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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§387 問題集の使い方について
<とくに復習用問題集の場合>

 問題集の選びかたや使い方について、ときおりアドバイスを求められることがあります。でも、これは一律に答えられるものではなく、また生徒個々の必要な情報がないとポイントがずれた説明にもなりかねません。

 問題集をどういう目的で使うのかによって、選び方は違ってきます。利用して勉強する期間がどのくらいあるのか、また始める時期はいつなのかによっても、違ってくると思います。そして、問題集を使う生徒の学力や性格、いままでやってきた勉強する姿勢や学習習慣、日頃の勉強にかける時間によっても、選ぶ、選べる、選ぶべき問題集は異なってくることでしょう。

 HP上で個々の問題集に関してある程度詳しくその内容やレベル、また学習のしかたなども一部説明いたしておりますので、ふつうそれを参考に、またお子様のあらゆる事情を踏まえて吟味、選んでいただいていますが、いざ問題集を前にして、「使い方」にすこし考えこまれ、「いい勉強の方法」や「効率的な問題集の取り組み方」について尋ねられる方が、なかにいらっしゃいます。

 しかし、いい勉強の方法などそれこそ前回の386号で述べているとおり、基本をしっかり守った勉強のしかたであり、悪い勉強のしかたがもし身についているのなら、それらを取り除くことがまず先決でしょう。また「効率的な」という言葉もいままでたびたび指摘していますが、物の生産性や利用にこそ求められる言葉で、勉強は物ではありません。勉強の場面でしかも中学生の勉強のしかたの基本そのものがまだよくわかっていない生徒とするなら、なおさら使われる言葉ではない、と考えております。

 効率的とは、かける労力にたいし無駄なく成果が得られるさま、と定義するなら、勉強にかける労力(努力といってもいいかもしれません)がいままでどのくらいあったのかが、まず問われなければなりません。ところがたいていは、その不足している労力を顧慮することもなく脇にやり、できるだけ労力をすくなく成果だけを性急に期待する、そんな姿勢を感じてしまいます。

 たしかに、効率的に学べるとか、効率的な学習方法とか、ネット検索をかけても何百万と出てきますし、塾の宣伝や説明、問題集の表書き、その他さまざまなところに出てきますので、ついつい洗脳されがちになる(?)のも無理からぬ話です。しかし、よーく考えてみてください。効果的な勉強というものはあるでしょうが、効率的に勉強したことがありますか? 

 わたしなんぞは中学時に効率的に勉強したという記憶はまったくありませんし、効果的な勉強も残念ながらやれた記憶はありません。この逆なら、断片的に想いだせるのですが。こんなことより、実際に生徒を教えた感覚でいえば、生徒の物忘れのひどさを目の当たりにすると、こんな効率的なんぞという洒落た言葉は一瞬にして吹っ飛びますね。

 こちらがかけた労力に対して成果が半分も出れば、善しとしなければならず、平均的な学力の生徒とするなら、半分は無駄であります。しかしその無駄に対し、こちらがげんなり落胆すると教えることなぞとてもできません。成績が優秀な生徒でも、無駄は2,3割はありますよ。しかし、この無駄を積み重ねつつも、成果をより高めていくことが、教えるということなんでしょう。つまり、「効率的とは、かける労力にたいし無駄なく成果が得られるさま」と規定した概念にたいし、生徒の現実は、いかに矛盾して相容れないものであるかがおわかりいただけるかと思うのです。

 こうした生徒の現実、ふだんの勉強のしかたと中身の実態が、経験上90%ほどはわかっているもので、またそれらをくどくど申し上げるわけにもいかず、問題集の「使い方」についてのご回答の場合、意思の疎通でうまく伝わらないこと、つまり、いささか納得してもらいにくい点がなかにどうしても出てきます。それを書いてみます。

 その前に、HP上「学習のしかた」の「勉強のしかたとレベルアップのヒント」
142番の「問題集への直接書き込みについて」
 URL;http://www.e-juku1st.com/gakusyuindex/gaki149.htm
 で、問題集の使い方に関する内容をすでに載せています。まだお読みでない方は、これもご参照いただければ役立つ点もあろうかと思います。

 わたしの作成ている問題集にはその使う目的によって、大きく5タイプがあります。
・ふだんの学習を自力で進め、かつ実力を磨いていく通年用問題集
・学校の実力テストに向けた対策の勉強ができる問題集
・1年、あるいは1・2年の範囲を復習する問題集
・数・英の最高レベルの実力養成を目指す問題集
・入試対策問題集

 さて、この5タイプすべてに、「使い方」について述べるつもりはありません。なぜなら、ご存じのようにHP上で個別的にそして系統的にすでにかなり説明をしているからであり、それ以上に、上記の「使い方」の質問が多いのが、「復習用問題集」にあるからです。

