塾指導24年の経験と知識に基づくオリジナル問題集 by Toppo |
入試図形問題の攻略 Version4(216問) | ||||||||||||
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この問題集の狙いと目標 |
★まっすぐ、入試問題へ向かう! 応用ができるための基本と基礎知識の演習は、この問題集でもします。しかし、基礎とその周りのさして重要でもない問題にこだわった演習と解説には、時間を割くことはしません。それで学校の定期テストではたとえ90点以上とれたとしても、入試問題になるとふつう50点くらいの力しか身についておらず、よくても60点(100点満点として)とれるのが精一杯でしょう?! この図形問題集は、入試で点数に大きな差が出て、かつ最大のポイントになる図形問題(関数問題も入れてあります)に対して、いかに問題攻略する力をつけるか、その思考力と応用問題を解くノウハウ力を磨いていけるか、一途にその実力を磨いていくことを狙いとします。 入試本番で80点以上を確実にとれる力を目標とします。 なおこれは一つの基準値として書きますが、この入試図形問題の攻略の最低7割を吸収し自分のものにすれば、これは到達できる点数です。公立トップ校にはそこそこ対応できるでしょうが、もし9割りほど吸収し得れば、90点前後までとれる力が形成されるよう作ってあります。また、生徒にもよりますがそこまでの目標でなく、半分でも完全に自分の力にすれば、その効果はきっと出る生徒もいるでしょうし、志望する高校への数学の試験で力強いバック・アップにはなることと思います。 入試のなかの特に図形問題というものは、何カ年かの過去問を解いたり、その対策を勉強したからといって、すんなりとそのまま身についたり、できるようになることはまずあり得ないのが、大多数の生徒の実情です。ましてや学校の教科書レベルの基礎だけをおさえた勉強なら、図形問題への対応は到底不可能であります。それも間際の1,2ヶ月の学習だけでは、ごく平均的な入試問題の基本の確認で精一杯、とても応用への活用や思考力養成の時間をとる余裕などありません。このことはぜひ認識していてほしいと思います。 |
★4倍から9倍の知識、力をつけて、「3と4」を制服する! 上部に、ピラミッドの図解があります。1から5まで、5段階で表してみました。この「入試図形問題攻略Version4<216問>は、斜線部の3と4のランクを集中して演習を行ないます。 左端に書いてある( )の中の数値について、これはわたしのひとつの主観で書きますが、たとえば3のランクの問題は、1に対して2倍難しい、ということを意味しています。そして2乗の指数は、実は2の2乗の4の力がほんとうは必要だということを表しています。そうでなければ、理解できても、実際には自分の力で解けない!のです。同様に、4のランクの問題は、3倍の難しさで、その能力は9の知識と思考力、応用力がほしいということを表しています。 2と3の間に少し太い線が入っています。いわゆる「壁」です。ほんのちょっとした力でその壁は突破できるのですが、図形に関しては特に、公立中学生においてはその90%以上の生徒が、この壁の前でまごついてなす術を持ってないことが多いのです。1,2のレベルはスムーズにできて、ふだんのテストなら90何点とれている生徒ですら、意外とこの壁の前になると戸惑って、容易に解けないでいる姿を、経験上多く観てきました。ほんのちょっとした力なのですが、実はこの力が中3になっても備わっていない、あるいはこれまで形成されて来なかったのです。 しかし、この壁を破るちょっとした力は、正しい勉強方法と精選された良問を豊富にこなし、努力することによって身につくものと考えています。==この点はもうすこし詳しく、また下で述べます== 解くポイントとなる部分を考え、ノウハウを見つけ、また解法を暗記し、類題などでじゅうぶんくり返し、そしてわかるだけではなく(そんなものは解ける力からはほど遠い)、いかに自分の頭だけでできるようになるかを追求するのが、この「入試図形問題の攻略問題集」の目標です。(5のレベルはしません。公立入試には基本的に必要ないし、また16の力を問題集を通して間接に伝えることなんて、とても無理ですから。) できるかぎりこの3と4のレベルの問題に早く慣れ親しむこと、そして計画的に入試図形の良問を多く演習することが大事かと思います。知識を積み重ねることによって自分の血肉になるまで努力を継続すること。その勉強のなかでじわじわと、図形の応用問題に対するさまざまな解法とノウハウが身につくものと、そして他の応用問題にも活かせる高い図形力が得られるものと考えています。 |
