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§115 中2英語実力テスト対策問題集について
<英語メルマガでは得られない学習を――>
今回は「中2英語実力テスト対策問題集」について、少し説明させて頂きたいと思います。
5月上旬より作成に取り掛かり、ここに漸く完成に辿り着きました。もう、魂はすっかり抜かれた状態といえば大袈裟か、えらい疲労感と虚脱の心境にあります。こんな先生の生業をやっているより、止利仏師や運慶・快慶のように黙々と仏像や彫刻を彫っているほうが、本来、性に合っているのかもしれないなあと、呆けたことを想っている次第です。
テスト形式の中の最後の問題、長文(短文ですが)以外すべて、下手ながら手書き(見栄えはよくないと知りつつも)で、こころを込めて、それこそ誰も言ってくれないから自分でいうというあつかましさで、ほんとうにこころを込めて、一歩、一歩、創り上げました。
身心にすぐ積もる雑念と喧しさをまず取り払い(そうしないと、とても問題作成に入りこめない)、さて日々の作業に取り掛かるも、集中力はわたしの場合、どうやら2時間が限度で、それを超すと遅々と進まない。はっきりと、気力のガス欠の自覚症状。ここで無理にも進めると、問題が粗くなるのでやめる。休憩、気分転換のインターバルをとり、再度2時間の作業。
気分よく順調に進んでも1日3回が限度。しかし、大抵は2回と少しか。問題の質、配列、構成、そして生徒の各時期における学力想定とその問題点、実力テストと入試問題の隔たりを埋める作業、などなど、実際のプリント表面に出ないところでの作業、思考が半分以上占めるので、なかなか捗らない。
この問題作りはむしろ、捗ることや効率などを考えていればできるものではない。絶対的な時間の積み重ねと、歩みを止めない継続の意志が不可欠なだけ。あとは、生徒の果てしないミスの実態とその育成される能力、実力となる正体を知悉していること、また実際の生徒指導(下はなんと偏差値35から上は72,3まで)を通しての長年の経験と、そしてほんの少しの知識と知恵が必要か。
単語1つ、もうすでに知っていなければならない熟語1つ、何気ない文章1つ、大切な構文1つ、そして文法1つ、わかっているか? 覚えているか? 覚えていてもミスなく出来るか? 和訳も正確に出来るか? 英作も基本的なものなら書けるか? などなど、習ったことをしつこく問いながら、コツコツ作っていきました。
実力の正体は今にない。過去から今に到るまでの集積だ。その集積、集合が現在どれほどあるのか、また、どれほど持っていなければならないのか、その1点に絞り込んで、作成意図してあります。数学(中2数学の実力をつける問題集)と同様、全体を4つに別け、中2の最初用、夏休み明け用、冬休み明け用、そして学年末最終用の問題内容で、プリントにして49枚(解答49枚)の構成です。
中2の最初用は当然、中1学習のすべて。夏休み明け用は、中2の1学期の学習事項ではありません。中1学習のすべてを含んで、プラス中2の1学期の内容です。それでこそ実力対策でしょう。冬休み明け用は、懲りずに中1学習と中2学習の1学期、2学期ですね。特に2学期は大事です。そして4分冊の最後は学年末最終用になります。内容は、中1学習のすべてと中2学習のすべてです。
細かな中身といたるところに配置している工夫の説明は省くとして、実力確認とその対策の勉強は、これを通じて効率よくなすことが出来るでしょう。ただ作り手であるわたしのほうから言えば、上述したように効率なんて無縁の言葉であり、問題を解いていく生徒にとっても、効率よく、という意味は、あくまで的を外さない勉強をすべし、という意味であり、更に強くいえば、自分の実力のなさを発見し、それをいかに補強するかに最適の努力を傾けよ、という意味を表しています。
薄っぺらな対策や基本を疎かにした学習は多くの生徒がすることですが、さらに不可解なのは、問題を解いたあと、数々の誤りと見事きれいに忘れてしまった知識を取り繕うこともせず、復習して理解、覚え直すという肝心要の作業をすっ飛ばす、という現実は、学校の英語の実力テストにして50点そこそこでしかない、という平均点に見事反映していますね。
ですから、勉強方法は間違えないことです。この問題集をただ使って勉強しても実力で10点以上は簡単に上がるだろうが、例えばもてる力が60点で、70点になっても、それが一体どうしたというのだ? 平均点から観て20点高い、という自己満足からは、次になにが生まれるのだろうか? 入試に耐えうる力とはそんなものではない。
あえていいますが、たかだか公立中学校での実力テストでしょう。進度の緩い、それも中高6年間の英語学習全体の範囲で俯瞰すれば、中3学習をすべて含めたとしても、まだ10分の3にも満たない基礎レベルの学習段階です。そこで70点なら、先が思いやられる、といいたい。実力テストだから難しい、定期テストに較べ下手すれば20点近く低いのも当然、という発想、頭の持ちようでは、ほんとうに難しくなる、それも質・量とも格段に上がる高校英語にどう立ち向かうことが出来るでしょうか?
