけで、そのあと何も単語が来ていないね。to swim が不定詞ね。
・メアリーは(母を手伝うために)早く起きた。
  →Mary got up early (to help her mother). となるね。

 メアリーは早く起きた。その目的は、母を手伝うために、なわけで、「英語は、いいたい事を先に書く。肝心な部分を先に表現する」のが基本。だから、
 Mary got up early なんだ。そして、その後に続けて、不定詞で「母を手伝うために」の、
 to help her mother になる。
 Mary got up early to help her mother.

 この「〜をするために」という訳し方の場合を、「目的」を表していて、副詞的用法というの。文法的には難いけど、「副詞と同じ働きをして、動詞を修飾する」んだ。わかりづらいだろうけど、ああ、そうなのか、と思うしかないね。

 Mary got up early to help her mother.
 もう一度確認しておくけど、この文の主語はMary 、述語はgot (up) 。
 to help が不定詞。help は動詞だけど、to とともに用いられて、動詞の意味を持ちながらも、新しい不定詞という品詞になって、副詞の性質を持つ働きをする。「手伝うために」という訳だね。

 次に、不定詞の2つ目の用法、名詞的用法について。
 
 先にその働きをみると、不定詞の名詞的用法は、「〜すること」という訳し方が基本だね。〜する、は、動詞だけど、こと、が、あり、ことは名詞でしょう?! 即ち、動詞の性質を持ちながら、その扱いは、名詞扱い、であるということ。名詞扱いだから、動詞の目的語、補語(これはまだわからなくてよい)、主語になれるんだ。<ちょっと理解不能?かも知れない、でも、いい>

 とにかく、不定詞(to+原形動詞)の名詞的用法は、目的語と主語にもなれるということ。

 わたしはこのケーキが欲しい。→I want this cake.<従来の文法>
 わたしはこのケーキが食べたい。→I want (to eat this cake).

 直訳すれば、わたしは(このケーキを食べること)を欲する、になる。
 to eat が不定詞ですね。食べること、という意味で、名詞的用法。
 でも、そんな不自然な日本語訳はしないでしょう。わたしはこのケーキを食べることを欲する(が欲しい)、なんて。
 そこで、want が来る場合(述語に)、want のあとの不定詞とくっ付けて、
 want to 〜、の形の場合は、意訳して「〜したい」と自然な訳にするんだね。
 これは暗記でしょう!! 同様に、like to 〜の場合も、「〜するのが好きです」という訳し方を覚える。またbegin(or start) to 〜も、「〜し始める」という訳し方ね。

・want to 〜:〜したい(と思っている)
・like to 〜:〜するのが好きです
・start to 〜,begin to 〜:〜し始める <この3つは完全暗記すべし!>

 want,like,start,begin という動詞(述語部分)のあとに来る不定詞は、名詞的用法と思って間違いないし、直ぐにまたその訳し方も浮かぶように訓練、暗記することが重要でしょう。

 トムは中国を訪問する。→Tom visits China.
 トムは中国を訪問したいと思っている。→Tom wants to visit China.
 to visit の部分が不定詞ね。表現が拡がるでしょう? 枝の勉強すれば。

 あなたは何をしますか。→What do you do ?
 あなたは何をしたいのですか。What do you want to do ?

 アリスは本を読む。→Alice reads books.
 アリスは本を読むのが好きです。→Alice likes to read books.

 まもなく雨が降るでしょう。→It will rain soon.
 まもなく雨が降り始めた。→It started(began) to rain soon.

 大切なことは2つ。今までの文法は守るということ。3単現のs とか、時制とかね。また、日本文を見ただけで、ああ、ここが不定詞の文法だと、気付くようになるまで演習して、その訳も完全に覚えてしまうことが必要だね。

 名詞的用法は主語になるのだけど、また副詞的用法もまだ「目的」以外にあるのだけど、今回はこれくらいにして、教科書レベルの基本的なところだけ、以下少し演習してみることにする。今回はテスト形式ではない。

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<Q.1>次の日本文にあうよう、( )に適語を入れなさい。
   〜◎副詞的用法と名詞的用法の基礎〜
1.彼は音楽を勉強するためにロンドンに行きました。
 He (        ) to London (    )(         ) music.

2.アンは本を読むのが好きです。
 Ann (         ) to (         ) books.

3.タケシは時々勉強するために図書館に行きます。
 Takeshi sometimes (         ) to the library (    )(           ).

4.サトシは去年、ギターを練習し始めた。
 Satoshi (           )(    ) practice the guitar last year.

5.父はあなたと話がしたいと思っています。
 Father (         )(    )(         ) with you.

6.私たちは多くの情報を得るためにコンピュータを使います。
 We (       ) computers (    )(       ) much information.

7.あなたはなぜ駅に行ったのですか。
 (       )(      ) you go to the station ?

8.<答>おばを迎えるため。
 (    )(       ) my aunt.

