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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§197 受験生にとって夏休みの使い方ねぇ・・・<再改訂>
<合否に大きく影響するものはなにか?>

 今年もまた、夏休みが始まります。ホームページ上の「学習のしかた」のNO.8&9&10<下記>では、夏休みの勉強のしかたと問題点などについて触れております。まだお読みでない方でご参考になる点が、少しは載っているかもしれません。

・夏休みをどう使うか?! VOL.1 <中3生の場合>
・夏休みをどう使うか?! VOL.2 <自力で頑張る中3生に>
・夏休みをどう使うか?! VOL.3 <中1・2生の場合>

 さて、中3生の受験の夏休みに関して今回、すこし。

「受験生にとって夏休みの使い方は、合否に大きく影響する」または「夏を制す者は受験を制す」という言葉が昔からよく使われ、また耳にします。が、果たしてこれは、いったいどこまで本当だろうか?!・・・。

 昔といってもたかだかここ4,50年のことに過ぎないかと思われるのですが、この一見もっともらしくかつ断定的な言葉に、さもなにか特別な意味合いと真に迫った教訓らしきものがあるかのように、つい感じさせられてしまいますね。しかし、ちょっと考えれば(いやいや長年かかってやっと気づいた結果なんですが)、これは張子の虎みたいなもので、中身はさて何なんだ?と、まさに「ゆとり教育」という言葉の使い方と同じではないかと、いまでは認識しているのです。

 個人的な感想を先に述べさせてもらうなら、わたし自身、この言葉の正体を実感したことはありません。受験を制したのは、ああ、あの夏の猛烈な勉強があったからだとか、反対に受験がうまく行かなかったのは、夏の過ごし方がもうひとつ上手ではなかったからだとか、そんな反省や感慨をもった記憶がまったくありません。そもそも、感想の持ちようなどない、無縁の考えでありました。皆様はどうだったでしょうか?

 またそれは他者との関係、生徒を教えていても同様です。夏期講習のなかで、この時期になすべきことは、そしてしておきいたい課題と内容はいっぱいあるわけですが、それらすべてができるはずなど時間的にもちろんありません。それゆえなくなく削り、その絞りこんだ内容を計画通りに教えようとしますが、それでさえ、たいていは予定したすべてを完了することははなはだ難しいことになります。へたすれば、当初頭のなかでなすべきこととしてイメージした内容の(絞り込んだ内容ではなく)、半分くらいしか実行し得なかったこともたびたびでありました。

 どうしてそうなるのか? その理由はといえば、計画通りに進めることは別段むつかしいことではなく簡単であるともいえるのですが、その代わり、現実の生徒を視ないことになるからです。教えた事実より、生徒が理解した、そして納得するまでわかった事実のほうが大事でしょう。これを地道に追求するに
は、ほとほと忍耐と時間、そして手間がかかるものですが、それにしても実際限度というものもあるのですが、実力を定着する上では、このことが実に大事なことなんですね。

 その内容が現行の中3課程であれ、すでに中1や中2で習った内容の復習であれ、まったく生徒の実情は同じです。ちょっと難解なものであれば、塾内でうんわかったよと思っていても、はい、さようならと塾を出て、気分も変わり、友達とべらべらおしゃべりをして気分発散(これがわるいとは言っていません。必要なことです)、開放されれば、その時点で理解したことの半分は胡散霧散してしまうのがごく自然ですから、それをまた自分の頭に押し込めるには、「自然」ではない強制(?)の、復習を必ずすることが欠かせません。しかしそれが、ごく一部の生徒を除いて、どうも弱い。この弱いは、致命的に弱い、といいたいくらいです。

 これほどいま塾に通い、夏期講習を長々と受け、学校からの宿題、中1・2年の復習課題をたくさん与えられ、それをこなしたあとの夏休み明けの実力テストで、1学期のそれと較べ、「おーい、総合点で前回より、点数が50点以上(1科目につき10点前後)上がっ者は、ちょっと手を挙げてみろ」と声を大にしていえば、はて、40人中何人いるんだ?と思いますね。

