E-juku1st.Comの中学数・英問題集
  E-juku1st.Comの中学数・英問題集

   問題集のレベルについて
トップページに戻る
問題作成の動機と意図!
問題作成におけるコダワリとポリシー
問題集の価格 お問い合わせ ご注文


 わたしの作成・販売している問題集について、すこしご説明させていただきます。というのも、お問い合わせのなかに、次のような趣旨のご質問(その一部)があり、誤解がもしあればそれをといておきたいと思ったからです。

・「現在中1ですが、塾に通ってもなかなか効果がありません。E-juku1stの問題集は、難しすぎませんでしょうか? 学校の成績はふつうです。」

・「HPで紹介されております生徒たちの多くが、教材使用前の偏差値や、教材を使用後の偏差値、合格高校の偏差値などがわが子よりはるかに高いため、「この教材はレベルが高い、難しいのでは?・・・。この教材は、頭のよい子がもっと成績をのばすためのハイレベルな問題集で、平均レベルの子がする教材とは違うのでは?」という不安を持ちます。実は、偏差値の高いお子様が使用し、もっと偏差値をあげるためのものなのでしょうか?」

・「学校のほうの成績はまずまずなんですが、先月受けた模試の結果は驚くほど低く、本人ばかりかわたしもかなり落ち込みました。娘(中2です)はなんとして実力をもっと上げねばと焦っております。こちらの問題集を利用すれば、実力はあがるものでしょうか?」

・「先生の復習用の問題集もしたいのですが、それよりも市販の基本のやさしい問題集などをまず何度もやらせたほうが先でしょうか?」

 この中のご返答のひとつに、
「難しすぎる教材はたしかにあります。しかしそれは、全体45冊のなかで、数学と英語のごく一部3,4冊(私立ハイレベル入試への対策も含んだ問題集)にしかすぎません。その他はすべて、学力がふつうの生徒も高い生徒もみんなできる内容です。

 問題はむしろ、途中で投げ出さず、最後までコツコツ仕上げられるか、どこまで基本どおりに勉強ができるかにあり、お子様が問題集の内容をていねいにきちんと吸収していくその勉強の姿と継続性、そこに個人差が出てくるのです。問題はその点だけです。」と、回答させていただきました。

 さらに、次にようにも書かせていただきました。

「英語や数学、社会も理科も、塾で実際に生徒に長年教えてきた内容そのものを、そして改良したものをベースに作り上げています。HPで、塾の生徒のレベルや学習状況をかなり詳しく述べておりますが、下はもう偏差値40くらいから上は70くらいまでの生徒たちを、同時に教えてきました。わたしが作った問題集を用いて。

 中学レベルの学習内容というのものはすべて、学校で習う基礎と基本を完全に習得し、それを「忘れずにすべて覚えて」おけば、偏差値で65くらいまでなら、自分でしっかり勉強すれば身につけられるものです。

 それ以上はよぶんな勉強と知識、また問題演習が、必要になります。簡単に申して、わたしの問題集は、偏差値65までをまずクリアーできることに主眼を置いており、また完全に理解し、豊富な演習を地道に積めば、生徒によっては70にも結果到達できるように作ってあるにすぎません。<注:ネット上の偏差値では、65は68に、70は72,3に相当しますが>

 つまり、時間はかかるでしょうが、偏差値45の生徒はやがて50や55に、偏差値60くらいの生徒は65や68になるよう、またぜひなってくれるように作ってあるだけです。

 ただし、いまの公立中学のレベルの低い授業内容とその知識だけに囚われていると、公立高校入試のレベルになるととんだひどい目に遭いますから、そうならないように、中1から基礎と基本をもっと広い視野で学べるように、つまり、ほんとうの実力を鍛え上げる、そういう目線で作ってあるのです。そういう内容がもしやってみて難しすぎると感じるのなら、ふだんの成績はともかく、たしかな実力なんて容易に上がるものではないでしょう・・・。<後略>」

 わたしのHPでは、問題集の内容やレベルだけでなく、公立中学生のあらゆる学習状況やその実態、成績と実力、そして高校入試へ向けた5教科の取り組みとその学力のつき方など、これまで380以上ものページ数の情報を載せています。もちろん、関心も関係するところもないページがあるにしても、そのなかのいくつか、あるいは数十を拾ってお読みいただければ、そして求める問題集の詳しい説明をお読みいただければ、お子様に対しての向き不向き、そのレベルもわかり、ご購入に際してかなりの正確さでご判断いただけるかなとも考えております。

 ただ、たしかに内容が、公立トップ高へ向けた記述がけっこう占めることもあって、こうしたご質問をされる方の不安や懸念が生じる(?)ことも、この際、反省しなければなりません。