勉強の進め方と目安 学校の授業進度と関係なく、またその内容にこだわることなく、独自のスケジュールと勉強の進め方でやってみてください。 |
★問題集に取り掛かる時期について。 入試の図形問題というのは、中1や中2で学習する図形の単元の知識も当然要るわけですが、なによりポイントになり必要になるのは、中3後半で習う「相似」や「三平方の定理」の知識とその活用です。ですからふつう、中学数学のすべての単元を終了してから、入試の図形問題に入れる段取りになります。 ======================================= <注>ただし、ごくごく一部の生徒に限りますが、中3の初めから(といっても、因数分解や平方根の計算に関する単元が済んでからですが)入試図形問題の勉強に入れるよう、わたしの問題集は特別作ってあります。その学習の進め方は、「◎応用レベルの問題をする前に、AとBの基礎プリントをする。 Aの<1>相似の基礎知識(NO.1〜9)を勉強したあと、Bの基礎計算(NO.1〜11)をする。そしてAの<2>の三平方の定理の基礎知識(NO.8〜12)を勉強する。それからじっくり時間をかけて応用レベルのプリント(1〜6)に取りかかる。」です。 ======================================= 入試問題というのは、学習した範囲のことがどれだけわかっているのか、それをチェックする意味も表向きありますが、それ以上にもっとシビアなものです。この生徒はいったいどれだけの数学の能力があるのか、そのきびしいふるい分けをするために、図形問題は格好の材料となります。それゆえ、けっこう問題が練られた、質の高いものが多く、簡単には点数をとらせてくれません。その勉強をするわけですから、ゆっくりじっくり時間をかけて吸収しないと自分のものにはなりません。理解、暗記、また復習にも時間を必要としますから、仮に1日1枚をしても126日かかるわけで、実際にはそうではありまんが、しかしすべてを吸収し、その知識を活用できるまでの力、入試レベルのそれもかなり高いレベルまで図形力を高めるには、まあ3か月ほどはかかると考えていてほしいところです。その代わり、自分の都道府県の過去問をするのは当然として、数学の対策として、この問題集の他に特になにも要らないはずです。 取り掛かる時期としては、9月くらいからスタートするのがベターなのですが、入試の時期を2月上旬と仮定しますと11月からでも間に合うことになります。実際やるケースはまちまちで、9月から開始する生徒もいれば(それ以前の夏休みからの生徒もいます)、11月から始めた生徒、12月から思い切って始めた生徒、稀なケースとしてはなんと1月の1か月間で集中してこなし生徒もいて、それぞれご購入の事情や学力の背景は違うものです。 ★問題集の内容はどこまでできればいいのか? 問題内容とレベルについて、上のピラミッドでイメージできるよう、また攻略したい3と4のランクについても説明しましたが、もうすこしここで詳しく述べてみます。 くり返しになりますが、1から5のレベルを再度書いてみます。 -------------------------------------------- 1は、教科書及び学校の授業で習う基礎問題です。2は、生徒がふだん教科書や学校で勉強するよく見慣れた定番的な、またやや応用ランクの問題です。この図形問題集は、まさにその次のレベル、「3と4」を攻略するために作られたものです。偏差値でいえば、応用の基礎レベル(偏差値60〜63)と中レベル(偏差値65〜68)を中心に、一部その上の偏差値70〜73までの範囲を含んだ問題で構成してあります。 ------------------------------------------- 2と3のあいだにある壁、それを破るちょっとした力は、正しい勉強方法と精選された良問を豊富にこなし、努力することによって身につくと書きました。これは3のレベルの問題がまずできる力を指しているのですが、実は3と4のあいだにもかなり頑強な壁があります。 問題集の解答編のプリントでは、この3と4のレベルの問題に関し、星印で難易度を明示してあります。それは下記のとおり。 --------------------------------------------- 1.無印:教科書レベル。できて当たり前の問題(ただし、すべてできるかどうかは、生徒によってまちまち)。 2.★:応用の基礎 3.★★:さまざまな応用の知識と解法のテクニックを知っていなければまず解けない。正答率10%以下。 4.★★★:難レベル。正答率3%以下? (5.★★★★:正答率は1%にも満たない。