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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§468 教科書ガイドブックについて
<短所に目をやると>

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 HPのあるお母さんのブログ、その内容が教科書ガイドブックに関してだった
ので、つい興味をもちました。時間がずいぶんたって、もうそれがどこに載っ
ていたのかは定かではありません。でもその内容はたまたまコピーし保存して
いたので、しかし、そのままではイケませんから適当に言葉と表現を変え、ま
た要約して今回書いてみますと。

 娘の代わりに、教科書ガイドブックを買いに本屋に行った。このお母さんは
中学生のころ、3年間この教科書ガイドを購入し、勉強した。とことん活用し、
手垢がつくほど勉強したとのこと。

 その長女である娘さんは塾に通っていない。それゆえ、学校の授業をしっか
り聞くとともに、自分では家庭学習にこの教科書ガイドブックを頼りとして勉
強している。利用しているのは、苦手であるらしい数学と、英語の2教科だ。
他の科目は、どうやら教科書とノート、それにワークなどで勉強しているら
しい。

 で、この数・英2科目はガイドがなかったら不安ということで、お母さんに
買ってきてもらうことにしたのだが、時期尚早でまだ店頭に並んでおらず見つ
からなかった。ニ度足を運ぶのもなにやら億劫というかイヤなので、学校で使
う教科書にある程度そった参考書に切り替えて買った。

 娘さんにそのへんの事情を話し、参考書を手渡したところ、不平もいわず、
これで大丈夫と言ってくれたとのこと。<エライですね、まったく。感心しま
す。>

 親としては、どんどん活用してもらいたい。問題集や参考書はいま、けっこ
ういい値段がする。4冊買って、6000円の出費。けれども、塾に通わせていた
ら、1カ月の半分にもまだまだ届かず、それを考えたらとても安いものだと納得。

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 アウェイよりホームの強み。自宅が一番の学習環境です。使い慣れた自分の
参考書も辞書もすべて手元にある、アウェイにはないホームならではの環境で
す。自宅は一番落ち着ける場所。この安心安全が集中のもとになります。体調
管理面でもベスト。自宅は学びに最適な環境です。
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(すみません、この点線で囲まれた部分は、このお母様のつよい意思とポリシ
ーが含まれていて、適当に変更することは、それを却って損い枉げるような気
がしますので、そのまま転載させていただきました。まことに恐れ入ります)
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 わたしなんぞのときとはまるで違い、いまの時代、それぞれの理由や目的をもって塾に通っている生徒は非常に多く、その割合は、文部科学省「子供の学習費調査」(平成20年)に拠ると、公立中学生の場合、73%、平均年間費用が25.7万円と載っておりました。

 もちろん、これはひとつのデータであり、ほかのデータでは数値が違っていますし、学年別、都道府県別になればさらに変化もするのであくまで目安、参考にすぎませんが、いまさらながら年間に掛かる費用の高さに唸りますし、また通塾率の高さにも現実を思い知らされます。

 そうしたなか、家庭学習による自立した勉強を進めていかれているこの母娘の姿には、声なき声で静かにそっと拍手もしたくもなるのですが、これをお読みの方で、同じような環境と考えのもと勉強を進めている方もひょっとしておられるかも知れず、その方々を対象に、ちょっとお節介で余計なアドバイスをふたつほど書いておきたい、と今回思うのです。

 学年はすでに中2か中3になるのでしょうが、この生徒の学校での成績、また目指している高校のレベルなど、まったくわかりません。ですから具体的に焦点を合わせることなどできず、またたとえ合わせることができたとしても、それはおそらく筋違いなものになりかねず、あくまで一般化して述べてみます。

 ひとつは、教科書準拠の問題集なるものについてです。名前は、教科書ガイドとか教科書ワークとか教科書トレーニングとかいったりしますね。わたしもはるか昔、これには世話になった口です。

 教科書準拠の問題集を徹底して利用することは、いいことかと思います。しかし、多かれ少なかれどんな問題集でも(わたしの問題集も含めて)、多くのいい点と、すこしのわるい点があるものです。

 いい点は誰でもわかっていることですから、わるい点についてすこし押さえておきます。それは、いまの教科書ガイドブックなんて高いものは2000円を超えているものがありますが、説明というか解説というかその内容が、あまりにも豊富でていねいすぎる、まあこれでもかというほどとても詳しく、問題演習に較べ理屈部分の量が多いすぎるのではないか、ということです。

 いや、それは、いいことではないのか? はい、たしかに。しかし、それは応用レベルとか受験レベルの問題の質が高い場合に確かに必要なことであって、基礎と基本を学ぶ段階では、そこそこの説明は必要にしろあまりにもその説明が多いのは、どうかなと思うんですね。

 たとえば、100メートルをどうしたら速く走れるのかで譬えるなら、黒板やいまではノートパッドを使って、足の上げ方はこうだ、スタートの出方はこうだ、後半ではこういう姿勢で走るのが理想だ、なんて、そのような理論や理屈を頭であれこれ教えるよりも、実際に100メートルを10回も20回も身を持って走らせたほうが、はるかに実になるわけでしょう?

 基礎と基本を習う段階なんて、これとどう違いがあるんでしょう。理解、理解といって、とても理解を大事にする。それなら理解したことはできるのかといえば、わからないことが説明してわかったならばできるかといえば、それは生徒の現実をみれば、かなり違うことがよくわかる。

 実際に基礎と基本の知識を教えていた場面、つくづく心配し配慮し、また気を遣ったのは、これはこうだからと詳しく詳しく説明を重ね、そしてこれはこの時はこうだ、しかしこうなるとこうだ、例外はこうだ、と広く全体をすべて一時に教えることではなく(そんなことすれば、生徒の頭は混乱するだけ。自分でまた整理して覚えようとはしない)、余計な飾りは排し、単純にこうだ、シンプルにこうだと、説明は平明、簡略をもってすることがまず第一であった。そして大事な、豊富な演習とくり返し。つまり、これとは逆になっている・・・。

 数学も英語もざっくりいって、はじめての内容を勉強する際、要するに何がポイントで、また何を地道に暗記しておかねばならないのか、そしてそれらをまずミスすることなく、つねにいつでもできるようにもっていくことが、基礎と基本の学習で問われているとするならば、最終頭のなかに確実に蔵う知識量なんて意外にすくなくてすむものだし、そうした結晶化した知識と学力は、塾の場合もそうなんだけど、説明があまりにも豊富でていねいにすぎる教科書ガイドブックも、生徒にとって(すべての生徒とはいいませんが)、大切なポイントを掴みきれない、あるいは整理整頓して頭に入れられない可能性を含んでいることだけは指摘しておきたいと思うのです。

 手垢がつくほど勉強されたこのお母様は、もちろんこれをクリアーされていることは言うまでもありませんが。

 さて、もう一点。点線で囲った部分に関してです。

 しかし、これはちょっと長くなりそうなので、次回に述べてみることにします。