 ですから、分類3つ目の「1年、あるいは1・2年の範囲を復習する問題集」に的を絞り、問題集の「使い方」の点で認識ができるだけ共通しえるよう、すこし説明いたしてみます。

 よく問われるのは、以下3つ。

1.「問題集に直接書き込む方法で勉強すればいいのでしょうか? でも間違えたところやできなかったところを復習させるには、問題を別のノートにやって勉強を進めたほうがいいとも思うのですが、いかがでしょうか?」

2.「先に解答と説明を読んでから問題を解く方法はいけないでしょうか?」

3.「問題を解いたら○つけをし、解答とその説明を読んで、間違いをノートに書く。その場合、間違いだけをノートに書くのでいいでしょうか?」

 1は、142番の「問題集への直接書き込みについて」(上記URL)で詳しく説明していますので、ここでは省かせていただきます。

 2について。
 勉強はつねに厳しい条件や環境のもとにやるのが基本です。また自分の頭でつねに考えつつ勉強をしていくのが基本です。さらに、まず押さえておきたいのは、この問題集は「復習」なのであって、「予習」ではありません。

 先に解答と説明を読んで、その後に問題をすれば、ほとんど自分の頭では考えないことになり、どこまで自分がわかっていて、どこからわかっていないのかの判断がつかないことになります。復習の最大の目標は、自分がわかっているところよりもわかっていないところ、忘れてしまったところをみつけ、あらたに理解、覚え直すことにあります。それが先に解答を見たり説明を読んだりすれば、理解は不徹底、覚え直す作業も中途半端に終わるでしょう。また、ミスをしてしまう個所を自分で把握できず、それをなくしたり減らす視点も定まりません。まことにアマイ勉強法といわざるを得ません。

 ただし、もともとの基礎がほんとに弱い生徒、学習してきて身につけた知識が50%以下の生徒の場合は、この勉強のしかたでもやむを得ないかなと思います。そして、場面と次元がまったく違う話をついでに書きますが、このやり方が有効なのは、入試数学のそれも難度の高い応用問題だけです。

 3について。
「ノートに間違い直しをする場合、間違いだけをノートに書くのでいいでしょうか?」

 こういう質問を受けると、間違い直しをしたことがないのかなあと思います。そりゃあ誰でもしたことがあるのは当然の話だけど、ほんとに間違い直しを勉強のなかの大事な作業のひとつして、そして日常のごくなんでもない勉強のなかに採り入れて、やったことがあるのだろうか、と疑問に思うのです。

「間違いだけ」を単独でノートに書いて直せるのは、漢字と英単語ぐらいであろう。計算もこれに近いが、しかしこれは、元の式を写してから計算式すべて書いていくのが基本。そしてどの部分で間違ったのかを知るのが大事。

 問題はこれ以外の間違いですね。実際、これ以外の間違いが、英語や数学にとどまらず、国語や社会、理科にも目を転じればどれほど多いことか、またその種類がいかに多岐にわたっているか、その説明をしたら切りがない。しかし、そのすべてとはいわないが、ノート直しのやり方の基本になるのはひとつであろう。なぜノートに間違いの直しをしなければならないのか、その理由と目的がよくわかっていれば、自ずとやり方は見えてくるはずなのです。

 くり返しの学習というものはあるが、間違いのくり返しの学習というものはない。今日間違った内容をノートに直し、明日また同じことをするなど理屈では考えられるが、そんなことやっていればとても勉強は進まないだろうし、気分もよくない。間違直しは1回でじゅうぶん。ただし、その1回の内容が、自分でなんのためにやっているか、どうしたら次にはこの同じ間違いをしなくなるのかを、考えてやらねばならない。

 そこがわかったのなら、たった1回の直しでじゅぶんなものもあれば、3回、5回あるいはそれ以上くり返して練習して覚えたほうがいいものもあるでしょう。なんでもかんでも一律、同じ形式ではありませんね。また問題文そのものをしっかり写したり、図や資料の一部まで写したり、明記したほうがいいものもなかにあるでしょう。

 本来、こうしたことは、学校で先生から勉強のしかたのひとつの要素として、一度でなく何度も教えてもらう、ないし叩き込まれるものだと思うのですけれど、残念というか情けないというか、こうした指導はほとんどなされていないでのしょう。だからといって、知らないとかわからないとかいうのではなく、また教わることも多いのだけど、その反対に教わらないこともけっこうあるのだということを、この際認識しておきたいものです。

 さて、最後にもうひとつ、つけ加えておきたいことがあります。しかし、長くなりましたので、次回にそれを書かせていただきます。