全国的大手のそれもごく一部の模試や、学習指導内容を大きく逸脱した問題、また受験レベルでの難問、応用レベルが集まったテストなら、平均点という視点は確かに意識するし、参考にもなるけど、いまの、恐らく習った基本の集合である公立学校(また業者の)の実力テストに措いては、70点という点数は、100点から30点も少ない、つまり「基本で30%も力が足りない」と思うぐらいの感覚でちょうどいいのではないかと、厳しい視点ですがそう捉えています。
そうでないと、たとえ基本とはいえ、実力テストで90点以上を絶えず平気で取ることは出来ませんものね。またその意識と目がなければ、自分が犯した誤りに気付くこともなくいつまでも愚かなミスを繰り返しますし、気付いても自分で修正することも出来ず、修正しても次回また同じことをしでかすことになります。その悪癖を出来うる限り取り除き、基本の内容は100%身につけるんだと意識し、結果90点以上を取る実力を、この問題集を通じて獲得していって欲しいと祈っております。
その学習法とは、何も特別なしかたや難しい規則があるわけではなく、「自分の頭で、もう一度考えなさい。そして覚え込みなさい」ということに尽きますね。間違えば、なぜ間違ったのかその原因を突きとめる。その誤りが1つか2つならば(Pt.1枚につき)、その場に立ち止まってじっと動かず、静かな10秒の時間を持って反省し、そして空いたスペースにちょこっと手で書いて練習し
頭に入れ込めば済む。
が、しかし、1枚のプリントの中に5つや6つ誤りやわからない箇所があれば(これはまだ少ない数値を書いているだけで、実際は問題の種類によって、もっとかなり出てくると推いますが)、解答見て直しただけで、どうしてそれら全てが覚えられるのだろうか? ここが、ほんとにわからない。通常の授業の中でもわからない。生徒のその、わかったよ、という不安も焦りもない顔つき
が。(家に帰ったらすぐさま、こんこんと復習せんかあっ!・・・。 わかったようで、ほんとうにはまだわかっていないさまざまな箇所を)
実力対策の勉強の大事なポイントは、過去から現在までの文法を中心とした学習事項のなかで、まず自分にとって、どれがわかっていてどれがわかっていないかの確認であり、次に、わかっていない箇所の徹底した学習のフォローだろう。なぜこんなわかりきったことを書くかといえば、生徒の多くが実はそれをごちゃ混ぜにして、対策をしたつもりでいるからです。その愚は避けたい。
時間をかけて習った範囲の復習をしたのに、実力テストの結果は、自分の思うような点数を得られなかった、という真面目な生徒も多かろう。その主たる原因は、基礎学力の定着の度合いも大きく影響しているのだが、ここではある程度持っていると仮定して、もう一つの要因、ただ漫然と焦点も定まらず、また自己への能力チェックとその管理もしないまま勉強したからだ、といえる。
つまり、実力対策の勉強の大事なポイント2つの前者、「どれがわかっていてどれがわかっていないかの確認」の作業をすっ飛ばすから、後者の「わかっていない箇所の徹底した学習のフォロー」が曖昧で不徹底になり、そして時間を費やしたわりには何ら実りも効果も得られることが少ない、的外れな対策に終始したことになる。
そこで作ったのが今回の問題集。1回分の内容はプリント12枚(但し3回目は13枚)。その学習の目安を書きますと、以下の通り。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
1.まずは確認テスト2枚<所要時間:40分>をし、解答合わせをして採点、今
の自分の力を知る。
どこに問題があるのか、どのへんがわかっていないのか(わかっていてもう
っかりミスをするのは、あきらかに出来ない力に過ぎない、即ち、その問題
に対する実力はまるでない、とよく自覚すること。)を、自分の目と頭でよ
く観察し、反省すること。採点評価は下を参照。
出来なかった問題、単語、熟語、構文など、またミスした問題はノートに抽
出。やり直し! 少々わかりづらい部分が一部あっても、とにかく練習、覚
