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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§251中3学習の進め方についてVOL.1 new
<学び方を真に学ぶこと>

 或るお母様から、次のような内容のご質問をいただきました。

 ご承諾のもとに、メールの一部を取り上げさせていただいて(内容と表現の一部も匿名性を守る意味でこちらで変更しております)、今回のメルマガの内容の序といたします。

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「この春から娘はいよいよ中3になりますが、先生のところの問題集を引き続き利用させてもらって勉強を進めていこうかと考えております。

 実は中3の4月から塾にも通うことになりました。娘の友達も行っている塾なんですが、一緒に勉強したいらしいです。ただし春期講習はダメよ、いまやっている問題集を最後までしなさい、それで十分でしょうと言ってあります。本人もそのことは納得しておりまして、また先生の問題集も自分の勉強によく合うのか、塾とは別に中3になってもぜひしたいと申しますので、アドバイスをいただきたくメールを致しました。 

 ホームページのほうで、中3の個々の問題集の内容はおよそつかんではいるのですが、お勧めの問題集やしておかねばならない問題集について、お忙しいところ申し訳ありませんが、先生のご意見をお聞かせ願います。あと、できましたら、塾との関係でどうなるかわかりませんが、問題集をする場合のスケジュール、そして入試に向けての注意点などがありましたら、少しお教え願いますでしょうか? 無理を申しましてすみません」
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 個々の問題集をお勧めするだけなら、メールでのご返答だけでじゅうぶんなのですが、「中3生対象の問題集をする場合のスケジュール、そして入試に向けた注意点など」は、ご利用云々に関わらず、中3生とそのご父母の方とっても汎用性とご参考にできる点があるかと推い、オープンな形でかつ一般化して述べてみることにしました。

 ただし、この生徒の場合、公立トップ校受験を目指しており、その成績、学年順位などもその射程圏に入っております。それゆえ説明する対象が今回に関してはかなり上を想定して書きますので、恐れ入りますがその旨ご了解ください。

 とはいっても、十分に安全圏であるとか、絶対合格できる力があるとか、中2の終わりの時点ではいえません。

 一般に、中3になってにわかに成績が伸びてくる生徒(どちらかといえば男子に多い)もいますし、逆に中3になって成績(特に実力テストですね)がいままでと様子が異なって、1学期、2学期と下がってくる生徒もなかにいます。また通常の定期・実力テスト、さらに塾などの学力評価テストなどでそこそこいい成績、評価を受けていても、入試問題に入ると、ほんとうの応用問題にあたり、微妙にですが「おやっ? いまいち力が足らんぞ、理解はできてもそれを他の類題なんかに応用する力が、どうもしっかり身について来ていないぞ」と、感じる生徒もなかにいます。

 最後に書いた生徒のなかには、学校の勉強がとても優秀であっても、たとえ内申が足りていても、そして塾の細かな指導、つまり合格するためのあらゆるテクニックとノウハウを駆使した授業でその知識を吸収し、めでたくトップ校に合格しても、中学の間にすくなくとも自分で学び方を真に学んでいない生徒は、高校での成績が下位に低迷するなんてケースは残念ながらながらざらにあるものです。

 いまの公立トップ高生のなかには、かつての俊秀が集まっていた時代の生徒と較べると、中学で習ってきた学習の絶対量とその質、そして勉強以外の知識量で、はっきりいって劣っていることがしばしばあります。その背景には、私立中高の台頭と大きな進展があるのはご存知の通りで、もし真ん中以下でうろうろしているなら、本人の満足いくような大学にはなかなか進めないのが現状でしょう。

 それでも学力的にすばらしい生徒がいるのは、事実ですね(上位10%から15%くらいか)。贅沢な学習環境と有り余る受験対策を施されてきた私立生にも互角以上に戦える素質を持った生徒も少なからずいるものです。まあこれらの生徒を含めて上位30%前後が、いまの国公立大学(中堅以上)に進めるおよその割合といえるかと判断している(もちろんこの数値は、現役だけでなく一浪も入るが)。

 この少し先に確実にある現実を冷静に意識するならば、願うのは、公立トップ高の上位30%に入る力がほしい。それは実際のところ、目に見えるものではありません。また高校入学当初の成績がそのまま推移することなんかないわけで、とくに1年生のあいだは、とんでもない乱高下が待っている。その波にたとえ呑み込まれ、しばしもがいたとしても、そこから這い出る力は、中学のあいだに「学び方を真に学ぶこと」を身につけていたか否かにかかっている。それは、他人から与えられるのではなく、自分で勝ち取ったものであろう。この力である。

