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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§12 英語について思うことVOL.4 new
<中2英語の勉強のしかた>

 中2の英語は、その習う文法単元が中1と較べずっと多くなる。中3と較べても、質と深さは譲るとしてもその量は多く、基本事項を広く、浅く(?)学習するわけです。中2の学習を終えれば、やさしい英文なら自分の思ってることが表現できる。最近の高校入試のひとつの特徴である自由英作文なんて、別に中3の文法(例えば関係代名詞、間接疑問文、・・)を使わずとも、中1と中2の知識で十分書けるわけです。

 つまり、裏を返せば、それほど大切な学年が中2であり、その内容です。具体的に列挙してみれば、次のようになります(順番はランダムです)。

 中1も参考に。
 1.Be動詞 2.一般動詞 3.命令文 4.疑問詞のある疑問文
 5.助動詞can 6.現在進行形 7.過去形(規則動詞)

 中2の文法学習
 1.過去形(不規則動詞)2.be動詞の過去形と過去進行形 3.未来形
 4.助動詞 5.There is 〜構文 6.付加疑問文 7.不定詞
 8.動名詞 9.二重目的語 10.比較 11.接続詞 12.受動態

 ここでちょっと余談ですが、生徒のミスはあちこちの文法で多発します。では、いま学習している次元で(中1、中2関係なく)、一番起こるのはどの文法でしょうか? →<答え> 中1の1と2と4です。冠詞(a,an)のつけ忘れ、Be動詞と一般動詞の文法の混同、3単現のSのつけ忘れ、疑問詞のある疑問文に対する答え方、などです。

 木に譬えれば、これは幹の部分での間違い。大きな枝が中2の文法とすれば、土台部分である幹の基礎での間違いが多い。木の幹にぽこぽこ穴があいておれば、大きな枝は支えられず、ときに折れるかもしれません。ましてやその枝から更に伸びる小枝はじゅうぶん育たないでしょう。これについてはVOL1〜3ですでに述べましたので、再び言及しません。基本をを常に意識して大切にすることですね。

 さて、その大きな枝を中2で習うわけですが、上で列挙したようにその文法事項は多いのです。それに加えて中1ではあまりなかった裏問題(応用問題、発展問題といってもいい)が出てきます。公立高校の入試ではその問題傾向から特に必要としませんが、私立高入試では学力チェックの定番問題として重要です。数学のように氷山の水面下の問題といったイメージではなく、極めて具体的で、ある程度パターン化されているので、覚えていればできる、知らなければまったくできない、といった種類のものです。

 その例を書きます。
・she finished doing her homework by nine.<基本>
 (彼女は9時までに宿題をし終えた。)
 これは動名詞の基本文法ですね。finish,enjoy,stop(90%)のあとは動名詞
 がくる。
 <なお、この短い文には動名詞の文法以外に、2つの確認しておくべき要素
 が入ってます。do one's homework のイディオムと、by 〜(〜までに)の前
 置詞の使い方ですね。⇔(till 〜 〜まで、との区別)>
 
・I'm looking forward to seeing you.<応用>
 (あなたに会えるのを楽しみにしています。)
 look forward to 〜(〜を楽しみに待つ)のイディオムで、前置詞(to)の
 あとは動名詞がくる、不定詞はとらない!という文法ですね。
 【私立入試の出され方の代表例】
 (問い)次の( )内の適する語を選べ。
 I'm looking forward to (see,seen, seeing ) you.

  もちろん解答はseeing ですが、この簡単な問題形式ですら、恐らく生徒の半数以上はseeを選びます。なぜなら、to があり、不定詞と考えるからです。では、こういった間違いを防ぐにはどうしたらいいでしょうか? あなたならどう教えますか?

