高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§110 数・英問題集を使っての勉強の進め方VOL.5
<中2の英語の場合について>

 中2の英語の学習をどのように進めていったらいいのか? 
 この表現はある意味、ずいぶん間が抜けてるというか、緊張感のない設問であるかもしれません。

 英語を既に、1年間やって来たわけですね。自分の今の力がどのくらいあるのか、それを正確に掴んでおいて、中2学習を進めていかなければなりません。どのように進めていけばいいか、のこれから先を見ていく発想の前に、どうだったのか、中1英語は?! しっかり基本は押えて、その文法は頭に入っているのかな? それで大丈夫なんだろうか、このまま中2英語を進めていって、と問いたくなりますね。

 つい最近、塾に入った男子生徒の入塾テストの英語の点数、33点。中3生なんだけどそのテストの範囲は、中1と中2の文法からの出題で、比率は3:7ぐらいでしょうか。だから7の比率の、中2の内容が大切だ、とは単純にはいえない。なぜなら、英語は積み重ねの科目ですものね。社会や理科のように、たとえば地理の日本が弱いが世界はよく知っているとか、生物は出来るんだけど、星になるとさっぱりわからないとか、並列的に単元が並んでいるわけではないからですね。

 大まかにいえば、1年の英語も2年の英語も土台にあたるものなんですが、それでも中1英語の土台がしっかりしていなければ、中2英語をその上に積んでいくことはできない。中2で一見出来てるようにみえてる生徒でも、テストになれば基本的なところでミスをし、何でもない間違いを繰り返し、思うような点数が取れない、またなかなか成績が伸びないのは、一般的に、非常に多いのではないか?! その原因は、どこにある?・・・。

 もう、一杯ありますね。また、一杯これまで見せつけられてきた。それをいちいち列挙することを考えるだけで、はや気が萎えてしまうほどだ。大きな原因も数々あれば、小さな原因も山のようにあるんですから。そしてもちろん、こちらがわからない、わかりたくもない、もういいから勘弁してよ、と思いたくなる、理解不能な、理解放棄したくなる原因、症状もあるわけだけど。

 まあ、それでも推し進めていきます。本人任せ、学校任せではなんともならない、ほんの一歩も事態は進まない、ちっとも改善されないことも、結構あるのですから。それにしても思うんですけど、もうちいっと、自分で考えて、忘れたことは覚え直して、また間違いも直して、つまり普通のことを当たり前に勉強せい、とね。
 
 ともすると、学校でほんとにちゃんと教わっているのだろうか?と、邪推したくもなりますね。いやそれ以上に、学校の英語の先生に生徒がする数々の間違い、ミスを、ほんの少しでいいから真剣に直してもらえ、わたしが直す10分の1でいいから訂正してもらえ、そして基本が何であるかを口うるさく教われ、といいたい。現に叫んでいますがね。何から何までそのすべてを、わたしが教えているのかよ、とまったく倣倨な感覚に陥ることも、ままある。

 上記の生徒も2年間、大手の塾に通っていた、とのことなんだけど、このようなこと(つまり33点しか取れない実力)はよくあるケースで、格別驚きもしないけれど、それにしても恐ろしくその力は脆弱、基本が入っていません。入塾テストの内容なんか、成績が全体にいい学年だったら平均でも80点は取れるし、今の成績が芳しくない学年でも70点前後はあるだろうね。その中の1番出
来のよくない生徒でも、57,8点は取れるだろう。

 問題は、その平均70点ですら実際まだまだ、かなり課題があるということ。力としては不十分です。それだけに、自分でこれまで勉強してきたのならわからないでもないんだけど、大手の塾に2年も通ってきたのなら、せめて60点ぐらいは取ってもおかしくはないと思うね。ちなみに学校での定期テストの点数は平均点前後、とのお母さんのお話。

 本人がしっかり勉強してこなかったのが最大の理由だとしても、塾に2年間も通ってきたなら、せめてそれなりの効果、プラス要因が少しはあって、そして残っていて欲しいですね。ただで教わってるわけでもなし、高い月謝を毎月、さらに夏期、冬期講習などにも更に払ってきたわけですから。でもまあ、冷めた表現になりますが、塾に通っているからといってその半数以上の生徒は、このような学力の空洞化、といえば大袈裟か、身につけておかねばならない文法の基本ですら穴だらけになってしまっているのが、大凡の現実でしょうね。中1の時期に。そして中2の時期はなおさら。

 それゆえ、中2生に対していま助言するんだけど、中1英語に自信のない生徒やまだ中1の基本となる文法を十分には収得できていない生徒は、1学期の間に復習といえば響きが軽いね、そうではなく根本的に、やり直しをすべきなんですね。その傷がますます深く、大きく拡がらないうちに。

