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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§111 数・英問題集を使っての勉強の進め方VOL.6
<中1英語の場合について>

 中1英語の学習の進め方を、どのようにしてゆけばいいのか?
 基本的な学習の手順、問題点は既にホームページ上に書いていますので、下記URLをご参考にしてください。
  http://www.e-juku1st.com/gakusyuindex/gake3.htm

 さて今回は、別の視点、角度から、中1英語と生徒の力を観ていきたいと思います。

 こうして勉強していくんですと、いいこと、といいますか、すべき効果的な学習方法を5個並べても、或いは10以上明記しても、それをそのまま実行する人は、まず、いない。わたしもその中の1人だ。大体が人間、あとで気付くもので、あの時、ああしておけばよかった、こうしておけばよかったと、また人の、親の、言う通り守っていればよかった、とわかったり悟ったりするもので、それもよく考えれば、たった1つのことを、自らの至らなさ、愆りに対して、反省、後悔するものでしょう。
 
 よくないことはね(まあ、それも、大小いろいろあるでしょうけど。大だけは身につけてはいけないけど)、「自然に」身につくんですけど、そして努力もいらず2つ3つと容易く実行できるんだけど、いいことは反対に、なかなか自然には出来ないし、継続することも難しい。つまり、意志が要る。

 それだけに、わたしの場合、いいことが次から次へと一杯羅列されている本や、滔滔と話す人は基本的には信用しないことにしています。もう、うんざりしますね。まあ今では出来るだけそのような書物や雑誌は避けるようにしていますが(ということは、以前はよく読んだことになりますね)、たまたま出くわした場合、せいぜいその中の1つを汲み上げることが出来れば上等で、たい
ていの場合、右から左へと素通りです。何も、残りません。教育関係の本といっても事情は同様で、いや、むしろそのノウハウ本はもっとけむたい、胡散臭い代物です。

 ですから今回、いいことの羅列はやめて、よくないことの例といいますか、それは大小さまざま驚くほど在りますが、その中でも中1生が辿る大きな流れ、陥りやすい英語の実情とその問題点を指摘しておきます。

 中1英語の生徒の状況。大まかに言うと、1学期はだんご状態。2学期は3つのグループに別れる。わかる子と、わからない子と、どちらでもない子に。3学期は2つのグループに。わかる子と、わからない子に。

 わかる=出来る、ではないことは再三書いていますが、出来る、という視点を加味すれば、さらに事象は複雑、煩雑になり、その精密な内容を言及するのは今回の主旨ではないので避けるとして、この大まかな区別の中でも注意しておきたいのは、英語の学習において、わからなくなる分岐点は中1の2学期にある、ということですね。

 1学期はだんご状態、と書きましたが、それは100m 離れたところから小さな森を眺めているようなものですね。テストの成績も1学期の間は平均点90点前後と、自信を持たせる意味もあるのかみんなよく出来て、順調にいってるが如くきれいに、丸くハッピーな状態を、なぜか不思議と演出しているようにも見える。

 しかし実際には、英語に躓く生徒の大半は、この1学期にその原因があるわけです。2学期になって、習う量も増え、蓄積していかねばならない基本の文法や正確に覚えねばなんともならない単語を保持できないがため、1学期から混乱していた内容がさらに増幅されて、わからない状態に完全に陥る。

 この状態に当て嵌まる生徒の割合は、規定のしようもありませんが、まあ公立中学の場合、3割ぐらいにもなるのでしょうか。塾に行っておればこのようなことは防げるのかといえば、そうともいえないのが実情でしょう。

 わが塾ではこのような生徒はいませんが、そして指導力と誠意のある多くの中小の塾でも同じだと想うのですが、それは、いない、のではなく、ほんとに、懸命になって、口角泡を飛ばしながら、気が遠くなりながらも教え支えて、未然に防いでいるからに過ぎません。

(ここで少し脱線して、お母様達ではなく、教える側の塾、家庭教師の関係者の方に申し上げますが、ほんとにご苦労様、といいたい。このゾーンの生徒を教えることは並大抵の苦労ではない。それをそのままにしておくことは簡単であるけど、1つ上のゾーンへ持ち上げることは、言い換えれば単に普通の成績にすることは、成績がよく、また勉学の資質もある生徒を公立トップ校に導く努力よりも却って難であり、途方もないエネルギーと根気を強いられることは、よく知っている。精神的疲労も蓄積される種類のものだ。