<Q.2>次の日本文に合うよう、( )内の語を並べ替え、英文を完成しなさい。
1.君は将来何になりたいですか。(do/want/be/you/in/future/what/to/the/?)
  →
2.彼らは病気の人々を助けるために一生懸命働いている。 
        (hard/to/people/they/help/work/sick)
  →
3.彼女らはプールで泳ぎ始めた。 (pool/in/they/began/swim/the/to)
  →
4.その子供らは昼食を食べるために家に帰った。 
     (the/lunch/eat/went/to/children/home)
  →
5.トムは晩にテレビを見るのが好きですか。 
     (watch/in/evening/Tom/to/does/the/TV/like/?)
  →

<Q.3>( )内の語を並べ替え、英文を完成し、〔  〕に和訳しなさい。
1.(to/go/to/Jane/some day/wants/Europe) (some day:いつか)

〔                                                  〕
2.(I/to/do/homework/got/up/my/at six)

〔                                                  〕
3.(to/likes/take/father/of/moutains/pictures)

〔                                                  〕
4.(why/you/in/kitchen/were/the/? ― help/mother/to/my)

〔                                                  〕
5.(did/begin/when/to/English/learn/you/?)

〔                                                  〕

<Q.4>次の日本文を英作しなさい。
1.次郎は友人に会うために東京に行った。

2.彼女はピアノを弾くのが好きですか。

3.雪が激しく(heavily/hard)降り出した。

4.兄はテレビでサッカーの試合を見るために早く帰宅した。

5.僕は将来エンジニア(engineer)になりたいと思っている。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 【解答】と【ちょっぴりアドバイス】
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<Q.1>次の日本文にあうよう、( )に適語を入れなさい。
   〜◎副詞的用法と名詞的用法の基礎〜
1.彼は音楽を勉強するためにロンドンに行きました。
 He (went ) to London (to )(study ) music.

2.アンは本を読むのが好きです。
 Ann (likes ) to (read ) books.

3.タケシは時々勉強するために図書館に行きます。
 Takeshi sometimes (goes ) to the library (to )(study ).

4.サトシは去年、ギターを練習し始めた。
 Satoshi (began/started )(to ) practice the guitar last year.

5.父はあなたと話がしたいと思っています。
 Father (wants )(to )(talk ) with you.

6.私たちは多くの情報を得るためにコンピュータを使います。
 We (use ) computers (to )(get ) much information.

7.あなたはなぜ駅に行ったのですか。
 (Why )(did ) you go to the station ?

8.<答>おばを迎えるため。
 (To )(see ) my aunt.
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
・6番。多くの情報を得る:get much information この表現は入試長文でよく
 見かけるから、覚えたほうがいいよ。
・7番。疑問詞why(なぜ)に対し、2通りの答え方があるね。
 Why 〜? →Because 〜. と、To 〜.<副詞的用法>

<Q.2>次の日本文に合うよう、( )内の語を並べ替え、英文を完成しなさい。
1.君は将来何になりたいですか。(do/want/be/you/in/future/what/to/the/?)
  →What do you want to be in the future ?
2.彼らは病気の人々を助けるために一生懸命働いている。 
        (hard/to/people/they/help/work/sick)
  →They work hard to help sick people.
3.彼女らはプールで泳ぎ始めた。 (pool/in/they/began/swim/the/to)
  →They began to swim in the pool.
4.その子供らは昼食を食べるために家に帰った。 
       (the/lunch/eat/went/to/children/home)
  →Tha children went home to eat lunch.
5.トムは晩にテレビを見るのが好きですか。 
       (watch/in/evening/Tom/to/does/the/TV/like/?)
  →Does Tom like to watch TV in the evening ?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
・何もない、出来るように。

<Q.3>( )内の語を並べ替え、英文を完成し、〔  〕に和訳しなさい。
1.(to/go/to/Jane/some day/wants/Europe) (some day:いつか)
 Jane wants to go to Europe some day.
〔ジェーンはいつかヨーロッパに行きたいと思っている。〕

2.(I/to/do/homework/got/up/my/at six)
 I got up at six to do my homework.
〔わたしは宿題をするために6時に起きた。〕

3.(to/likes/take/father/of/moutains/pictures)
 Father likes to take pictures of mountains.
〔父は山の写真を撮るのが好きです。 〕

4.(why/you/in/kitchen/were/the/? ― help/mother/to/my)
 Why were you in the kitchen ? To help my mother.
〔あなたはなぜ台所にいたのですか。 母を手伝うためです。〕

5.(did/begin/when/to/English/learn/you/?)
 When did you begin to learn English ?
〔あなたはいつ英語を習い始めましたか。 〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

<Q.4>次の日本文を英作しなさい。
1.次郎は友人に会うために東京に行った。
 Jiro went to Tokyo to see(meet) his friend.

2.彼女はピアノを弾くのが好きですか。
 Does she like to play the piano ?

3.雪が激しく(heavily/hard)降り出した。
 It began(started) to snow heavily.

4.兄はテレビでサッカーの試合を見るために早く帰宅した。
 My brother came home early to watch a soccer game on TV.

5.僕は将来エンジニア(engineer)になりたいと思っている。
 I want to be an engineer in the future.
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●不定詞の入った文の英作も、今までと同様、基本的には主語を書けば文の終
 わりから順に書いていけばいいのでしょう。
 さあ、出来ましたか? 不定詞の文法が見えてくればいいんだけど。
 でもね、相変わらず間違っているのは、1番のhis があるかな?ということ
 だし、4番のon TV がスンナリ書けたか、またa soccer game のa があるか
 だろうし、5番のengineer の前の冠詞(an)が適切か、ということだと思うけ
 ど。つまり、常に基本が出来て、その上に新しい文法を載せるようにね。