 では、何を使って、どんなふうに勉強すればいいのか。
 お薦めするのは手前味噌で恐縮しますが、「中1英語REVIEW by Toppo 」になる。学校で使った教材、ノート、プリントなど、また市販の問題集などを活用して出来ないこともないが、推うに内容が薄い。と同時に、どんなふうに勉強するかがわからないでしょう。何を理解、何を覚えるのかが、そして何が自分でわかっていないのか、さらにわかっていそうでほんとにはわかっていないところに、気付くことも少ないでしょう。

 また、学習する目標とその手段である教材が、1本化されず緩い状態で曖昧であると、3日坊主になる危険性が非常に大ですね。生徒は与えれた課題を、結構真面目に従順にすることも知っていますが、同時に、時間の経過とともに表面的な態度では測れない別の面、つまり裏側に流れている意識、学習意欲、緊張感がじわじわ低下、時に急激に低下するのも、いやというほど知悉しています。

 集中力とやる気の持続力は、問題認識の程度とその者の性格に負うところが大きいわけだけど、やはり成し遂げる期間の長さも大事な要因の一つです。この問題集は52枚構成で、1ヶ月以内にやり遂げるのが基本です。すいすい行くときは1日、3枚。えらく手間取る場合は1日、1枚。単純計算では1日2枚で、26日で完成予定です。

 しかし、やればわかりますが、ことはそう単純には進まない。テストと重なればその前の1週間はつぶれるでしょうし、その他の事情もいろいろ途中に入ってくるわけですから。でもこの種の学習のコツは、歩みを止めないこと、最後まで息を抜くことなくやり遂げることしかありません。それが半年や1年の作業なら大半の生徒は途中で厭きちゃうでしょうけど、1ヶ月前後なら真摯にやる気さえあれば充分に持つでしょう。妥協することなく、安易に流されることなく、自らを叱咤して。

 さて、問題内容。
 この問題集が生徒に求めるものは寡ない。それは、基本のなんであるか、だけである。余計な説明もしない。マンガチックな修飾も一切ない。素朴な問題だけで構成されている。その代わり、どの問題、どの文1つ取っても、常に生徒に「考えさせる」問題で編成してある。

 よって、ときには頭が痛いはずだ。頭を痛める勉強をしないから、自分の頭で考える勉強をしないから、その場限りの知識になるんだね。「いま」を出来ても、「過去」は出来ない。これが現在の公立中学生の8割の正体。不思議だね。でも生徒のその不思議さとは、いつまでも付き合っている暇も忍耐もない。対策をしなければ。「いま」と「過去」を結びつけてこそ、学習は進む筈なん
だけど、また実力は伴う筈なんだけど、考える力と憶える力、そして注意する力がどうも浮薄に流れ、脆弱に過ぎる。

 だから、それを真正面から鍛える。問題集の中に忍耐を入れてね。「いま」のなかに絶えず「過去」をリンクさせてあるから、それはそれは、ミスの続発を招く。しかしそれは、ミスなんて言葉で片付ける問題ではなく、持てる英語力そのものにしか過ぎない、とはっきり認識することからスタートしたほうがいい。あまりに頼り無い力だ。そのミスを訓練の中で次第になくすこと(ゼロになることはまず不可能)。そして曖昧で表面的にしか掴んでいなかった文法の基本を、問題を通してしっかりみつめ、考え、吸収し直す。

 学習したあとノート直しをするのは当然で、そこで負の学力の穴をコツコツ埋めていくこと。穴の開いたバケツに水を入れても、決して水は溜まりませんね。この比喩ほどではないにしても、中2のさまざまな文法を学習していくこれから、たとえ一つ一つの文法がもしわかって出来たとしても、中1の基礎を充分に踏まえていなければ、定期テストなどでも結構足元をすくわれ、思うように点数が伸びないのは理の当然です。まして実力テストともなると、さらにその力の所在は顕著に表出されてくるわけですから、いまのうちになんとしても手を打つべきだと思います。

 以上のことは、何も英語の力が弱いと意識している生徒だけを対象に言っているのではなく、学校の定期テストでは80点以上または92,3点取れているんだけど、メルマガ「実力をつける中2英語」では80点以上どころか60点前後、へたすりゃ50点も取れない生徒、つまり実力が予想以上に低い生徒(ものすごく多いんですね)を対象に申し上げていることは言を待ちません。

<中2生のために>
 「中1英語REVIEW by Toppo 」(中2生のための英語復習・実力アップ教材)
 URL: http://www.e-juku1st.com/review/english1.htm

 中2生を中心に述べてきましたが、中3生にとってはさらに事態は深刻、切迫しています。ですが、焦ることはなく(夏休みを過ぎて考えているようでは、大いに焦る必要はありますが)、1学期中に、中1・2の全範囲の復習、実力補強を目指して頑張ればいいかと思います。

<中3生のために>
 「中2英語REVIEW by Toppo」 (中3生のための英語復習・実力アップ教材)
 URL: http://www.e-juku1st.com/review/english2.htm