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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§422 なまぬるいアドバイスについて
<ぐだぐたした内容で>

 職業柄、勉強に関するアドバイスを求められることはとうぜん多い。そんななか、ありきたりのなまぬるいアドバイスをしたって、現状をすこしも打破できないことがはっきりみえている場合がある。

 そこで、あえてキビシイ指摘混じりの助言をせざるを得ないことになるけれど、これがまたややこしいものだ。

 学力の把握に、認識の差がある。問題意識に、温度差がある。デリケートでプライドに関わる問題もある。

 たいていは見も知らぬ出遭いがしらの状況に近い方に、いきなりいろんなアドバイスを求められたり質問をされるわけですから、その深刻さの度合いや量に相応する形で、書かれている情報の範囲でできるだけ失礼にならない、また相手方の気持ちもいたずらに害さない範囲で受け答え、助言すればいいのは、わかりきっている。

 つまり、あえてキビシイ指摘混じりの助言をせざるを得ないなどとたいそうに考えることも、大仰に捉える必要もなく、相手の認識されている範囲でまたこちらもわかりえる範囲で、できるだけていねいに応えればいいのである。

 が、しかし、それではおそらくなんとも問題の解決にならない、あるいは問題の解決につながる道に乗らないことがはっきりしている種類の質問というものが、なかにあるんですね。十のなかに、ひとつふたつは。

 この場合、質問をする側に、非常に困っていても問題点の本質となるところがよくまだみえていなかったり、あるいは自覚や認識がまだ不十分だったりすることもないこともなく、その逆に、それらがたとえわかっていても、質問をしながらその本質となるところを衝かれるとかえって不機嫌になり、目と耳を塞いでしまうといった、なんだかとても訳のわからない結果になることさえあります。

 どちらにしても、ややこしい。言葉の表現や選び方にも気を遣うものですが、それでも面と向かってびしばしあけすけに指摘してもなんとか互いの表情や雰囲気で意思の疎通がはかり得ることが、文章言葉となるとそうはいきません。こちらが当然のように、ふだん使ってる言葉、表現も、ときに不愉快に捉えられることもあるでしょうし、理解・解釈もまったく違うものになることだってないことはありません。

 これが、なんとも問題の解決にならない、あるいは問題の解決につながる道に乗らないことがはっきりしている種類の質問の場合は、なおさらです。

 応える前から気鬱になりますし、はっきりいって、いやな質問です。ヘタをすれば不愉快以上の気持ちを抱かれることもあるでしょうし、好いようには決して思われません。それまで、なんの利害・得失関係もないのに、まったくつまらぬことになります。このつまらなさに耐えることも、キレイにいえば、ひとつの修行なんでしょうが。

 そのヘタをこの種の質問の場合にかぎっては、半分はしているといえる。ただ、それでもキビシイ指摘や助言でもわかってくださる人もいらっしゃるわけで、性分なのかどうか、すこしでもためになると思えることは言うことになります。

 しかし、このためになるかどうかは、まったく相手次第。こちらがいくらためになると思っていっても、相手がよけいなことをいうと感じればそれで終わりで、それはそれでいいんだが、すくなくともこちらも質問に答えるために、たよんない頭を回転させ時間もすくなからず割いているんだから、せめて質問しっぱなしだけは勘弁してくれよ、とたまにはいいたくなる。というか、ここでぼやいておきます。これはわたしの事例だけでなく、ネット上や一般社会のなかでも、もうあまた見受けられる時代だが、それにしても、マナーというより礼(節)のとぼしくなっている日本人がうんざりするほど増えてきたものだなあ、とつくづく嘆かわしく思っている。

 なんだかえらく脱線しました。元に戻します。

 では、「なんとも問題の解決にならない、あるいは問題の解決につながる道に乗らないことがはっきりしている種類の質問」とは、どういうものか?

 これを定義することは、とてもむつかしいしわずらわしい。それぞれに個別の背景や諸条件があるからだ。煩雑にすぎる。またたとえ整理、説明しても、それはマイナスの要因ばかりで、マイナスというやつはいくら列挙、つまり足しても、プラスにはならない性質をもっている。