 たとえば、さすがに430点取っている生徒にとっては480点をとることは、とんでもなく至難なことで、20点も上がればよしよしよくやったということになるけれど、350点ぐらいなら十分400点はとってもおかしくはない話でしょう。ところが現実は、それはテストの難易度や範囲によって変化するのはもちろんですが、まあ、ここでは一定として、多くの生徒が、それほどたいして変わらないのは、もう少し具体的にいいましょうか、3分の2近くは以前の成績とあまり変化なく、20点前後上がった者は4分の1前後、そして下がってしまった者が数名、30点以上も上がった生徒が3,4名いるかどうかって具合でしょう。そのなかに、上で書いた50点以上上がった生徒がいるかとなると、さて・・・。

 ざくっとした分析ですが、一般には、そんなものではないかと推います。1・2年と3年1学期の既習の学習事項をどれくらい覚えているか、そして「その範囲ならどこまでできるかを測り、確認する実力テスト」というものは、一般的にその性質上、まだまだ能力の格差を拡げる入試問題や一部の学力評価テストとは根本的に異なり、それほど難解な問題は出ません。ごく標準的なレベルにしか過ぎないといいますか、概して基本の、良質な問題の集合にすぎません。

 つまり、ある一定の学力があり、そしてこの夏、きちんと自分で、自分の頭で、必ず復習をしてやや弱くなっている部分を補い、あるいは忘れてしまった重要事項を整理整頓して、暗記すべき内容は徹底して暗記を確実にして、さらに注意すべき箇所やミスの起こる点の自己確認(こんなものは日々のなかですることですが)をきっちりしておけば、科目によっては、100点をとることも不可能ではないレベルのテスト内容といえるでしょうか。

 しかし、いつも結果は、夏休み明けの実力テストの平均点でいえば、たとえば43点とか52点とかになるわけでしょう? あくまでそれは基準として書いているに過ぎないのだけど、その平均点に対して自分の点数は15点高いとか、30点も上であったとか、そんな見方をする生徒が非常に多いかと思います。それはそれで別にかまわないけれど、やはりもうひとつの視点、前回の自分の点数に対し今回、いくら上がったのかの確認と、たとえば73点なら、100点に対し27点もの減点内容を厳しく見つめる眼と分析、反省が、欠かせないでしょう。それがなければ、次への進歩・向上はまずないでしょうから。

 以上のような状況と結果が、現実の大部分(9割以上)を占めるにつけ、「受験生にとって、夏休みの使い方は、合否に大きく影響する」といった、生徒ののほんとうの姿と現実とはかけ離れた言葉には、またそれを真実らしくのうのうと吐く輩には、まず以て信用は置けぬよ、とわたしは個人的に思っている次第です。なにを絵空事を言っているんだと、ちょっと下品になりますが「あほぬかせ!」と言いたくなるわけです。

 もちろん単純に点数だけを見て、過ぎた夏の勉強の効果と実質を計ることは避けねばなりませんが、合否に大きく影響するなんて大仰な文句にはいたずらに乗せられないことも、受験に対するあれこれの認識のなかのひとつとして必要なことかなと思っているのです。

「受験生にとって、夏休みの使い方はとても大切です」が、正しい言い方でしょう。合否に大きく影響するのはまさに、なんでもない日々の勉強の在り方ですよ。どこまで掘り下げて自分のものにするか、頭だけでしかまだわかっていない「わかったこと」をほんとうに自分のものにして「できる」ところまで確実にもっていけるか、その学習の深さの積み重ねと蓄積こそが合否に大きく影響するのです。

 残念ながらそれを持っている公立中学生はいま、非常に少ないといわねばなりません。それゆえ、現実に即していうならば、日々のなかの学習の深さの積み重ねと蓄積が不十分、もしくはできていないから、夏も、秋2学期も、さらに冬休みも、そして公立入試直前の1月、2月までずっと、合否に影響する内容を粘り強く、繰り返し教え続けることになるわけです。この夏だけが勝負ではないのです。勝負のなかのひとつです。

 ですから、ひとつは、こうし目で夏休みをもう一度しっかり捉えるてみること、そしてもうひとつは、上記のようなまずい結果にならないために、この夏休みをどう使うかを脇を締めて自らもっとしっかり考えてみること、そして決めた課題と目標を、必ず貫徹してしまうことでしょう。

 大切なことは、他者から何かをもらおうとする姿勢やもらえるという期待ではなくて、自分のなかから生み出すこと、そしてそ自らの期待に自ら応える行動が求められているのではないかと思います。