 方法は大別して二つあります。
 一つは、中2では基本だけを徹底して教え、中3の後半、入試対策の時点でこういった裏問題を解説、指導していく方法。 
 もう一つは、同時に教える方法。即ち、動名詞の基本演習のあと、その発展として入試によく出る問題を訓練して、プラスαの力を中2の時点で養う。

 一般に、上は教科書を中心とした勉強方法、下は入試を睨んだ勉強方法、とでもいえばいいでしょうか。私も塾の仕事をやり始めた当初は、教科書中心で生徒に教えていました。しかし、教科書の大切さは言うまでもないことながら、教科書中心では入試にとても対応しきれない。私学入試に関しては特に。ギヤップがあるんですね。そのギャップを私立対策で中3の最後に埋めようとしても、生徒はそう簡単には呑み込まないし、覚えません。

 そこで改善して、市販の問題集、塾専用の問題集を導入して併用するわけですが、これも生徒の真の実力アップには結びつかない。(このことについて話し出せば5,6ページかかりそうなので、ここでは割愛します。) 最終的に、自分で問題集を作成して、全面的にそれにシフトして生徒指導してます。即ち、後者の勉強方法です。

 確かに力はつき、実力は上がります。そして入試への対応力も備わります。が、しかしまだ完全ではありません。教科書の単語とか熟語とか、文の解釈とか細かいところまで手が回らないからです。学校のほうの勉強でそんな簡単なことくらい自分でやってくれ、と思いますが。(もしふたつの勉強、教科書中心と入試を睨んだ勉強をこなすなら、週に3,4回、塾で英語を教えなければならない、そんなことは物理的に無理ですし、だれも望んではないでしょう)

 話を戻します。現実の生徒レベルです。問題は二つあります。動名詞を例に引いたので、そのまま二つの問題を動名詞で説明しますが、それは基本と応用の二つで起こります。

 基本とは、
 1.They enjoyed swimming in the sea last Saturday.
 (彼らは先週の土曜日、海で泳いで楽しんだ。)
 2.Wacthing stars is a lot of fun.
 (星を見ることはとても楽しい。)
 3.Bob is good at playing the guitar.
 (ボブはギターを弾くのが上手です。)

 応用(裏問題)とは、
 4.I'm looking forward to hearing from her.
 (彼女から便りがあるのを楽しみに待ってます。)
 5.Would you mind opening the window ?
 =Will you please open the window ?
 (窓を開けてくださいませんか。)

 かなり集約して書いてます。動名詞の文法は、中2で習う大きな枝の一本です。
 1、2は基本の文法、3は基本の応用とでもいいましょうか。
 まずは基本の中から。さて、生徒はどこを間違えるでしょうか? そして何を忘れるのでしょうか?

 ここで大切なことを確認しておきますが、わたしが主眼に置いてるのは実力なわけです。実力を如何につけるか!ということ。公立高校の入試英語で高い得点を目指すこと。私立高校の入試に対し、その難度の如何を問わず最低70点以上獲得する力をつけること。これが目標です。<参考:一番下に>

 学校の定期テストでできることはもちろん大切です。それには学校の授業をまず何より基本にして、先生の説明と教科書に集中することを心掛けなければなりません。塾なんて、裏方にすぎません、それでじゅうぶん。しかし、よくはきちがえてる生徒がいます。塾で熱心に勉強するが学校のほうで気を抜く生徒が。すでに、もうかなり習ったからわかってる、と。そんな生徒に限って定期テストでも実力テストでも、しょうもない間違いをしますね。実力も備わっていません。注意しましょう。

 学校の定期テストでいい点をとったからといって、それが即実力には結びつかないという事実に、頭を痛めます。なぜか? 習ったことをいとも簡単に、かつ自然に、見事なほど忘れるからです。「基本の中から。さて、生徒はどこを間違えるでしょうか?」という設問は、定期テストの時点ではなく、たとえば3ヵ月後の学力テスト、半年後の実力テストの時点での「問い」なのです。

 基本の3例すべてに、間違いは発生します。具体的に書けば枚挙に暇がないので省きますが、基本中の基本、「動名詞をとる動詞3つ上げろ」と生徒に質問すると、ある生徒はぽかんとした顔をし、ある生徒は「enjoy・・」で止まり、ある生徒者は「enjoy,stop・・」と答え、3つすらすらいえる生徒は2,3割にも満たない。その生徒に更に質問をする。「では、動名詞も不定詞もどちらもとる動詞は何か?」と。like,love,start,begin と即座に答える生徒は、うーん1割もないのが現実の姿です。