 ただし、マイナスの例からプラスに転化、反映させることは、できる。それはこれをお読みの方一人ひとりの力でありゆだねるとして、よくある例を引いてみることにします。

 <アドバイスを求める内容>
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
「今度中3生になる○○のことで質問させていただきます。中1より大手の進学
塾に入塾しました。塾は数・英・国の3科目の授業でしたが、中2後半から理・
社も加え5科目を受講しています。○○高校を目指していますが、現在偏差値
が55前後と伸び悩んでいる状態です。中2最終の模試では、英語58、数学53、
国語51、社会64、理科47でした。各科目、実力が安定しないのかテストの偏差
値は受けるたびに変わります。でも5教科全体となるといつもこの辺の偏差値
になります。実力をもっと上げる方法、今後の効率的な学習法などもしあれば、
なにかアドバイスいただけますでしょうか。ご回答お願いします。」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 まず、この情報だけでは、ほんとにわからない。学校の定期テストの点数がどれくらいとれているか、各科目成績表の評価はどんな様子なのかなど、まったく書かれていない。ふだん、どういう勉強のしかたをしているのか、本人の性格はどうなのか、あるいは部活はどうなのか、塾の宿題はどの程度出ているのか、これらすべてが調っている必要はないけれど、ある程度は要るだろう。

 おそらく、ちょっとでも何か参考になることが知り得ればと、軽い気持ちで質問されたのかもしれませんが、まったく丸投げの質問です。

 ちなみに目指している○○高とは、偏差値で65ほどは要る――ただしネット上の偏差値でいえば68くらいになっています――、いわゆる公立トップ校のすぐ下に位置する高校です。クラスで2,3番以内に確実に入っていないと受けられない高校といえます。

 大手の進学塾に通ってすでに2年間が過ぎ、しかもいまの学力状況は、偏差値で55。この情報だけでは、ほんとにわからないと書きましたが、反面、経験上わかっていること、またわかり得ること、類推できることも実は、多々あります。この学力がいったいどういう正体でありそして程度であるか、ふだんの勉強がどのように行われているのか、塾での位置とその指導環境がどういうふうなものか、などが。

 あくまで志望校の程度から瞰て、はっきり申せばいい内容なんてほとんど浮かびようがない。(ただし、ごく一部の例外は省きます。)志望校がワンランク上(60)どころかツーランク上(65)になるわけですから、中3ともなればすくなくとも射程圏の端っこにはなんとか入っていなければ、あるいはそこそこできる科目が2,3個は最低なくては、話にはならんでしょう。それでさえ、助言なんてものは、生徒の耳とこころに響かないかぎり、そして実行されないかぎり、くその役にも立たないことがほとんどなんですから。

 中1や中2段階のご質問ではありません、中3の受験生なのです。すでに2年間の学習が済んでの、この学力結果なのです。何をどのように反省しているのでしょうか? それがさっぱりわからない。すくなくとも質問する前に、具体的な反省と、自らの目で課題をまずしっかり見つておかなければ、進歩・進展はまずない。それらと他人のアドバイスがたまたま合致したときにだけ、事はすこし動いてゆくものでしょう。

 偏差値が55前後と「伸び悩んでいる」と書かれています。が、「伸び悩んでいる」という言葉はよく使われますが、その判断と目は、はたして正しいのか・・・。

 というのもわたしの場合、「伸び悩んでいる」という目で生徒を捉えたことがないからです。それよりも、伸びるためにすべきこと、伸びない原因を排除していくこと、この行動を日々のなかで生徒に索めていくからです。もちろん大した結果が出ない生徒もいます。しかし、2年もあれば、たいていの生徒は、その持てる力量に応じてそこそこの形で伸びるものです。つまり「伸び悩んでいる」という意識の裡には、それだけの行動があってこそだと思うけれど、そのへんがどうなのだろうか?

 そして、各教科の実力、偏差値のみかた。
<英語58、数学53、国語51、社会64、理科47 5教科偏差値55>

 この各科目の学力が、まあ志望校からいって大問題なのだけど、とてもじゃないが簡単に説明しきれるものではないし、また多少述べること自体、ここでは誤解が生じるもとであると考えている。「効率的な学習法」に対するわたしの見解と同様、HP上の「学習のしかた」をすこしでも参照していただいたら、その判断やみかたなどに共通の土台に立てる条件などがあるかもしれません。すでに330以上ものテーマで述べていますがそのうち半分くらいは、この点に関して言及していますし、細かな対策や注意点も述べているんですが。
 
 ということで、今回は、「なんとも問題の解決にならない、あるいは問題の解決につながる道に乗らないことがはっきりしている種類の質問」について書いてみましたが、ため息は出るわ、思考は空回りするわ、時間は費やしてもなんら書けない状態は続くわ、論は集約することが叶わずで、もうニ度とこのようなテーマで書くのは今後やめて置こう、という結論に至った次第です。

 ほんとにどうもぐだぐた書き、今回は失礼いたしました。