えこむようにする(あとの対策編で理解出来るようになるから。それでも無
理な場合は基本の教科書、参考書に戻って)。
単語やイディオムなどは各5回(〜10回)、文法的な問題は間違った箇所だ
けではなく出来る限り英語の文章で各3回(〜5回)、そして注意するポイン
トや重要な部分は赤でチェックする。とにもかくにも覚えこむ。
2.次に対策編のプリント8枚。一度にはできないからね(やればわかるが)。
1日2枚が限度かも知れない。問題をまず自力でする。できないのはしかたが
ない。解答をみて○つけ、直して、右側に余白があるからそこを利用してポ
イントなどをまとめる。さらにノートでの再チェック、練習、暗記の作業。
3.2度目の確認テスト2枚。1度目の確認テストからどれほど成績が上がったか
の自己チェックだね。1,2を丁寧にやれば、最初60点ぐらいの生徒なら15点
前後、上手くゆけば20点近くは上がるだろうね。
蛇足ながら、これは定期テストではありませんから。実力テストでそこまで
短期に上げるのは、そうそう頭で考えるほど簡単ではありません。一般に至
難の業です。あくまで本人の努力次第ですが、これまで述べてきた説明を出
来うる限り守って粗雑な学習をせず、上の1,2の学習を正しく実行してくだ
さい。
さて、かかる日数ですが、1日3時間費やすとして、早くて6日はかかります。
その内訳は1と3で各1日、2が4日ですね。もちろん時間があればそれ以上か
けてじっくり取り組むのがいいですが。
尚、「実力確認テスト」が1回分できるようにホームページに載せています
が、下の採点評価で書いておりますように、49点以下の場合、どうすればい
いのか?という問題があります。その場合でもご使用は自由なのですが、わ
たしが勧めるのは、「中1英語REVIEW」になります。これは、「中2英語実力
テスト対策問題集」が攻めの問題集としたら、守りの問題集に相当するわけ
ですが、基礎の徹底した訓練と文法のやり直しに最適、且つこれをした生徒
の多くがその後、英語の上達にかなりの進歩を示しているので、どうぞご検
討していただきたいと思っております。
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<※確認テストの参考基準>
採点評価(平均点は45点ぐらい、かな?!)
・90点以上:かなりの安定した実力があります。今のままでいい。
・70点〜89点:そこそこ英語はわかっているが、まだ自分で思っているほど力
はない。もっと確かな実力をつけるべし!
・50点〜69点:学校の定期テストで80点から90点を取っている生徒でも半数以
上はこのゾーンに入るかな? でも、実力はありません。その力は甘すぎる。
もっと勉強すべし!
・49点以下:基礎からやり直しだね。そのまま進んでも意味はない。
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今回の問題集は「中2生」を対象に作成してありますが、「中3生」にとっても受験対策の一環として、中1・中2の復習をしたい場合、夏休みなどを使って利用できますので、どうぞご一考ください。
★「実力確認テスト」(下記)ができます! ご自由にお使いください。
URL:http://www.e-juku1st.com/referencebooks/eigojituryoku2.htm
以上、長々となりました。
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◎数学の実力テスト対策教材は下記をどうぞ。
・中2生用:「中2数学の実力をつける問題集」
URL: http://www.e-juku1st.com/referencebooks/mathjituryoku2.htm
・中3生用:「中3数学実力対策問題集」
URL: http://www.e-juku1st.com/referencebooks/mathjituryoku3.htm
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