 基本の文法でこれですから、応用(裏問題)レベルになりますと、更に風化してます。詳しく申し上げなくても容易に想像できるかと思われます。暗記がこれほど難しいこととは・・・。ですから、「自然に」覚えられるとか、「自然に」身につく、とかいう表現はよく見かけますが、からだで覚えていくものならともかくも、こと勉強に関しては、即ち頭に関しては、わたしの経験則ではとても信じられないことといえます。ごく一部の秀才を除いて、「自然に」従えば、忘却の川にどんどん流されだけなのです。こと勉強に関する記憶とは、「自然に」逆らって泳いでいくこと、でしょう。

 話がいろいろ錯綜気味ですが、生徒の現実と向き合えば、理論通りにはなかなか進まないということです。前にも書きましたが単に教えるだけなら簡単です。一時の知識、テストの成績を上げるだけなら、さほど困難も矛盾もないでしょう。問題はそのあとにあります。力の集積、実力です!

 最初に書きました中2英語学習の単元の分類でいいますと、全部で12あります。ずいぶん乱暴な切りかたですが、たとえば一つの単元を文法の基本で1 、入試問題から見て応用が入るので1.3 の力と仮定しますと、計算では、基本の力が、1+1+1+…+1=12、応用の力が、1.3+1.3+…1.3=15.6 になります。15.6 を私立入試100点に相当するとしますと、上で書いた70点を最低とるには、15.6 の力のうち約11の実力が必要となります。じゃあ、基本がばっちりわかっていたら超えるじゃないか?! その通りです。では、上の基本の文法の一つ、動名詞の生徒の実力を見てください。1があるのは1割未満、そのほとんどは0.3 とか0.5 とかです。12の文法の集積はいくらなのでしょうか? 悪ければ4、良くて7、8の力ではないですか? これではなかなか入試に対応できないことが、お判りいただけるかと思います。

 じゃあ、どうすればいいの? まずは上で書いた内容を反面教師として、考えてください。そして漫然と勉強するのではなく、全体のなかの一部という意識を持って一つ一つの文法を学習することです。それには習ったことの基本は最低しっかり暗記しきること、そして忘れないよう深く頭に焼き付ける勉強を積むことです。そのためにはどうふうに英語に取り組むべきか、自分で考え、実行することです。

 もう一度、同じことを下に書いておきます、英語学習の要諦。
 
 【英語学習の基本】 
 1.「頭の目」を開けて読むこと!
 2.声を出して読むこと、即ち耳を刺激すること!
 3.手で覚えること!
 4.基本構文を暗記すること!
 5.ノートを活用すること!
 6.復習して、自分の頭で考えること!

 <ご参考まで>
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 今春、東京都在中のあるお母様から、高校合格のうれしいお便りをいただきました。
 内申が32と恐ろしく悪く、都立は避け、私立受験のみに絞られたとのこと。慶応系2高では数学で足を引っ張るも、早稲田高等学院(偏差値74.および立教新座)に見事合格! その一部を書きますと・・・。 
「早稲田高等学院では先生の教材を取り組んでいたおかげで、英語で7割強の得点だったようです。このおかげで合格することができました。先生の英語の教材(注:中1・2・3通年用英語問題集)で、塾では英語は中三になるまで受講しませんでした。それでも早稲田や立教に合格できたので本当に感謝しております。英作文が得意で、学校の定期テストでは範囲も知らず、全く勉強もせず、満点か90点後半でした。しかしこのような態度が裏目に出て評価は4でしたが」
 うーん、あらためて生徒の力の大きさに思い知らされた次第です。たしかにこの通年用英語問題集は、日々の学習の基盤になるものとして、そしてつねに高校入試を睨んだ実践的な実力を鍛えるために作り上げた問題集ですが、平均して、生徒が持てる英語力を偏差値的にあと10から15押し上げることを目標とし、かつ実績としています。しかし、この生徒の場合、わたしの予想を超え、誰よりも徹底して利用、吸収しまくったのだと考えています。問題集がどうのこうのと言うより、生徒の秘めた力には敵わないことを、またひとつうれしくも思い知らされました。

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