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§124 中1英語の2学期<改訂> new
<すでに穴があいているのでは?>
今回は中1生対象の過去配信したもののなかより、この時期にふさわしく読
んでいただきたいものを再配信するものです。
というのも、「中1の息子が勉強が苦手で、困っていたところにこのサイト
を発見しました。なんとか手遅れにならないうちにと購入をきめました。」と
いうメール(その一部)をいただいたからです
「手書きの問題集。英語の単語を覚えるのに書いて書いて必死だったのを今で
も思い出します。息子にも同じやり方で覚えるよう伝えてるのですが、親が言
っても甘えてやりきらず・・・で最低な点数をとって帰ってきたので、ここか
ら気持ちを入れ替えてなんとか基礎を身に付けて欲しいものです。
今は時代の流れか学校も塾も厳しくないので、現状で満足してしまったり諦
める事が多々あるので、何とか息子のお尻を叩いてどん底から這い上がらせた
いと思います。」
これに対する返信の一部、掲載させていただきます。
「いまの英語は小学校から授業があるように、その中心は英会話ですから、単
語や語彙、基本の英文など書いて書いて覚えるという基礎訓練は、小学校でも
中学校でも、また一部塾でも重視されておらず、生徒任せになっている傾向が
ありますね。
昔のようにかなりライティングの英語を教えても生徒は、どうも理解も暗記
もじゅうぶんではないのが実情なのに、いまは生きた英語を重視するあまり、
さらにこの英語力の部分が弱くなっているにもかかわらず、テストでは当然生
徒はわかっているものとして求められますから、矛盾しています。
英語はつねに音読する、単語・熟語・重要構文などは書いて書いて手で覚え
る、という地道な学習、それはふだん英語全体のなかではあまり目には見えな
い部分になりますが、やはりこれは大事かと思います。」
ということで、中1生の場合、英語や数学の勉強にぼちぼち問題を抱えてい
る生徒がじわじわ増えてくる頃かと思い、今回配信することにしました。
中1英語の2学期――。
公立中学の3ヵ年をとおして考えた場合、毎年この「中1の2学期」(or2学期
制なら後期)は、一番の関門(高いという意味ではありません)といいますか、
もっとも注意してかからねばならない時期であることをご存知でしょうか?
目を凝らしてみれば、まともでない事が、その勉強の場面あちこちにどんど
ん噴出してきているのがみえてきます。しかし、一般にたいていは、まともで
ないことが、本人に気づかれも意識もされずに蓄積され進行する時期といえま
す。いままでにもたびたび書いてきましたが、これまで「ほんとうにはわかっ
ていないことから来るミス」が、この頃からとくに顕著に、頻々と出てくるの
です。
ほんとうにはわかっていない知識や学力というものは、それこそ日常茶飯事
的にあちこちに転がっているのですが、往々にして本人ばかりか親にも気づい
ていないことが多いのです。当然ですよね、テストの点数の結果でしか判断で
きないわけですから。さらに悪いことに、教える側の教師ですらそれらを見逃
したり、原因を見据えていないことが多いのですから、まことにもって困った
ものだといわざるを得ません。たいていの場合、もう露骨にそれが顕在化して
きて、どうにも防ぎようがなくそして明らかに誰の目にもイヤというほど見え
てきてやっと、そのまともでない実体がわかるものです。
それが、まあ2学期の中頃、中間テストが終わったころ、あるいは10月や11月
ごろからになります。しかし、ここでもまだじゅうぶんには気づかないといい
ますか、「もっと頑張って、次の期末テストで頑張りなさい」といった言葉で
済ませていると、本人が前より時間をかけテスト勉強したにかかわらず、テス
トの結果は上がるどころか下がってしまうという事態になることが、一般には
多いです。これで自信と意欲をなくす。以後、英語が苦手になる・・・。
単純にこんなケースばかりではないですが、概ね公立中学生の半数は、これ
に当て嵌まることになるでしょうか。1学期の末には2割程度の生徒がすでにわ
かっていない、あるいはついていけてないわけで、この2学期を無事にといい
ますか無難に通過できる生徒は、10人中3人もいないのではないか?
