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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§高校英語(英文法)問題集を改訂する
<高1生と高2生に>

 今回は恐れ入りますが、高校英語の問題集「大学入試<改訂版>合格英文法ここまで」がようやくここに来て完成しましたので、そのことに関し、すこし説明させていただきます。

 といってもいま、完成に漕ぎ着けるエネルギーと気力を根こそぎ使い果たした状態で、ただただぼーっと虚脱感のなかに浸かっている按配といいますか、何をするにも億劫、あらたなモチベーションなんか暫し湧いてくるはずもなく、はてさて宣伝、アピールしなければならないところで、力尽きた・・・。感がしている、我ながら腑抜け状態であります。

 まあ見苦しい泣き言はこれくらいにして、いいたきこと、主張したいことはいっぱいあるものの、そんなものを理路整然という力はいまはなく(もともとないが)、この改訂版の高校英語の文法問題集を作りながらつくづく念ったこと、ただ一点だけ、述べてみたいと思います。

 それは直截にいうと、いい加減な勉強では高い英語力は身につかんぞ、ということかな。

 覚えていることだけが、自分の力。たとえ覚えていても、その知識を問題に活用できなければ意味がないわけで(英文解釈に)、あるいは使いこなせる力が求められるわけで(英作に)、その観点でいえば、覚えていることだけが自分の力とはまだ決していえず、ほんとうはさらに狭めたところで、その真の力を観なければならない。

 では、覚えていることとはなにか?といえば、それは厖大な量の文法の内容であり、単語や熟語、構文であり、そして入試長文を読みこなすセンスとノウハウ、要領まで含めていいかもしれない。それら全体の英語力を形成するなかで、どれも疎かにできないものの太い幹を形作るのはやはり、確かな文法力であろう。

 では確かな文法力があれば英語ができるのかといえば、そうは言っていない。あくまで必要条件にすぎず、十分条件ではない。しかしこの論を推し進める気はまったくない。言葉の遊びになるだろうから。確かな文法力があれば、と仮定している、この仮定自体、ほとんどの場合成り立っていないから。たかだか文法、されど文法なんだけど、そこまで昇華しえている高校生は、very few です。

 いい加減な勉強では高い英語力は身につかんぞ、と書きましたが、それは言葉とおりいい加減でデタラメな英語の勉強している生徒は、out of the questionであって、そうではなく、真面目に一生懸命取り組んでいる生徒にこそ、むしろ言っている言葉なんですね。その真面目さが、実はどこかで妥協して不徹底だろうが、中途半端であろうが、一生懸命やっているのは、あくまで自分のなかの意識にあるだけで、テストで平均点前後を取って満足している(? あるいは納得している)ような力では一生懸命からほど遠い位置にいるだろうが、と思いますね。

 いや、前にも書きましたが高校では他の教科も含めなにかもすることが多く、学習内容はたとえ英語の文法にしろ複雑で難しく理解するにも一苦労、覚えなくてはならない量は異常に多く、おまけに授業進度が速いもので、ついていくのも大変なんです、というのは、もちろんよくわかっています。

 しかし、それに考えも行動も埋没しているようでは、結局並みの力のまま終わってしまう。もし覚えなくてはならない量が異常に多く、などといつまでも思っているなら、異常を自分で勝手に取り去り、自分がこなしえる平凡な範囲の量しか覚えていないだろう。これではお話にならない。そもそも学校の授業で行われている文法の内容がすべてを教えきれているかといえば、経験則から
いえばおそらくそうではないはずだ。もっと少ない。

 つまり、大学受験の英語に必要な文法的知識がいま仮に100要るとするなら、真面目に一生懸命取り組んでいても、それが客観的に視て並みの勉強と並みの吸収力にすぎないならば、せいぜい30か40の知識量しか身につけていないといえるだろう。

 だからいまの2倍は努力しろ、といいたい。中学ではいい吸収力でも高校英語の異常な量の前では並みの吸収力に過ぎなくなるだろうから、つまり少々よい暗記力では太刀打ちできないのだから、並みの勉強を変えるしかない。その自覚と行動が、高1と高2でほしい。それでも2倍してもまだ100には達しません。70ぐらいか。あとは高3で埋めていく。

 しかしこれは、公立トップ高校生及び上位高校生のごく平均的な並みの生徒に向けた助言であって、あくまで本来的には高1と高2の2年間でまず、受験レベルに立ち向かえる英文法力はほぼマスターしておきたいものなのである。異常に多くに見える英文法も何度も繰り返せば、そして当然それを覚え込んでいけば、その異常さは消えふつうになる。

 言葉で書くと簡単なんですけど、実はそれが困難。その困難をすこしでも和らげ、且つこのレベルまで到達しなくてはならないよ、とはっきりライトハウス的な灯りをもって学習する道程を示したのが、今回の改訂版の問題集となります。

 以下はHP上の説明の一部です。よろしければ、読み進めてみてください。

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★「大学入試<改訂版>合格英文法ここまで」問題集
●対象:高1生・高2生(及び私立中高一貫校生)

 今回の改訂版では、従来の筆記体からブロック体に表記を前面改め、また中
学のE-juku1st.Comオリジナル英語(通年用)問題集の雰囲気を取り入れて従
来より馴染みやすいよう形式も改め、そして自宅にいて自分の力で勉強ができ
るように、根本的に編集しなおしました。

 B4プリントサイズで、問題と解答のプリント枚数は各177枚(前回は153枚)、
解説プリントは95枚、 の計449枚。この英文法問題集は、基礎から大学入試レ
ベルまですべて含んでいます。通常高1と高2の2年間で学習する文法をすべて
1本化し、また大学受験に絡む高度な文法、及び入試に必要と思われる知識は、
文法面に関して、細大漏らさず拡げて問題に組み込んでありますので、英文を
理解する裾野の強固な土台としては、必要十分な内容と構成になっています。

●自分の力で英語を鍛えたい生徒に。
 学校の授業を一番大切に、そして中心に据えて勉強してもらいたいが、それ
でもなお、その勉強と知識だけではおそらく、大学入試に通じる英文法のすべ
てを学び取ることは困難であろう。だからといって、塾や予備校に懸命に通い、
時間と高い月謝を割いたとしても、それに見合うだけでの知識を獲得できるか
といえば、ごくごく一部の生徒を除き、その内実はこれまた、おそらくたいし
たものではないはずだ。塾や他人からしか学べない生徒は別にして、自分で学
習が組み立てられ、自分の力で大学入試に耐え得る英語力を、特にその土台を
しっかり築きたいと思っている生徒には、この問題集はきっと最高の良書とな
りえるだろう。