 公立トップ校合格の学力的基準がいま偏差値で68(ただしネット上の偏差値では、72〜74に相当します)と仮定すると、中1より進学塾に通って(なかには、中学受験なんかもあって小学校からの場合もあるでしょうが)特訓クラスなどに在籍して、この時期(中2の終わりですね)、偏差値で70ある生徒と、学校と自分の勉強だけで偏差値が68ある生徒とでは、この力、「学び方を真に学ぶこと」は、どちらが多く持っているだろうか?・・・。 いやこれは、いまの公立中学のふつうの状態と成績からすればどちらもたいしたものですし、ほんとに贅沢な質問であろうかと思いますが、どうかご勘弁いただくとして。

 しかし、観る位置をひとつ変えてみれば、つまり公立トップ高校側からみれば、「そんなの自明のことであろうが、くだらぬ質問はしないでくれ」とでも、いうことになるだろうか。高校に入学したときの偏差値なんぞ、半年もすればどこかに消し飛んでしまっているからだ。在るのは、予・復習しなければとても理解も吸収も追いつかない知識と問題の山の連続、そして、半端ではない猛烈なスピードで展開されるわけだから、こりゃあしんどい。しかもそれらは、学ぶべき知識のまだベースでありその力ときている。この先は書かないとして、つまり何がここで(その後もですが)必要かといえば、自分自身の手で学びとる力、でしょう。それは、学び方を真に知っておかねばならない、ということです。

「塾に行って上手く指導してもらって、志望の公立トップ高に入れるのはありがたい」
 この素朴で控え目な言葉の背景にはいろいろな想いはあるとして、たしかにトップ高を目指されている多くのお母様方が抱かれている、ひとつの本音でしょう。もうそれで、じゅうぶんかとも思います。でも実は、じゅうぶんではありません。目は成績が上がることや偏差値が志望校のラインを超えることに、また内申の点数に注がれているでしょう。もちろんそれらは大事なことで当然のこととも思いますが、じゅ
うぶんには、大事な要素がひとつまだはっきりと欠けています。もう繰り返し指摘していますので、おわかりいただけますね。

 公立トップ高は「伝統ある自主・自律の校風のもと輝かしい歴史と伝統を今にうけつぎ、・・・」に始まってその教育目標は、社会に役立つ人格の形成と自己の個性の発揮を謳っているわけですが、その学習の基本姿勢は、私立とは大きく異なり、あくまで生徒個々人の責任と信頼をもとに「自主性と自律性」を求めたものがほとんどであります。

 それだけになおさら、人から教えられた(一部は与えられた)知識やノウハウを呑み込む力に優れ、また器用に活用する力がいいだけでは、中学とは比べものにならない高校の、質・量を伴った学習には対応しきれないわけです。「自主性と自律性」を支える「学び方を真に学ぶ力」を是非とも中学のあいだに身につけておくことが肝要かと思っています。

 これは自分ひとりでもじゅうぶん身につけることはできますし、中3生だけでなく中1・2生にも当然いえる課題かと考えます。塾に通っているならなおさら、一見その機会は増えているように見えているわけですが、得るものが多ければ多いほど気づかずに喪っている部分も実はあるのです。それが「学び方を真に学ぶ力」でないことをくれぐれも用心しつつ、勉強を進めていってほしいと思うのです。

「学び方を真に学ぶこと」という抽象的な言い方をしてきましたが、それは具体的に何を指していっているのか、詳しい説明があれば、という方もおられるかもしれません。しかしこの問いは、人から教えられた(一部は与えられた)知識やノウハウをただ呑み込むだけの力にしか過ぎない、といえなくもありません。とかくその場限りのものになりがちです。いまの世のなか、安易に形が見えるものだけを知りたがる傾向が強い。またわからなければなんでも、すぐ質問をする。それらのほとんどは、吸収されていないだろうし、いわんや活かされてもいない。

 よく考えればわかることです。そもそもなにもたいしたことは書いておりません。このようなことは過去の自分の経験に照らせば、自ずとわかることであります。家族で話し合えば、たとえばご主人がさらによく知っている可能性もあります。お祖父さん、お祖母さんのほうがぽつりと漏らすひと言にヒントがあるのかもしれません。最後に付け加えるとすれば、わたしのホームページの「学習のしかた」にも数多く、そのことが載っているでしょう。学び方がいつまでたても本物にならない、いまの公立中学生の多くの事例紹介のなかで。

 以上、「入試に向けての注意点」をまず辛口で書かせていただきました。

 長くなりましたので、このお母様の「中3でのお勧めの問題集やしておかねばならない問題集について、またその勉強スケジュール」などにつきましては、次回VOL.2で、ということにさせていただきます。