いまでは、そう認識しています。塾に行こうが行くまいが、この割合には関
係ありませんね。自分の力だけでちゃんと学習できている生徒もいる一方、塾
に通っていてもなんら効果もない、その効果を問う以前に、受容する能力その
ものが、そもそも絶対的に不足しているよという生徒が、いまの時代、とても
多い。これは、国語の力が絶対的に不足しているからでしょう。
では、10人中3人は大丈夫かといえば、厳しくいいますが「まあ大丈夫です
ね」といえるのはたった1人ぐらいでしょう。あとの2人は、定期テストに対す
る力はあるものの、実力テストに対しては、それほど力がじゅうぶんついてい
ないのが、経験上よくわかっているつもりです。つまり、その力は狭い範囲に
しか通じず、言葉はよくありませんがたぶんに見せかけにしかすぎません。結
局のところ、ほんとうには習ったことが身についていない、その場限りの学力
であることが多く、確実な蓄積が自分でまだなされていないのです。
学校のほうではおそらく面談なんかがもしあれば、大丈夫です、英語はよく
できています、この調子で進んでください、といわれるのがよくあるパターン
でしょう。これで本人もお母様も安心されるしょうが、わたしの視点からいえ
ば、このゾーンの生徒も実はとっても危なっかしい存在です。安心できるなん
て、とてもいえたものではありません。
その知識と力はまだ表層の部分に留まっていることが多く(これは、実際に
教えている現場でしかわからないことが多いのですが)、かつ忘却の波が激し
く打ち寄せると、かなり侵食され磨耗するのが、長年の経験から痛いほどわか
っていますから。
それだけに、正しくほんものにするためには、叩いて叩いてその知識を踏み
固める作業が必要となるのです。このゾーンに該当する生徒は決して油断する
ことなく、たとえ油断していなくてもその学力はほんものには到達していませ
んから、さらに深く掘る勉強を、習ったことは繰りかえしの学習を積んで完璧
覚えこんでしまう勉強を、ぜひ励行することをお勧めします。
頑張っているその尻を叩き、そして勉強をさらに積めといえば、怖い先生の
言ならいうことも聞くでしょうけど(ゴホン、わたしもその部類)、一般に中
学生ともなれば、親の言葉ならかえって反発を招いたり、やる気を逆に削いだ
りする場合もなかにありますね。このあたりの指摘の言いまわしの呼吸が難し
いのでしょうけれど・・・。しかし、生徒自身の意識のなかに、油断や馴れか
ら来る横柄さ、またルーズな勉強姿勢が出てきた際には、すでに学力は滑り落
ちているよ、ということなんです。
この時点での英語力は、まだまだたいしたことはありません。たいした英語
力をつけるための基礎の、それも骨組みを築いているに過ぎません。その骨組
み1本1本が揺るがないように、絶えず初心に戻って(これはきれいな言い方で
あまり使いたくはありませんが。でも、使ってしまった)、気持ちをつねに引
き締めつつ、英語の学習を進めていくことが大事かと思います。
さて、ここに、ほんとに簡単なごくごく基礎的な問題を用意しました。この
2学期ではなく1学期に、いや今では小学5年で習ったやさしい基本の文法です。
当然これで学力を測れるわけではありません。ですが、すでに文法的な穴を
あけて、それに気づくことなくいまの勉強をしているかどうかの、ひとつの基
本的判断はできますので、よろしければ試してみてください。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【問題】 <制限時間:2分>
1.This book is interesting. <interesting:面白い>
(問い)This を主語にしてほぼ同じ意味を表す英文に作りかえなさい。
→
2.あなたのお母さんは英語の先生ですか。
(問い)英文に直しなさい。
→
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
(解答は一番下にあります。)
2問とも完璧にできて当たり前の問題です。
正解はこの時点では1つしかないわけですが、すでにさっぱり書けないケー
スの他、誤りの例は下記の通り。
・問題の意味がわからない(1)
・書けない(1,2)
・冠詞のつけ忘れ。(1,2)
・冠詞がan になっていない。(1,2)
・肯定文で書いてしまう。(2)
・?マークがない。(2)
・Do(Does)で書き出している。(2)
・その他・・・。
うーん、頭が痛いこと。
公立の中学では、英語の基礎の土台作りを1年もかけて学習していくわけで
すが、この時点で、早くも上の間違いをしているようでは、つくづく先が思い
遣られます。この段階の基礎で、ほんのちょっとでも些細な間違いがあるのな
ら、いまの勉強の中身とやりかたをぜひ見直しされますように。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【解答】
1.This book is interesting. <interesting:面白い>
(問い)This を主語にしてほぼ同じ意味を表す英文に作りかえなさい。
→This is an interesting book.
2.あなたのお母さんは英語の先生ですか。
(問い)英文に直しなさい。
→Is your mother an English teacher ?
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「実力をつける中1英語」では80点以上どころか60点前後しか取れない、へた
すりゃ50点も危うい生徒対象に、中1英語の初めからやり直し、復習して、基
礎から“ほんとうの実力”を磨き直していきたい生徒用に、その実力アップを
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