なんでこんなに難しく、解けても異常に時間を要す問題を出すんだろう?と、作り手はバカじゃない?と疑いたくなるような難問。218問中、あえて3,4問載せています。載せているわたしもバカですが。) --------------------------------------------- 都道府県すべてではないですが公立入試の図形問題はふつう、大問として設定されており、そのなかに(1),(2),(3)と小問で構成されていますね。小問が2問の場合もあれば、4問の場合もありますが、たいてい順番に難しくなっていきます。たとえば小問3問構成のケースでは、問題レベルでは(1)は無印か★,(2)は★★,(3)は★★★という具合に。なかには、(1),(2),(3)ともあまりにも基礎過ぎて手ごたえのない問題構成、ただ最後の(4)だけ何を思ったか豹変して急激に難しい問題になる場合もありますし、(1)だけ易しく、(2)からあとは難しいケースもあります。また、小問の(3)が2つに分かれて出題されるケースもよく見られます。 因みに、ピラミッド型で別けた「3と4のレベル」は、 「入試図形問題の攻略 Version4<216問>」問題集解答編の★印で比較すると、3のレベルが2の★と3の★★に相当します。そして4のレベルが、4の★★★に相当するとお考えいただければと思います。 出題形式として、初めの条件が最後まで同じ場合もあれば、途中から大きく変わる問題もあります。さらに、初めの2問ほどは書いてある図形を利用して解けるのに、(3)からは図形への書き込みが多く汚れてしまって見づらく、自分でまた図を書き直して考えねば解き進めることができないことが、これは★★★レベルの問題なるとしょっちゅう起こることですね。 また、ごく稀に難しそうな証明もありますが、ふつう入試の証明問題なんて(小問(1)での出題が多い)、せいぜい★レベルです。ところが、ひとつの約束事に則った証明に使う文句(大事です)を、完全には書けないまま証明する生徒がけっこう多くいます。 このへんの事情や実際に問題を解き進めるテクニックと考え方など、問題レベル以外にもさまざま書いておきたい大事な事はあるのですが、それは実際に問題にぶつかって考えていけばいいかと、そしてまた解答の解説とポイントで詳しくくり返しアドバイスしていますので、ここでは省きます。 過去、幾多の公立トップ高受験生がこの入試図形問題の攻略問題集を利用して、入試本番における図形力のアップに努力してきたのですが、もちろん、問題集のなかのすべての問題を吸収しきれたわけではありません。では、どの程度まで問題集の内容ができればいいのか? 1.公立トップ高を目指している生徒 上には上があります。なぜ上の問題を知っておけばいいのかというと、それより下の問題が、ほんのすこしは簡単に思えるからであり、また下の問題が最初できなけば、なんとしてもこのレベルはできるようになっておかねばという気持ちが起こるからです。上には上の問題、具体的に書けばNO.100の<Q.63>です。これは数少ない★★★★で、ピラミッド型では最上位5のレベルに相当します。早い段階で、一度試してみてもいいかもしれません。 さて、しかし、やはり応用の基礎からじっくり力をつけるべきで、★の問題はもちろん、応用の中レベルといえる★★の問題と、そこに関わるすべての知識と解法のノウハウを十二分に習得することが、第一の目標といえるでしょう。ふだんはできていても、本番の入試になると、時間の制約があるなか、緊張と焦りなどで本来持っている実力がじゅうぶん発揮でないケースがしばしばあるものですが、それでもこのレベルまでの問題なら、そんな要因にはびくともしない図形力を身につけておかねばなりません。 次に目指すのは、★★★のレベルの問題。壁があります。しかし、大いに努力して打ち破ってください。はじめ、自分の力でできなければ、解答を見て理解し、二度三度とやり直すことです。解法とポイントの暗記も必要です。類題なら自信をもって解けるところまで力を蓄えてください。こっちの問題、あっちの問題といろいろ知識を蓄え、解く技術を磨き、また思考回路も太くしていかねばなりません。がんばってください。 2.入試の数学で、70点ほどはとりたいと考えている生徒 一般論で書きますが、入試数学の平均点は40点から45点(ここでは100点満点とします)くらいでしょう。この平均点あたりの生徒は、図形問題では無印の教科書レベルか、よくて★の応用の基礎の一部の問題しかとれないのが、実情です。よって、入試数学で70点をとることは、実はかなりたいへんであることを認識してほしいと思います。その力をつけるためには、やはり図形問題が大きなポイントになることは言を俟ちません。 