 そこで、わたしの問題集のレベルについて、これはすでに上で述べているのでくどくなりますが、もう一度ご説明を加えておきたいと思います。

 中学生が勉強するのに、まず学校の教科書があります。そして授業での先生の教えがあります。それに付随してプリント類が出されるでしょう。また準拠したワークという問題集を利用されるケースも多いでしょう。塾に行ってるのならそこでまた講師による指導と塾専用の問題集があり、演習プリントも出るでしょう。

 本来は、学校の授業とその教わる内容、そしてプリントやワーク類などの演習があれば、あとは自分で勉強すれば事足りる、というのがわたしの基本的スタンスであります。

 この「あとは自分で勉強すれば」の内容は、習ったことのノートまとめや重要ポイントの再確認、暗記の作業や間違えやすい問題への知識の整理(つまり頭に叩き込む作業)、そして問題演習がまだ少ないな、これでは頭のなかだけでまだ身体に入っていないなと感じる問題や知識に対し、問題集を利用してよぶんに演習する、こういったことを指しています。

 つまりはこれ、「基礎と基本の完全習得」を目指した学習内容とそのやり方であり、上述した個々の視点と勉強のしかたをできうる限り埋め込んで作ったのが、わたしの数・英・理・社の通年用問題集なのです。

 よって、内容が高度すぎて消化しきれないのではないかとか、教材のレベルが高く、難しいのではないかといった判断や疑念がもしあるとしたなら、それを払拭していただいていいかと考えています。

 ただし、たんに基礎と基本の習得を目指すのなら、わたしの問題集でなくとも、ワークや市販の問題集、塾の教材でもくり返しやればできるわけで、また定期テストなどの対策もできるわけです。

 そうではなく、もうひとつの大事な要素、たんに定期テストでいい点数をとるだけでなく実力テストや模試でもまず目減りしないようなたしかな実力をつけるには、基礎と基本の完全定着とともに、入試レベルへ向けた知識と学力の補充が実は要るのです。

 前者の力はもちろん、後者の力もできるときにできるだけ吸収していく勉強が大切なのです。これらふたつを鍛え育てていく目線で、わたしの問題集は作ってある次第です。そうでなければ、公立トップ高受験までの学力はとてもつきませんから。

 しかし、そうはいってもまずは、中1、中2、中3と基礎と基本の知識の完全なる習得が第一で、上でも述べていますが中学レベルの学習内容ではそれらをしっかり押さえて、忘れずにほぼすべて覚えておけば、それができる生徒は、経験則から申して、偏差値で65くらいまではまず到達するものです。

 その上くらいからが、偏差値でいうところの65くらいから上の、たとえば68や70やあるいは73とかいった成績がとれるようになるためには、基礎と基本の知識の完全なる習得以外に、もっと深く幅広い知識や応用力が要るんですね。一般にいうところの、内容が高度な、難しい問題があって、それに対応する勉強と、はたして吸収し得るかどうかの資質と努力が問われるのです。

 さて、以上わたしの書いたことがほんとうだとするなら、あるいは生徒の学力の実態に沿っていると感じていただけるのなら、偏差値の50や55などはほんとに基礎と基本の知識の完全なる習得が不十分であることがわかっていただけるでしょうし、40や45などは基礎と基本の知識の習得以前の問題点もいろいろ直すことが必要だろうし、58や60だって応用をやれば偏差値がそれに応じて上がるのではなく、その前に、もっとまだ基礎を固めることが大事だってことも気づいてもらえるかと思います。

 基礎と基本の知識には、科目による微妙な違いがあります。そしてどの程度のレベルのものを指しているのか、その認識にも実際ズレがあるものです。が、それはさて置き、基礎と基本の知識習得の量的な視野で、それらをいったいどう捉えておくのが判断をあやまたないのか、そしてその勉強が簡単なことなのかどうかを、今回考えてもらいたいのです。

 たとえばこれが妥当かどうか、あくまで感覚的なものですが、中1の学習内容を数・英でみれば、仮に50とすると、中2は100、中3も100くらいになるでしょうか。もちろんこれらは基礎と基本の知識、その学力です、応用は含みません。理・社なら3学年すべて同じ100といっていいでしょう(国語は別の観点が要りますので、省きます)。

 仮に、中2生の12月の時点で考えますと、中1の50に中2の70(100のうち)を足した120の基礎と基本の知識が身についていなければなりません。上記のわたしの理論(?)ではそれで偏差値65に到達します。中1では48〜50、中3では230くらいが偏差値65ということになります。これは1教科のものですから、5教科になると単純にその5倍の量があるといえるでしょう。学年が進むにつれその総量は、とうぜん増えていくわけですね。

