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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§237 夏休みの計画について<改定> 
<排水管はできるだけ閉めるべし>

 いよいよ再来週からまた、今年の長い夏休みが始まります。

 これもしなければあれもしなければと、ぼちぼちこころのなかで思案、気分もあらた、真剣にあれこれ前向きな計画が頭に浮かんでいる生徒もいるだろう。目標や計画をもたないで、為すがままの勉強は、誰もあまりよくないことはじゅぶん承知している。さーて、この夏休みをどう使うか?! 

 しかし、ちょっと待て。去年はどうだったのか、それを憶い出せ、と言いたい。去年の夏休み、その入る前の意気込みや意いと、夏休みがすんだあとの自分の結果、状態を憶い出せ! その計画(ここでは狭い、勉強に関してだけに絞るけれど)は、どれだけ当初の予定通りまたその最終目標まで達成できたのか?! それを一度振り返ってみることをお勧めする。

 具体的には学校の実力テストで比較すればよい。自分の1学期のそれと夏休み明けのそれを較べればわかる。塾に行っているなら、学力テストの偏差値を6月か7月のものと9月のそれと較べればいい。夏休みを挟んで、大きく伸びたのかどうか?! (これは現1年生には適応できないけれど、そこらへんは適宜柔軟に考えてください。)

 おそらく大半の者は、そんなもの覚えていないよ、というであろう。覚えていないということは、その成績にたいして変わり映えがなかった証左でなかろうか。よければ、何がどうよかったのか、どうしたからよくなったのかは、おおよそ具体的に覚えているものであろう。

 それがなくして、どう今年も勉強を進めていこうとするのか。いや、今年は去年とは違う、というかもしれない。考えも計画も去年に較べれば数段よくなり、また意気込みもだいぶ違うよ。という声も聞こえてきそうだ。

 そうかな、そんなのは頭のなかで勝手に思い描いている、いささか実現性に薄い計画ではないか? 夏休みが始まり4、5日は持つかも知れないが、1週間もすれば、思い描いていた計画は早くも色褪せてくるわ、意気込みも当初の勢いを失くし翳ってくるわ、そしてその後は・・・。これが、ごく普通のケースではないだろうか? 人間、反省なくば、性懲りもなく同じパターンを繰り返すようにできているのだが(わたしも繰り返している)・・・。

 夏、ただ遊んで過ごせば、2学期の成績は下がる。これは誰しもわかっている。では、そこそこふつうに勉強しておれば、どうだろうか? ふつうとは漠然とした言い方だけど、それでもかまわない、総じて、ふつうの結果しか出ないのだから。下がる者もいれば、前と変わりない者もいるだけのこと。それが夏が終わったあとの、ふつうに勉強した生徒の「平均の学力の姿」である。ただ、上がることは、まずない。

 ずいぶんシニカルで冷めた言い方だと思われるかもしれませんが、どうかアンチテーゼとして受け取ってもらいたいんですね。一般に、塾のチラシや宣伝を筆頭に、新聞、雑誌、ネット上の情報、また近隣のうわさや知り合いからの情報などの影響(?)で、夏休みに対して、何か特別な意味合いと過度な期待を、生徒やご父母の方に抱かせる傾向がどうもあるように、わたしは思えます。しかし、いったい何を根拠として、夏休みを「皆がみな」成績が「当然上がる」期間だと思ってしまうのだろう?

 水槽で譬えてみると、わかりやすいかも知れません。
 入試でもよく出る1次関数の定番問題ですが、シンプルにして、100リットルで満タンになる水槽があるとします。いま水槽には50リットルの水が入っている。これがいままでに学習したその生徒の知識、学力とします。その水槽には、取水管と排水管の2つが付いている。

 成績が上がるのは、取水管から水が入ってきて、溜まった量が増えるからです。多くの人は、実はここの部分だけしか観てないし、また見えてもいないように思えます。水槽の下の端に、排水管が付いているのを実は忘れている。

 数学の問題ならば、取水管から毎分3リットルの水が水槽に入り、排水管から毎分2リットルの水が出ても、理屈上水は徐々に溜まるだろう。しかし、一見もっともらしいこの事象、論理も、現実の生徒に即したなら、大きな見落としがあることになります。取水管から毎分3リットルの水が水槽に入るとは、習ったことすべてが完璧に頭に入ることであり、テストでいえば100点を常に取ることに他ならないわけで、取水管のどこかが詰まっていたり、また水槽の外にも流れていたりで、実際には平均的な生徒なら2リットル前後しか入っていないのです。

