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 中学生の学習のしかた by Toppo
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§246 中2ですべきこと <点数を上げようという気持>

 書くほうより読むほうが数段好きなもので、いま頭のなかは、日常の瑣末なことと新しく取りかかっている英語の問題集に対する推敲以外は、中国の三国時代、それも魏の曹操と彼の周辺の物語のことが渦巻いている。現代の中国にはとんと感心も興味もなく、あるのは懐疑と用心を含んだ反感の意いだけですが、古代中国となると、まあとんでもなく好きであり、それは宮城谷昌光氏の著作の影響大であるところなのですが、最近読んだ「三国志」の4巻と5巻がちょうど、魏の曹操にまつわる物語が展開され、あらためて彼の非凡で卓越した軍事的才能と指導力、その底流にある人間性と思想、また文学的素養などなどずいぶんと考えさせられた。その余韻は覚めやらず、以前読んだ陳瞬臣の「曹操」上・下2巻を再読。その続編として書かれた「曹操残夢」を買いにゆき、いま静かに読んでいる。陳瞬臣の著作は「小説十八史略」以下かなり読んだのだけど、やはりわたしには、宮城谷昌光のほうが圧倒的によく、馴染め、感動する。

 夏、商(殷)、周(西周・東周<春秋・戦国時代>)、秦、前漢、(新)、後漢、そして魏・呉・蜀の三国時代。宮城谷昌光氏の歴史小説のおかげで、中国古代の、特に紀元前1046年から始まるとされる周からの一千年あまりの歴史の世界が、いまではすっかり頭に刷り込まれてきて、ともすると現在から過去を振り返るのではなく、紀元前一千年から歴史の進みをみる目と習慣が身についてきてしまった。

 ああそう、だから何?ってなもんで、まあ皆様には傍迷惑でわけのわからない、本来のメルマガとはなんの関連性もないことをのっけから勝手に書いていますが、そんなわけで(どんなわけだっ?!・・・)、書く気力も集中力も鈍磨しているいま、いつものタイプとは少し傾向を変えた内容で以下、書かせていただきます。

 現在、公立中学2年の生徒を持つ、お母様とのメールの遣りとり。 (あつかましき儀をお願いして、また快くご了承いただけたもので、その一部をアレンジ、掲載させていただくことにいたしました。)

 某県、○○様からのメールの一部。
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 歴史と地理、理科の問題集を使わせていただいております。おかげさまで、先日の社会の定期テストで初めて90点。理科は100点をとることができました。
先生の理科と社会の問題集に感動し、ほかの科目もお世話になりたかったのですが、・・・。<中略> それでもまだ志望校には安全圏の下位ほどの位置にあります。時間の割りに順位が上がらない感があります。たぶん、数学、英語の補強が不足していたのだと思います。<後略>
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 わたしの返答。
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 塾(週2回、自立学習型)と○○ゼミの併用での勉強、また学校の三者面談でのご様子から、これまでの本人の勉強への取り組み方などもよくわかりました。

また成績のほうも、「例年校内上位から10〜12位までが合格。娘は最高5位。10位前後を推移し、今回は8位。」で、「要領を考えるより、とにかく努力。と思ってやってきて、ある程度の成果はあげてきました。」は、まったくそのとおり、とてもよく頷けるところです。

 この基本ができることが大事なわけで、また気持の芯にその考え方を据えて学習を進めていくことがなにより欠かせないものですが、それができるようで実はそう簡単にはできないのが、一般の生徒です。この一般の生徒というのが90%以上を、いまは占めていますが。

「娘もやっと、
『学校で習ってないのでできません。とは入試でいえない。難問を解かないと点数は上がらない。とき方を覚えてできるようにする。やっぱり合格したい。ランクを落とすのはイヤ。』と言うようになりました。

今回、数学の問題集の中に期末考査と同じ問題を発見。「いっぱい やる!」と意欲をそそられたようです。」

 そうですか、モチベーションがいっぱいあるようで、またこころのなかに期するものをしっかり持てているようで、あとは実行あるのみ(大丈夫ですね)、お母様もそっとうしろから観てあげているだけでよいように、わたしには思えます。

 社会や理科はいままでの勉強を継続、英語は今回の問題集でさらに肉付け。そして数学。

「入試図形問題の攻略 by Toppo」の「問題内容とレベル」でのピラミッド型の説明(下記URL)をみてもえばわかるのですが、本来の「難問」は「5」のランクだけです。しかし本人は、また殆どの生徒は、3と4のランクも普段からよく演習をしていないため、あるいはよく考えていなかったり、するどくしつこく問題とその条件を観ていないため、「応用」に過ぎないものを「難問」と捉えているのです。
 http://www.e-juku1st.com/referencebooks/
mathjituryoku6indx.htm

 確かに生徒の目線と位置で観れば難しいわけですが、よくよく勉強すれば、つまり解法やポイントを理解するだけでなく、その運用まで覚えこんでしまう勉強を追求すれば、この「3と4」のランクの問題は「難問」では決してなく、単なる「応用」であることに気づき、また応用とはこいうものかと、ほんとうに知ることができるでしょう。その解法のコツと道筋も、すべてとはいいませんがそこそこのレベルなら、問題をちらっとみただけでクリアーに浮かんでくるかと思います。

 いまの意識はおそらく、他の生徒同様、レベル「2」を応用と捉え、レベル「3」以上はすべて区別もなくややこしい難問と観ているものと推測されます。

 中2ですからレベル「4」はまだいいですね。またこの時期では、それほど多くはありません。今後に増えていくだけです。まずはレベル「2」をミスなくさっと平気に解いてしまう力、そしてレベル「3」、これが今回のポイントになりますが、このランクなら、豊富に演習した結果、手の内にある解法とノウハウで十分解いてしまう力、この実力の形成を、問題集をとおして身につける努力を積んでいくことが、ご存知のように当面の課題なんだと思います。言葉で書くのはほんと簡単なんですが、それが結構大変。でも十分やれると思いますし、どうぞ頑張ってほしいと願っている次第です。
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 さて、ここからは一般論として、よく次のような質問があります。
「中1、中2と成績がよかったのですが、中3になってから成績が下がり始めました。どういうふうに勉強していけば今後伸ばせるのでしょうか?」

 これでは、よくわからんわけです。その成績が、通常の定期テストに対するものなのか、それとも実力テストに対して指しているものなのか。さらに、科目的に数・英の成績のことを言っているのか、理科・社会のことを言っているのか。

 そもそもこの実態がよくわからない質問を発すること自体、中1と中2の時点で、自分の(あるいは子供の)成績のほんとうの姿をよくみていない、また実力を把握してこなかった証左でしょう。

 問題をすり替えますが、中3になってこのようなことにならないために、そしてむしろもっと前向きにいえば、成績(とくに実力)をさらに上げるための素地を少なくとも作っておくために、中1や中2の間に、もっとしておかねばならないことがあるだろう、と思うのです。この後者のひとつの姿が、上記に載せたメールから感じ取ってもらえるところがあればさいわいです。