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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§90 中1英語の学習の進め方 new
<音読せねば>

 今回は、中1英語の学習について、すこしお話をさせていただきます。

 一般論というのは、ふむふむなるほどと感心するわりには何もそこから得るものがなかった、ということは往往にしてあるものです。却って局所のある断面から、真実を掴みだすということが、他に転用できるという点でけっこう役に立つこともあります。

 さて、その一般論としてまず、中1の英語ができるようになる最低の基本とは、いったい何でしょうか?! ひと言でいえば、復習でしょう。詳しく書けばいろいろあるわけですが、その具体的勉強方法はすでに書いていますので、次のページをまだお読みでない方はご参考にしてください。
        http://www.e-juku1st.com/gakusyuindex/gake3.htm

 要は、いいと思うことをその通り実行するかしないか、の差でしょうね。ほとんどの生徒は、見える勉強はするけれど、見えない勉強は、しない。

 見える勉強とは、たとえばここからここまでのページ(or Pt.)が宿題、今日の範囲で間違ったところのノート直しを各5回、これこれをノートに写すこと、次の単語20個来週まで暗記して来ること、など比較的限られたパターンになりますが、これは大体の生徒が実行するわけです。中にはその目に見える勉強も実行しない生徒が当然いるわけですが、根気よくまた強制的にもその姿勢は直していきます(もちろん直せない場合も10に1つや2つあるわけです)。

 では、見えない勉強とは何でしょうか? これこそがほんとうの勉強に繋がるものですし、そして実力のもとになる大きな要素なのですが。

 視点は違いますが、2つ例を挙げますと、それは音読練習と、間違い、理解の不十分なところの再学習でしょう。が、どうもですね、この単純なこと、基本的な作業が、生徒はできないといいますか、不思議なくらいしませんね。決めつけてはいけませんが、95%ほどのこれは認識です。

 別段ネイティブな発音をせよと言っているのではない。繰り返し繰り返し声出して、教科書を読めばいい。あるいは重要構文の暗誦をすればいい。塾では基本構文なるものを30回読むことを宿題の1つにしていますが、最初はするけれどそのうちに手抜きになる生徒が多い。聴けばわかりますよ、どれだけ読んだかは。適当に読んでお茶を濁してしまう。軽視しているんですね。即ち、これが目に見えない勉強です。

 英語は、頭だけで勉強する教科ではないでしょう。目を使い、手を使い、耳を使い、口を使うわけです。その頭が立派ならいいですが、わたし自身を含め、そうそう真綿に沁みこむような、一度聞けば覚えるような、そんな立派な頭を持っている生徒に出遭ったことはない。それどころか習ったあとからどんどん忘れていくのが人間の頭で、その自然な現象をいかに喰い止めるか、いかに忘れるかの率を減らすかが、学習の最初のポイントでしょう。

 そしてもう一つ、新しく習った内容というものは、見えてるようで実はよく見えていない、ということですね。わかるように教えますから、生徒はわかる。でも、それは当然、問題内容にもよりますが見えているところは全体の8割だったり、半分だったりするわけです。まだじゅうぶんにはわかっていないということが、どうしてか中学生になってもわかっていない生徒が多すぎます。そのことを教えるのに、ほんと苦労します。これは、おかしなことです。
 
 英語の場合、見えていな部分を補うひとつが、音読でしょう。何度も何度も読めば、英文のリズムも掴めてくるものですし、文法の要点ももう少し自分で考えるようになってきます。また、冠詞も見えてくるでしょう。前置詞の存在ももっとクリアーに見えてくるのではありませんか。

 いいですか、これは具体的勉強方法のひとつなのです。抽象的な示唆ではありません。高いお金をかけて塾に通ってるから、また個別で家庭教師について習ってるから、英語ができるようになるとは限らないでしょう?! もしそうなら、いまの2倍、いや5倍の生徒が、もっとましな英語の成績がとれるようになっているはずなのです。しかし、生徒の現実はそうではありませんね。

 もっとですね、お金のまったくかからない勉強方法にも目を向けるべきです。どうも本人も、ときには親御様も勘違いしている面があるのではないでしょうか? 人から教わることだけが勉強では決してありません。極論すれば、それは、ひとつのキッカケに過ぎない。塾などに行って、その間隙は多少埋まるかもしれませんが、あとの大事な半分がどうも足りない、欠落しているんですね。それを埋めるのはあくまで本人です。見えない勉強が、もっともっと必要かと思います。

 音読は、ただですよ。自分の口で声を出し、自分の目で文章を捉え、自分の耳で英語のリズムを知る。そして、自分の頭で英文が見えてくるまで読み込むんです。そこまでゆけば、それまで漫然として見えていなかったことが、次第に見えてきます。あるいは、まだわかっていなかったことがあることに気づき、単語や熟語の練習をノートに繰り返したり、誤った英文を書き直したりして覚えなければならないはずです。

 中間・期末テストの結果――その間違いの箇所を見ましたか?! もし平均点前後(70点?)なら、文法的なミスは当然あるとして、それ以外に冠詞の付け忘れ、前置詞がない英文、不正確な単語を平気で書いているのではありませんか? それは80点少々では文法ミスが減るものの、冠詞、前置詞のミスは相変わらずだと推測します。(50点前後の場合、早くも文法そのものが、がたがたで体をなさず、わかっていません。)

 いったい、何が足りないのか? 勉強しているのに、塾でも余分に学習しているのに、何でもう少し点がとれないのだろうか? その答えの100%とはいいませんが、少なくとも8割以上の原因は、上述しました。ご一考くだされば。

 次回、学校の教科書とE-juku1st.Com の英語問題集の内容の違い、学習の進め方など、もう少し中1英語について触れたいと思います。