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 残り3が月しかありませんが、”力ある算数”をやった方がいいのか。中学の先取り(通年の数学問題集)をした方がいいのか迷っています。<Y様>

以前からHPを見させていただいていました。小六と小三の娘がおります。小六の娘のことなのですが、算数は出来るとも出来ないとも言えず、学校のテストはまあまあの成績です。

先生の”力ある算数”を見ると勉強していないような問題がたくさんありますが、中学まで3か月しかなく、来年は中学準備をしようと前は思っていました。残り3が月しかありませんが、”力ある算数”をやった方がいいのか。中学の先取り(通年の数学問題集)をした方がいいのか迷っています。算数と数学では、解き方が違うので今の時期から勉強するなら中学の方で勉強した方がいいのか考えています。宜しくお願いします。

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現在、小6と小3のふたりの姉妹がおられるとのこと。上のお子様は、いよいよこれからですね。

先に(わたし?)の結論から申し上げますと、「力ある算数」のほうをされることをお勧めします。

残り3ヶ月しかないと考えるよりは、まだ3ヶ月もある、ひとつの課題をやり遂げるにはじゅうぶんではないか、と思われては?と考えます。

内容のことはおいて置いて、これから先のことをするのと、いままでに習ったことをするのとでは、どちらが生徒にとってやり易いかといえば、習ったことをしっかり固める復習のほうですね。先のことを習うのは、その労力と時間をかけた割には実際、思うほどあまり進まないのは、お母様も(わたしもですが)経験上よくご存知のことかと想います。また一般に、中学に入ってからでは小学生のときの復習をすることは、よほどの理由がない限り、実際にできませんし、またしませんから。

そして中学に入って、たとえば塾側から生徒を観た場合、なんでこのような基礎ができていないのか、あるいは計算ひとつでさえこんなに力が弱いのか、文章題の基本の考えでさえ知らないのか、とさまざまな想いを抱くわけですが、それは算数の段階でのほんとうに身につけていなければならない力を蓄えて中学に進学してこなかったからです。

メルマガでもそしてHPでも載せていますが、公立中学でこれらの力がしっかり持てている中1生は2割にも満たないでしょう。東京のほうは私立進学熱が異常に高く、その割合からみてもっといそうに想いますが、それでも実際は3割にも届かないと、かなり断定したところで感じています。まずこのなかに最低しっかり入っていることが、なにより大切です。おそらくすでに入っているだろうとは想うのですが、わたしが言いたいのは、も
っともっとほんものの算数のなかで学んでおきたい知識、考える力、そして中学になって必ず役立つ力のいくつかを取りこぼしているはずです(?)から、そこを鍛えてほしいと思うのです。

またこの問題集には、中1で習う内容(昔は小6です)、おもに図形ですが入っています。中1の方程式で出る文章題、とくに割合に関する問題もじゅうぶん演習します。計算問題もいまの小学レベルではまったく力が足りませんので、それをもう一段高いところで鍛えるように作ってあります。つまり密接に繋がっているほかに、先で習う内容も実はこの問題集には入っている、ということになります。

いまの公立中学の、中1数学の学習スピードは(中1に限定しますが)、欠伸が出るほどまた気が抜けるほど遅鈍なものと、わたしは捉えています。3ヶ月もあればじゅうぶんこの問題集はこなせるのですが、それでもずれて5,6ヶ月かかろうと、つまり中1の1学期に平行して勉強するようになっても、なんら価値は衰えませんし、最後まできっちりやってほしいと思っている問題集です。

以上、ご参考まで。