 その割には何等脚光も浴びず、実績における評価もされること少なく、謝意の一言もないのが通例だから、非条理そのもので、その成果の充実を自他ともども味わうことも稀だ。単に仕事だからと割り切れない面がここにある。しかしそれは、精神修養と思って、静かに噛みしめ、自己の鍛練を図るしかない。割に合わないけど、割に合うことは、世の中、いたって少ない。)

 話を戻します。だんご状態が岐かれた真ん中のゾーン、何でもすべてこれが一番多いわけですが、どちらでもない子の割合は、2学期の後半にもなるとはや、一般的に公立中学の場合、その割合はクラスの半分を占めるでしょうか。塾に通っている通っていない関係なしですから、多すぎます。どちらでもない、という不明瞭な表現は、別な言葉で書くと、平均的な、とでもなりますが、はっきりいって中学の基礎的な英語で、しかも中1の段階で平均点前後というのは、英語と英語の学習方法がわかっていない方に明らかに傾いているので、大いに注意したい。

 えーっ、そんなに多いの?と思われるかも知れませんが、表面的な勉強の姿、狭い範囲の定期テストの点数だけではなかなか掴めないもので、一歩踏み込めば、そして直接じかに教えてみれば膚でわかることですが、その理解する力はあってもポイントを自分でおさえることをことを知らない学習態度、暗記したことを容易に忘れてしまう力(?)、何度間違えても懲りない注意力の貧弱さと反省のなさ、そしてそれら全てをカバーする復習の実践が、あまりにも希薄、
不徹底なのに気付かされるはずです。

 では、2学期の後半では、わかる子はたったの2割なのかといえば、自分で勉強しているにせよ塾に通っているにせよ、それは大凡わかっていているといいますか、その学習内容と進度について行っている状態で、はっきり自分の足で歩いている生徒は、その4分の1である、というのがわたしの個人的見解です。まさに英語が得意、その学習方法も手の内に入っている生徒は、クラスで2,3人いるかいないかでしょう。

 一応わかっている生徒の、残りの4分の3は、順調には勉強が進んでいるのですが、定期テストのいい点数の割には実力が溜まっていないケースが思いのほか多いので、充分にそのあたり注意するといいますか、判断に甘いものが含まれないほうがいいか、とも考えます。

 3学期はどうなんだ?といえば、もう勝負はついているんですね。出来る生徒はそのまま出来る、出来ない生徒はますます出来なくなる。なんか冷たい冷たい言い草になりましたが、これは一般的傾向・事実を書いたのであり、もちろん私自身、出来なくなって欲しいとは露も意っていません。その反対です。

 少なからぬの生徒が、わたしが作成した「中1英語REVIEW」の問題集を利用して、それまで十分にはわからなかった文法ルールを知り、躓いた原因を取り除き、不調から見事脱脚、或いは実力がかなり向上しています。ほんとうにこれではいけない、また、こんな筈ではない、と自覚したときから始めればいいのです。

 ですが、できることなら最初から用心して、英語の勉強を進めていくことが大切ですね。で、その用心とは何かなんですけど、「英語に躓く生徒の大半は、この1学期にその原因があるわけです。」と上述しましたが、それは正鵠を射るものではなく、真の原因は、凄然としてその前から既に存在している。

 実際に中1の生徒を教えて、英語の学習を進めていく上で、かなりの障害、凄まじい逆風に遭うのは、生徒の国語の力ですから。それは、読解力とか表現力とか漢字力とか語彙力とかいった、普通すぐ浮かぶものではなく、もちろんこれらもある程度は欲しいのですが(そのある程度も、9割近くの生徒がありませんね、今は)、もっと基本の、なんでもない当たり前の、小学時に知って
おかねばならない簡単な文法事項です。

「主語と述語」ですね。文のなかでこれが、わかっていない。また、つかめません。とんでもないことをいいますから、是非、家で教えてあげてください。英語の場合、主語の人称が大切ですから、その識別も併せて。修飾語なんて、いりません(そんなのは国語の時間、文法で学習するでしょうから)。とにかく、主語です。それが判断できるように。そして「名詞と動詞と形容詞の識別」ができることです。もう一つは、文の形です。肯定文、否定文、疑問文の区別です。

 足を引っ張る原因にはいろいろあるのですが、これが最初一番大きいですから、1学期の間に十二分に訓練したほうがいいかと思います。