しかしそのためには、どこまで解けばいいのか、どこから解いたらいけないのか、あるいは解くのは無駄なのか、それを知るのもほんとうに大切な受験勉強のひとつの姿であります。自分の力を超えた難しい問題に挑んでも、いたずらに時間を浪費するだけで、逆にできなければならない問題でミスをする(見直しができないため)、目標とした点数に届かない、そんな事例は山ほどあるでしょう。 では、どの程度まで問題集の内容ができればいいのか? その答えは、すでに書いているのです。「2と3のあいだにある壁、それを破るちょっとした力は、正しい勉強方法と精選された良問を豊富にこなし、努力することによって身につく。これは3のレベルの問題ができる力を指している」と。 プリント解答編でいうところの、★(応用の基礎)と★★の問題の全部ではなくとも7,8割くらいまで理解し、がんばって自分の頭で解けるように訓練すれば、70点は見えてくるはずです。そのために、入試図形問題の攻略 Version4<216問>」を利用してくれればと考えています。 ◎ テスト「入試図形問題に対する実力確認」の利用のしかたについて 学習項目1から6までの216問の勉強を済ませてから、最後に自分の力がどのくらいついたかを確認する意味で、このプリントをすればいいですね。 もうひとつのやり方は逆で、中3課程の勉強をほぼ済ませたあと、入試数学のそれも数学の実力差が如実に出る図形問題に対して、まず自分の力がいまどの程度のものかを知るために、またこれからどのような知識とノウハウを学び習得していかねばならないのかを実感するために、問題集の基礎と応用を進める前にこのプリントの問題にあたるのも、ひとつの方法です。 |
入試図形問題の攻略 Version4 の問題イメージ |
【入試応用編】<NO.1〜7> | |
【三平方の定理(空間図形)】<NO.24> | |
【三平方の定理(空間図形)】<NO.55> | |
【基礎知識編】<A&B> | |
<A>【相似と三平方の定理の基礎知識】 | |
【入試図形問題に対する確認問題(12問)】 | |
。 | 問題レベルの参考として、下記のような印をつけてあります。 無印 :教科書レベルの基礎知識とその運用がわかっていれば、まずできる問題。 ★印 :いわゆる応用の問題に入りますが、そのなかでも基本レベルの問題です。 ★★印:さまざまな応用に関する知識とまた解法のテクニックをみにつけていなければ、できない問題です。正答率は10%以下。こうした問題を攻略する力を身につけることが、この問題集で勉強することの意義と目標になるでしょうか。 ★★★印:難問題です。しかし、上の★★印をうまく活用、あるいは組み合わせて使えば解ける問 題です。 |
★印刷してご利用できます。→ 図形能力診断テスト (4問:制限時間30分) 問1 ・ 1解 & 問2 ・ 解2 |
トッポ先生の公立高校・入試図形問題と解説<問題>〜制限時間:15分 解答へ 右の入試図形問題ですが、問題集(入試図形問題の攻略Version4)より1問抜粋してみました。当然中3数学すべての課程を終えていないと取り組めない問題なのですが、すでに学習が済んでいる生徒や、あるいはまだ終えていなくても問題の雰囲気や難度の高さなどは、解けなくとも解答の説明やアドバイスを見ればある程度感じとれるかもしれませんので、もしよかったらやってみてください。 小問1から4の4問の構成です。まず(1)と(2)がきっちりできることなんですが、大部分の生徒は(3)に進んでも、ここまでしかできないのが入試の実情です。そして(3)から、入試図形問題への応用力があるかどうか、試される問題となります。学校の定期テストで数学が90点以上これまでとれている生徒でもその3分の2以上は、こうした図形問題の対策をじゅうぶんしていないとおそらくできないでしょう。さらに最後の(4)になると、対策をしていても正答率2%を切ると考えられます。 |
「入試図形問題の攻略Version4問題集」を利用して勉強すれば、どういう解法の知識やノウハウが得られのか、あるいは図形問題で足を引っ張られ思うように点数を上げられない生徒に対し有効な勉強となるのか、その判断材料として具体的に以下3問をアップしました。 ほんの1例ですが内容は「相似」から抜粋。問題1は応用の基礎となる知識、問題2はその具体的入試問題(平面図形)、そして問題3は空間図形での利用と、一連の問われる知識・解法のテクニックのひとつがわかるはずです。問題集では、もっともっと多く類題を演習して、この解法の知識を身につけて入試本番でもできるようにしてあるわけですが、関心のある生徒はやってみてください。 問題1 解答1 → 問題2 解答2 → 問題3 解答3 |