E-juku1st.Comの中学数・英問題集
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    問題集作成の動機と意図
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何故このような問題集を作ったのか?!

理由1−良い問題集って、世の中になかなかないんだなあ・・・・。

 塾経営の当初は、市販の問題集と塾専用の問題集を適宜混ぜながら使っていたのですが、どうも生徒の現状に合わないところがいろいろ出てきて気になり出しました。基礎と標準、発展と塾専用の問題集は細かく分かれていますが、基礎だけでは物足りなく標準になるわけですが、これが一長一短、具体的にあげればきりがないので省くとして、基本と応用の掛け橋が実はあまりないこと、また作りての上から目線と安易な問題作りの羅列を感じてしまって、教えることの現実を知らない者が作っているな、とつくづく思った次第です。

 発展の問題集(国公立と私立ハイレベル向け(偏差値73以上)なんてものは、問題を解ける生徒なんて小さな塾にいるわけありません。そのような生徒は、はなから難関私立中学に進学しているでしょう。公立中学にもなかにほんとに素晴らしい能力と素質を持った生徒がいますが、それはほんの一握り(2%未満かな)です。よって、この種の問題集は利用できません。        

理由2−ああ・・生徒の記憶力の低さには負ける!
 
 実はこの2の理由のほうが深刻なのですが、90%以上の生徒は習ったことをいとも簡単に忘れます。忘れてもらったら困るから、きっちり宿題を出す。今度は自分の力で、家でおさらいの反復復習。しかし、人の頭はすぐ忘れるようにできてるものだから、あくる日には半分抜けている、一週間後には90パーセント近く残っておりません(これはみな様ご周知のとおり)。生徒にはこのことを徹底して言い、忠告し、指導する。1,2日の間に必ず宿題を片づけるように、と。

 しかし、これは理屈。現実は違う。三分の一くらいの生徒は、一週間後のもうすっかり忘れた頃に宿題をしますね。なぜ、わかるかって? 生徒の宿題の内容とその書いた字を見れば、プロであればわかりますよ。ですから、この悪しき生徒の習慣を繰りかえし指導して改めさす。

 各単元の終わりには確認テスト、あるいは暗記テストを行い、重要なところの暗記、知識の確認をし、定期テストの前にはまた復習をおこなう。 ところで、生徒にとっては学校でも同じことを習うわけですから、いったいひとつのことを何度勉強しているのでしょうか?

 もう、じゅうぶんでしょう。学んだことを身につけてくれればうれしい。覚えていててくれれば徐々にではあるが実力もつく。 ポイントも注意する個所も、暗記のしかたも教えた。生徒は、すっかりわかったという顔をしている。

 さて、3ヵ月後(実際一ヵ月後でも)。なにげなく習った(こちらとしては必死にのどを嗄らして教えた)ことを質問してみる。しかし、生徒の答えは返ってこない。 ????  ま、まさか・・・。A君、言ってみろ。−A 「・・・・」 B君、言ってみろ。−B「・・・」 それじゃCさん、言ってみろ。C「・・・」 D、言ってみろ。−D「○と□、・・」 もう一つあるだろう?! 「・・・」 他のもうひとつは、だれか?・・・ 全員 「・・・」 失望と落胆と憤り。 「もう一つは△だろうがっ!」

  全員、ああそうか、という顔をしている。 (ちなみに、この質問のレベルはごく基本です。) これが現実です。あなたの塾の生徒のレベルが低いんじゃないの?・・というご感想。ごもっともです。たとえばこんな感じです。偏差値的にいって、A−54、B−48、C-56、D−68。下は40そこそこから上は70くらいまでいますが、まあこれが現実の生徒の平均的イメージです。(注:ここで表記している偏差値68は、ネット上での高校偏差値ランキングでよく載っている数値に直せば、71、2に相当します。)

 問題はこれからなんです。さらに数ヵ月後、上と同じ質問をしたと仮定しましょう(実際はこれの連続なんですが、忘れたら教え、忘れたらまた教え)。 よくて半分の生徒が、悪ければ三分の一ほどの生徒が覚えているだけです。あとはどうした? あとは・・・。これが生徒の現実です。

 中3生にいたれば、中2の歴史は1年前の出来事、中1の地理に至っては(遥か?)2年前の出来事なんです。推して測るべしかな・・・。 まるでほったらかしで耕してない田んぼのように草は茫々、荒れ放題です。よくできる生徒で中1のとき、地理で85点以上、中2の歴史では90点前後の成績をとってたのが、中3で塾でその範囲の基本テストをしてみると58点。うーむ・・・、ほかの生徒は? 23点、34点・・・41点。そんなの習った?って涼しい顔をされると、ドットと疲れを感じます。

 この生徒の実力の低さ、記憶力の低さに、いったいどうして立ち向かえばいいのか?・・・。 茫然自失、しばし佇み、悩む。試行錯誤。如何にして、実力をあげるべきか? テレビのコマーシャルで、30点上げるのも夢じゃないとやってますが、定期テストで10点、20点、30点と徐々に上げていくのはそんなの比較的簡単じゃないですか。問題は、そのあとなんですがね。高校入試は実力なんですから。教えることは簡単、教えたことを生徒のにたしかに身につけさせることこそ、難しいのです。

 如何にして生徒の忘却と戦い、ほんとうの実力を身につけさせるこができるのだろうか?

 学習の環境因子をいま、生徒の能力+先生の指導力+学習教材とすこし乱暴に規定しますと、生徒の能力は問いますまい、先生の指導努力も充分としますと、残るは、学習教材です。生徒のこの現実をしっかり見据えた実力養成問題集・・・。これこそ必要です。
    
理由3−問題の空気がまるで違うじゃないの。

 ふだんやってる問題や定期テストの問題と、入試問題(特に公立高校)の質、問題構成のバランスがまるっきり違うじゃないの。それを喩えていうなら、学校の25メートルプールで訓練し500メートル泳げるようになった生徒に、海で同じ距離を泳げというようなものです。えっ、海のほうが浮きやすいって? そんな話をしているのではなくて、波の高さと質がまったく違うってこと。さらに最近の入試の傾向で、生徒の思考力と表現力をみる比重が、生徒の本離れ、読解力の不足とまるで反比例するかのように増えてきている。この相反と不条理、なんとかしてくれ。
  
 だったら初めから、プールなんかのおとなしいところで泳ぐのではなくて、海で泳ぐ訓練をすればいいじゃないか!

 基礎と基本をほんとに大事にしつつ、でもあくまで入試を睨んだ問題集作り・・・。そして問題の空気ががらっと変わるのを、ふだんの中1・中2・中3の学習のなかでつねに意識してすこしずつ体得できる問題集が必要ではないか、と。



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