 一方、閉めておくべき排水管は個人差は相当あるものの、概して開けっ放しもいいところでジャブジャブ外に排水しており、毎分2リットルの水は常に出ている。つまり、入った量だけ外に排出されるなら、水槽内の水の量は変わらないではいか。単純な譬えになったけれど、そこそこふつうに勉強しておれば、ふつうの結果しか出ないとは、まさにこの姿、状態を表している。

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(ちなみに、これで1次関数の基本問題が作れる。中3生なら解けるので、よけ
れば、自分の排水管が閉まっているかどうか確認を。)

<問題>いま水槽には50リットルの水が入っている。X分後の水槽内の水の量
をYリットルとする。初めから取水管と排水管は開いている。取水管から毎分
3リットルの水が入り、排水管から毎分2リットルの水が出るとき、YをXの式で
表せ。またその関数式をグラフに書け(適当な白い用紙にX軸とY軸を書き、直
線式を描けばいい)。  

・ただし、制限時間は「1分」とする! もちろん2分でも3分でも構わない。
 しかしこの程度の問題はほんとうに理解をして身につけておれば、1分もか
 からず直ぐに解けるものである。基本とはそういうものでしょう。それを
 次に応用段階で使えるようにしておくのが、実力のひとつの形である。

<答え> Y=X+50
 初期値が50。変化の割合は文章題では1あたりの数、毎分3リットルと毎分2
 リットル。よって、3−2の1。Y=aX+bで、a=1 b=50より、Y=X+50
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 プラスのものをよりプラスにするためには、そこに必ず同時に存在するマイナスのものをできる限り減らすことにもっと努めるべきだろうと思います。排水管から出るものは、何も新しく習った内容ばかりでなく、過去に学習してそのときは理解も暗記もしていて出来ていたものも多数含まれているのであり、さらにミスに対する注意や十二分に問題を掘り下げての解法の急所の掴み方など、あらゆるものが混じっています。

 どんなにきつく配水管のネジを締めても、実際はどうも必ずチョロチョロと水は流れ出ているものであるけれど、それはしかたがない。しかし、みていると、明らかに端から閉めていない生徒、閉めのゆるい生徒は、いまの公立中学生の場合、90%前後はいるように感じます。

 それをそのままにして、夏休みを過ごすのはよろしくないだろうと思うわけです。成績を上げるためには、取水管から入る水を如何にすべて取り入れるかという問題もあるけれど、それ以上に、もっと溜まったように見えてても実は、その水が無造作にそとに流れ出ている排水管に目を向け、自分の手で閉める、そのことにまずあれこれ反省と改善を加えるべきだと思うのです。そのためにも、去年はどうだったのか、どういう学習をしてきたのか、それを憶い出せ、と初めに書きました。

 あとひとつ、付け加えておきます(宣伝くさい点はご容赦のほど)。

「11月末の志望校を決定する大事なテストで思うように点数が取れず、・・・。
 <中略> 入試の過去問をやってみても結果は惨憺たるもの・・。ようやく
真の実力の低さを知り、本腰を入れてトッポ先生の「入試社会の攻略問題集」
に取り組むようになりました。全問を完全暗記した結果、先日の県内模試で単
科上位に入ることができました。<後略>」

 これはおわかりのように中3生の例ですが、もっと自分のほんとうの力を知り、緊張感を持って勉強しろ、ということです。中途半端では結果は出せない。やる限りは徹底してやる、最後までやる。そして、すべきときにやる、です。中1生も中2生も同様。では、それぞれの課題に向かって、頑張ってください!


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「学習のしかた」のなかの、夏休みに関する話題については下記のものがあります。既にお読みの方もいらっしゃるでしょうが、まだの方はご参考まで。

・夏休みをどう使うか?! VOL.1 <中3生の場合>
 http://www.e-juku1st.com/gakusyuindex/gaki13.htm

・夏休みをどう使うか?! VOL.2 <自力で頑張る中3生に>
 http://www.e-juku1st.com/gakusyuindex/gaki14.htm

・夏休みをどう使うか?! VOL.3 <中1・2生の場合>
 http://www.e-juku1st.com/gakusyuindex/gaki15.htm

・受験生にとって夏休みの使い方<合否に大きく影響するものはなにか?>
 http://www.e-juku1st.com/gakusyuindex/gaki105.htm

・夏休みは、やはり読書でしょう・・・ <土壌は自分で作るべきもの>
 http://www.e-juku1st.com/gakusyuindex/gaki55.htm