 基礎と基本の知識というものは、ちなみに教えるほうからいえば大変な時間と労力を使い、また神経をすりきらすわけです――応用を教えるほうがずっと楽なのです。また楽しい。しかし、その内容をたとえ理解できても使えこなすようになる生徒はごくひと握り――。では現実、そのやさしいほうの基礎と基本が大丈夫かといえば、量的にみれば、中2のこの時期でいうなら120のうちなんと50も忘れて落としたのが、偏差値50くらいの力といえるでしょう。これが数・英のイメージとすれば、理科や社会はもっと忘れて、落としています。

 これが平均の生徒の姿です。厳しすぎる見方かもしれませんがこうした認識に立たなければ、教えることはいくらできても、とても生徒の学力を上げるなぞできません。また、実力を上げるといった問題集など作れません。

 一般に、「基本のやさしい問題集などを何度もやらせたほうがいいのでしょうか?」という質問を、ネット上でもよく見かけます。

 しかし、あくまでここでの話の続きとして書きますが、この短い文のなかに、ふたつの誤りがあるというか、生徒の学習行動上でどうもわかっていないなと感じる点があります。

 ひとつは、基本はたしかにやさしいものですが、では基本を完全に自分のものとして身につけているかとなると、それはまったく別問題で、その量的な総合の集まりになると、上に書いたとおりなのです。ですから、そうした問題集でまた何を勉強するのか?と思います。そりゃあやらないよりやったほうに良いのは決まっていますが、これまでの勉強とまったく同じことを繰りかえすのではないか、そこが懸念されます。復習する場合、本人の勉強のしかたと中身はまずほとんど変わらないのですから、その勉強の質を変えてくれる問題集をすくなくとも選らばなければいけないのではないでしょうか。

 もうひとつは、何度もやらせるの「何度も」という言葉です。この「何度も」は、わたしは基本的にどうも信用しておりません。頭のなかで一瞬考えた言葉にすぎないことが多く、実際となると何度もしません。なにも言わなければ、途中でやめて放り出す生徒を見たことはたびたびありますが、同じ問題集をしつこく何度もやった生徒に出遭ったことがありません。

 間違いやわからなかった問題のノート直しなんかも――これはニ度目と考えてもいいかもしれませんが――、相当しつこくくり返してそのやり方をいわねばなりませんし、また日が経つにつれ徐々に手を抜く、あるいは形だけは守っているもののその実、気が入っていない直しなど、注意を繰りかえし指導しなけばならないのが、むしろ現実の多くを占めます。

 こうした観点からいっても(他にもたくさん事例はありますが、省略)、「何度も」というのは(それはすくなくとも三度以上で使う言葉かな)、その時の気持ちは本物であっても非現実的なものとして感じてしまいます。それより、1冊の問題集を、最後までていねいに学習のしかたをよく守って、コツコツやり通して完遂することです。それがはたしてできるかどうかのほうが、むしろ心配な点であります。

「何度も」はしないのだという認識に立てば、1冊の問題集のなかに、その何度もを入れればいいわけで、基本で重要なことですら時が経つと忘れるのだとしたら、忘れるころに繰りかえしを入れればいいわけです。こんな、ちょっとだけの問題演習では満足な実力がつかんだろうと予想される問題は、豊富な演習量を組む構成にすればいいわけです。そういう意図で、わたしの問題集は作ってあります。

「時間はかかるでしょうが、偏差値45の生徒はやがて50や55に、偏差値60くらいの生徒は65や68になるように、またなってくれるように作ってあるだけです」 と、返答例で載せましたように、これは個々の科目の偏差値の上がりぐあいの目安で、平均的な、それも控え目に書いています。

 実際、これは5教科全体の偏差値ですが、ある男子生徒は、1年すこしで当初46より最終69になりましたし、またある女子生徒は、48くらいから65になりました。使用した問題集は、基礎的な復習タイプの問題集から受験専用の問題集と、そして科目も数・英だけでなく理科や社会も含まれますが、こちらが想像しているよりずっと伸びる生徒がいるものです。

 もちろんこうした生徒は、問題集に馴染んでまた勉強のしかたの基本を守って、コツコツと勉強を押し進め努力を続けた結果だと思いますし、また学力向上に対するより的のあった勉強をすれば、伸びる素地というか資質もしっかり持っていたとも言えるでしょう。

 けれども、こうした生徒も含め、問題集を利用して偏差値がたとえば以前より5や10上がっている生徒たちに共通していることは、応用問題や難度の高い問題云々ではなく、学校での成績をたんに上げるというよりも、それにましてもっと重要な、ほんとうの実力を上げていく勉強において、一見やさしそうで実は量的に見ると大変な、基礎と基本の知識を、まずは完璧に固めることにいやがりもせず、あるいは苦痛に感じても続けつづけ、けっこうな時間と豊富な演習量を積んで黙々と実践してきた、その勉強の姿にあると、そうわたしは捉えている次第です。どうぞ基礎と基本の勉強を、大事にしてください。